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第0回 ハワイのシロクマ、冷凍庫を見つける

こんばんは。この塾で算数の先生をしています。先生をしています、なんてエラそうに言っていますが、毎日毎日小学生と本気で数式や図形を追いかけているので、先生見習いです。昨日は生徒4人と30分かけてやっとひとつ平面図形の問題をクリアしました。

中学受験の算数は、算数ではなく初等数学と呼ぶべきだと思います。これは算数と呼ぶべき域を超えている……!という問題にしょっちゅうぶつかるし、初等数学って字面がカッコイイじゃないですか。カッコイイの、大事です。


今日出勤したら、唐突に塾長から「なんかフィードを定期的に書いてよ」と言われたので、どうしようかなあと思いつつ、とりあえず就活をしていたときのことと、ココロ・ミルで働いているいまの自分の気持ちを書こうかなと思ったので、書きます。

なんで就活?と思われそうですが、最近新卒で面談に来てくださる方が何名か続いて、そうした方々とお話をしていると「自分も1年前同じ気持ちだった!」と感じることが多々あったんです。

これはわたしの個人ブログではないということは百も承知なのですが、文章を書く人間がわたししかいないので、初回は自己紹介も兼ねてこの話を書きます。こんなことを書く人間が働いている会社だということ、そして、こんなことを書くことを許してくれる人が塾長であるということを読んでくださっている皆さまに知っていただけたらありがたいです。


そもそもわたしは新卒でここに入社したわけではなく、新卒からわずか4ヶ月で転職をしてここに来ました。


2017年3月、大学を卒業しました。今年です。そう、今年の4月に社会人になったばかりです。

個人プロフィールにも載せているので少し触れますが、わたしの出身大学は名前が有名です。名前は有名ですが、偏差値については内部のいろいろないろいろを見てきてしまっているので、ちょっとよく分からないです。言及しません。それはさておき、名前が有名な大学なので、1年前のわたしは有名な会社に行く気満々でした。そして4月からわたしが勤め始めたのは、就活当初の望みどおり、誰もが知っているとても大きな会社でした。

ネームブランドにこだわっていた理由は3つあって、①就職先を訊かれたときに会社名だけ言えば何も説明しなくてもいろいろと納得してもらえそうなこと②大きな組織の一部分に自分の居場所があるという所属感が欲しかったから③せっかく有名な大学に入って有名な企業に入りやすいチャンスだから試してみたかった―というだけです。他人に訊かれても、就職の動機や経緯なんていちいち細々話せる気がしないから、とりあえず会社名を言っておけばへ~って納得してもらえる。大きくて有名な組織のひとりになれれば、なんだかそれだけで自分には価値があるって思えそう、カッコいい。なかなか手の届かない棚に入っているおやつに、学歴という踏み台を引きずっていけば中身が取れるかもしれない。だったらためしに台に乗っかってみよう。

「有名な会社」という軸は、わたしにとって本当にそれだけの意味しかありませんでした。


結果、大失敗しました。

会社が悪かったのではなく、仕事が悪かったのでもなく、わたしにはたくさんの人がいる場所で生きていく適性が徹底的にありませんでした。

そもそも人がたくさんいるところに長い時間いるのが何より苦痛なはずなのに、どうしてそれをすっ飛ばして万単位で社員がいるような会社に決めてしまったのか。フロアには常に100人以上の人がいて、あちこちで話し声のざわめきが続いている。あまりに当たり前すぎて多くの人には理解しがたいかもしれませんが、わたしはどうしてもそのような空間にじっと座って居続けることができませんでした。

「社会人になって数週間して慣れればどうにかなるだろう」と高をくくっていました。しかし、1ヶ月、2ヶ月経っても、毎日人がたくさんいる場所に慣れる日はついに来ませんでした。


そうしてある日ついに糸が切れ、そこから紆余曲折あり、8月末に退職届を出しました。

『西の魔女が死んだ』という大好きな本に、こんな一節があります。


”自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きる方を選んだからといって、だれがシロクマを責めますか。”                        梨木香歩『西の魔女が死んだ』(新潮文庫、2001年)162頁。


この言葉を何度も何度も読み返しました。ページが擦り切れてしまうくらい、何度も読み返しました。


しかし一度目の就職そのものを失敗だったと思ったことは一度もありません。大失敗をしたのは自分の在り方であって、目標を持ってチャレンジして、成功して、就職をしたということは本当に良い経験でした。そして何よりこの数ヶ月で、自分にとって生きていく上で必要なことは何なのか、絶対に譲れないものは何なのかということを、文字通り痛感しました。強い痛みと敗北感を感じて初めて「自分にとって本当に大切なことは?」という問いを、自分に真っ向からぶつけざるを得なくなったのです。


黙々とその問いに深く潜っていた頃、一通のメールが届きました。差出人は、山田塾長でした。

「Wantedlyに書かれていた『一対一の対話が好き』というプロフィールに惹かれたので、よければお話をしませんか」と記された一通のメール。夏の終わり頃、台風がはじけるような雷鳴を連れてやってきた日、わたしは初めてココロ・ミルという塾に足を踏み入れました。そこで会ったのが山田塾長です。

なぜわたしが自分のプロフィールページにそのようなことを書いていたのか。それは、「自分にとって本当に大切なことは?」という問いに対して得た答えのひとつであったからです。

わたしは、たくさんの人がいる場所ではなかなかうまく話をすることができません。どこを向いて誰に顔を向けて話をすればいいのか、分からなくなってしまいます。

けれどそれは、目の前にいるひとと過ごす時間を大切にしたいという気持ちの裏返しでもありました。

誰かと話をするとき、わたしは目の前のひとにしか関心がありません。「あなたとわたし」というたった2人の関係性の中でしかできない話をするのが好きです。だから、大勢の人に向けて話をしたり、大勢の一部となって意見を述べたりするより、一対一の対話を好みます。

しかし、社会に出れば必ずしもそのような対話の仕方がいつでも「善い」とされるとは限りません。むしろ、すばやく効率的により多くの人に情報を届け、より多くの人の目を引くような話題を提供できる人のほうが重宝されやすいかもしれません。

そのような「ハワイ」のなかでシロクマが生きていくには、どうすればよいのか。そのためには、ハワイでシロクマが快適に過ごせる大きさの冷凍庫を見つけ、そこでアイスクリームを売るしかないのです。

そして予期せず、ココロ・ミルというこの塾は、わたしにとっての大きな大きな冷凍庫でした。

なぜこんな信じられないような素晴らしいタイミングで山田塾長は声をかけてくれたのか、今でも理由は分かりません。星のめぐりあわせがよかった、としか言えないような幸運でした。


いま、わたしはココロ・ミルで働いているのが楽しくて仕方ありません。授業をしているあいだ、あるいは質問に答えているあいだ、世界には目の前の生徒とわたしの2人しか存在しないのです。その子が何につまずいているのか、どうして納得できないのか、何を「分からない」と感じているのか―そして一緒に立ち向かっているこの問題は、どうやって解けば最も分かりやすく、気持ちよく解けるのか。すべての神経をそこだけに集中させることができます。

生徒とわたしは、年が10以上離れています。しかし、算数という話題と、数字や数式という言葉を通して、同じ地平で考え、議論し、解法を一緒に探し出します。そこに年の差や経験の差などはありません。答えと美しい解法を求めて一緒に旅をする友人です。ひとりの人として、目の前の友人と同じ言葉で語り合うことができる、同じ目線で苦しんだり喜んだりすることができる。それがいま、わたしには楽しくてたまらないのです。

いま就活をしている皆さまにお伝えしたいのは、働いてみてからでないと、自分にとって働く上で本当に大切なものは何かを知るのはなかなかむずかしいかもしれない、ということです。エラそうにすみません。でも、本当にそうなんです。おそらくは。


もし、1年前の自分と1年後の自分が大切にしたいものが同じであれば、本当に素晴らしいことだと思います。しかし、働き始めてみて、あるいは就活を一通り終えてみて「あれ、なんだか違う、かも?」と感じることがあるのであれば、そのときは自分の感覚に従って生きてみるのも大いに「アリ」だと思います。転職や再就活を積極的に勧めているのではなく、「自分が本当に大切にしたいものは何?」と問いかける余裕を自分のなかに持ち続けられるよう、いろいろなことに首を突っ込んでみたり、いろいろな人に会いに行ってみるのもいいと思います。

「いまのわたし、ハワイのシロクマかもしれない」と思ったら、ぜひ一度、ココロ・ミルに遊びに来てください。塾長は、いろいろなお話を聴くのが大好きなひとです。そしてわたしも、あなたのお話が聴けるのを楽しみにしています。いろいろなお話、ぜひしましょう。


本日はこのへんで。

PS:こっちの募集も実は書きました。切実にWantedです。ご興味のある方はぜひ↓
https://www.wantedly.com/projects/158333

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