1
/
5

【フォーカス】ドラえもんも夢じゃない!? 人の役に立つ新型ロボット続々登場

IT業界出身のフリーライター・ゴウトが、
気になるトレンドやテーマをピックアップしてお届けします。

少子高齢化が進む日本。人口の1/3が高齢者になる2030年には、労働人口の減少が顕著になるといわれています。労働のあり方を見直して効率化を図るなど、生産性の向上が急務と言われる背景です。
課題解決策のひとつとして挙がっているのが、ロボットの活用!
日本のロボット産業の最新事情に迫ります。


『ペッパー』開発リーダーが新たに手掛けた、人を癒し寄り添うロボット


白色のヒト型ロボット『ペッパー』は、よく知られています。ソフトバンクが開発した世界初の感情認識ロボットで、クラウドAIを搭載し会話が可能。様々な店舗や施設で、接客や案内を担当していますよね。

そんなペッパーの開発者林要氏が率いるロボットベンチャーGROOVE X社が、「人の心を満たして癒すロボット」をコンセプトに送り出したのが、『LOVOT(ラボット)』です。

筆者は、2017年末にLOVOT開発中の林氏にインタビューしました。
林氏はペッパーを開発した経験を通して、「人の情緒に訴えるロボット」の必要性に気づいたといいます。
掃除や会話など特定の作業に特化しないことがポイントで、つぶらな瞳で飼い主(?)を見つめたり、帰宅を出迎え甘えたりと全力で人を癒します。情感を揺さぶることで人のパフォーマンスを高めて、間接的に生産性向上に寄与することを目的に開発したといいます。
林氏曰くLOVOTは、「承認欲求が強く、寂しさを感じやすい現代人が求めるマーケットインなロボット」なのです。


難病患者の社会参加を可能にした分身ロボット

もうひとつ取材を通して印象に残っているのが、分身ロボット『OriHime(オリヒメ)』です。
OriHimeは、AIロボットではありません。カメラ・マイク・スピーカーが搭載されている卓上サイズのロボットで、ユーザーは離れた場所に置いたOriHimeをインターネット経由で遠隔操作することで、周囲を見回したり、聞こえてくる会話にリアクションしたり、あたかもその場にいるようなコミュニケーションを取ることができます。

全長120cmのOriHime-Dは、OriHimeと同じ機能がある上に、前進後退・旋回ができて、上半身に内蔵した14の関節用モータを使い、簡単なものをつかんで運ぶことができます。
体を動かせない難病のALS患者が目の動きでOriHime-Dを操作して、お客様に飲み物を提供するカフェ・プロジェクトがありました。
OriHime-Dを使ったALS患者の「社会に参加できて嬉しい」という感想を聞いた時、筆者は心の底から感動しました。
同時に、ロボットは世界を大きく変えていくかもしれないと無限の可能性を感じました。


ロボットは思った以上に生活に浸透して活躍している

人を癒す目的のLOVOTに対して、人が人を癒すといえるOriHime。コンセプトは違いますが、「癒し」はロボットに求められる役割のひとつになっているようですね。

そこで、現在一般販売されているロボットの役割をおおまかに区分してみました。
・人を癒す系、コミュニケーション系
・作業系
・アバター系
・接客系

作業系では、介護者の力作業を補助する装着型の『HAL』、介護施設の巡回ロボット『SOWAN』、ストレス軽減に効果を発揮するアザラシ型ロボット『パロ』などがあります。人手不足や過重労働が課題になっている介護の現場では、ロボットの導入が思いのほか進んでいますね。

アバター系では前出のOriHimeのほか、ソニーとANAのグループ企業がタッグを組み、様々な活用を想定して遠隔操作ロボットの開発を進めています。

接客系では、H.I.S.グループが展開する『変なホテル』が有名。フロントでのチェックインや館内案内、室内でのコミュニケーション等に多様なロボットが導入され、これまでにない宿泊体験を提供しています。

実際には、OriHimeのようにアバターロボットが人に癒しを提供したり、パロのように癒す機能によって介護現場などでセラピー作業を担当したりと、役割は重なることも多いようです。


ロボットビジネスは“Next Big Thing“だ

なぜ起業のテーマにロボットを選んだのですか?という問いに対しての林要氏の答えです。ロボットによって、日本の産業が再度世界から注目されるようになる。ロボットビジネスは“Next Big Thing“だと、確信を持って話していたのがとても印象的でした。
新型コロナウイルスが流行したことで、対面を避ける意味でもロボットの需要は高まりそう。ロボットが私たちの身近な存在になる日は、すぐそこまで来ているのかもしれません。



------------------------------------------------------------------------
【プロフィール】
ゴウトナオ(ライター)
インフラエンジニアとして長らくIT業界で勤務後、専業ライターに転身。最前線で活躍するビジネスパーソンへのインタビューを数多く行う。アートとおつまみと銭湯が好き。小学生二児のおかんライター

KeepAlive株式会社では一緒に働く仲間を募集しています
同じタグの記事
今週のランキング
このストーリーが気になったら、直接話を聞きに行こう