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iPhoneにはなぜ体温計がついていないのか?

どうもこんばんみ!KeepAlive代表の成田です!今日はお仕事のお話を書いていこうと思います。身近な疑問から発想の幅を広げるデザインシンキングのお話です。対象とする読者はプロダクトデザイナーやプロダクトの初期の企画に携わる方です。皆さんのお仕事のヒントにちょっとでもなってくれたら嬉しいです。それではいってみましょう。

プロダクトデザインのゼロ→イチ

まず今回のお話は何らかの製品・商材企画の一番最初、アイディアを企画に落とし込むまでの話です。プロダクトデザインのゼロイチ、みなさん苦労されているかと思います。一番難しい工程ですよね。ゼロからイチを生み出す際にKeepAliveで一番大切にしていることは「既成概念を崩す」ことによって新たな発明を生み出すことです

スマートフォンにはなぜ体温計がついていないのか?

この疑問について答えられる方は本パラグラフは読み飛ばして構いません。スマートフォンに搭載されている各種センサーについては凡そ他サイトでまとめてありますのでそちらをご覧いただければと思います。

ではなぜスマホに体温計がついてないのでしょうか?このCOVID-19渦の世の中でですよ。お店でイチイチ確からしくもない検温をされ、周りにいる人にコロナ感染者がいないか疑心暗鬼になりながら街を歩く、そんな社会でサーモグラフィや体温計がスマホに備わっていたら便利だと思いませんか?

答えは単純ですが複数の要因があるので紐解いてみましょう。


1.本体には温度センサーはついている

スマホ内にはバッテリーやCPUが過熱しないよう温度センサーがついていますが、これは内部温度を測ってアプリの処理速度を抑制したりバッテリーを長持ちさせたりするためのものです。内部温度なので外気の温度は測れません。「でも内部センサーと外部センサーをソフトウェア演算で手の温度とか測れないかな?」


2.外気温を測るには剥き出しの測定部品が必要

外気温や体温を直で測るには測定箇所に測定部品が露出する必要があります。スマホはある程度の落下や水濡れに対応するための堅牢性が求められます。そのため繊細なセンサーを外部に剥き出しで取り付けるのは困難となります。「でも新素材の組み合わせで何とかならんもんかしら?」


3.なるべく小さく作りたい

センサー類の小型化は日進月歩ですが、サーモグラフィや体温計のような物理的な測定センサーはきっとまだ大型なのでしょう。知らんけど。「でも5ミリ大きくてもいいから物理センサーのボックス付けるみたいな検討はしたのかしら?」


4.あんま考えてない

最も大きな要因はたぶんコレです。スマホ業界は基本的にカメラやゲーム、SNSなどのエンタメ追及なのでリアル生活特化型の端末は見たことありません。まぁ商売なのでしょうがないでしょう。シニア向けの「らくらくスマホ」的なやつが唯一の特化型でしょうか。「でもちゃんとマーケティングした結果、需要ないって判断してるのかな?」


デザインシンキングの基本「前提を排除する」

実は上記の分析については成田の私見であり適当です。本当のところはプロの方々に任せます。今回はスマホのプロダクトデザインの話ではないのでそろそろ本題に移りたいと思います。

この分析で伝えたかったところは、「もし体温を測るスマホがあったら?」であり、「でも~~」と書いた部分の疑いをしたかどうかなのです。

ぶっちゃけ、スマホに外部接続できるサーモグラフィはいくらでもあるので、上記に関する分析は無意味です。しかし、既成概念として「スマホで体温は測れない」ことを前提としてしまうと、アイディアの幅が極端に狭まってしまいます。

これはほんの一例ですが、プロダクトデザインのゼロイチをする際に必要なのはまず前提を崩すこと。スタート地点は、

・俺のスマホは体温が測れる
・俺のスマホはPCR検査ができる
・俺のスマホとお前のスマホはよくわからん仕組みでなんでも共有できる

でいいのです。発想のゼロ地点の面積を確保しましょう。さらにぶっ飛ぶと、

・俺は動物と会話ができる
・俺の目に映ったものはすべて記録されいつでも精細に再現描画できる
・俺の耳は聞いたことをすべて覚えていていつでも再生できる
・俺はお前が今なにを考えているかすべて分かる

すべて荒唐無稽ですし、一番最後はかなり宗教じみていますが、発想のゼロ地点はそれでいいのです。大切なのは「もし」が実現した際のお絵描きができるかどうかです。


ゼロからイチを作る際に大切なこと

では荒唐無稽な発想でゼロ地点の面積を確保したら次はイチ(具体)に向って歩みを進めましょう。ここでイチを作る際に最も大切なことは

・コストを意識しない
・出来上がりの大きさを意識しない
・出来上がりの品質を意識しない
・作れる人がいるかどうかを意識しない

です。アイディアが挑戦的であればあるほど設計者や技術者は頑張るものです。日本はそういうお国柄ですし。企画がつまらないのは企画者の発想が委縮しているから。面積が狭いからです。とはいえボツ企画を量産しても仕方がないので、ある程度のフィージビリティは必要です。そのやり方を伝授しますと、

・設計者と企画について飲みに行く
・技術者と企画について飲みに行く
・銀行と企画について飲みに行く
・パートナー企業と企画について飲みに行く

です。企画会議にこの人たちを参加させるのはやめましょう。面積を縮めてきます。でもお酒を飲んで好き勝手言える状況だとこの人たちのアイディアは時折、企画者を凌駕します、それは何故か。答えは企画者よりその分野の引き出しが多いこの人たちの一部の人は、若かりし頃夢を追ってその仕事についたから。この人たちに「面白そうだね」と言ってもらえることがフィージビリティなのです。この際、企画者に必要なスキルは「美味しい飯の食える店を知っていること」、「ロマンティックな会話ができること」のみです。


現代のスマホはなぜつまらないのか?

話をタイトルに戻すと、現在流通しているスマホが横一線でつまらないとおもっている方も多いと思います。それはなぜか。

・商業的でロマンがない
・メーカー(Apple社含む)さん側にアイディアのインフラたる自覚がない

だと思います。スマホメーカーさんには設計思想がロマンティックで、何に使うかわからないけどユーザやディベロッパのアイディア次第で無限に輝くヘンテコでナゾな機能を搭載して欲しいものです。

とりあえず今回は概略ということでこの辺で。KeepAliveのデザインシンキングでどのようなフレームワークを使っているか、どのようにファシリテーションしているかなどの具体的なお話は別の機会に書いていきたいと思っています。

ではまた!

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