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育休を通して子育てにも、仕事にも最も大切なことに気づけた――取締役CFO、育休の軌跡

一般企業でも、男性の育休取得者は増加傾向にあるものの、まだまだ少数派。ですが株式会社カラダノートでは、代表取締役社長の佐藤竜也が率先して育休を取るなど、男性の育休取得が珍しくありません。今回そのひとりとなった取締役CFOの平岡晃が、2週間の育休を取得し感じた、家族や会社、事業への思いを語ります。

出産前から育休取得時期や期間を話し合い、生後2か月からの取得を決めた

▲ 第二子である長男が生後二ヶ月の時に育休を取得した。今回の育休取得は妻の時間を作るためであったと平岡は言う

近年は男性の育児参加に注目が集まっていますが、実際に“育休”を取得して子育てに専念したことのある男性は、まだまだ少ないのが現状です。株式会社カラダノートでは、産休・育休取得率が100%。男性女性問わず、子どものための休暇を取っています。

取締役CFOの平岡晃は、2018年9月に第2子が誕生し、11月後半から2週間の育休を取得しました。

平岡 「出産後、1か月半ほどは妻の母が広島から来てくれていたので、妻としては、そのあと僕がいてくれると助かるという話で、生後2か月のころに育休を取得することにしました。期間については、業務上の都合など総合的に考えて、2週間にしました」

今回は子どもが生まれる前から、育休を取ることやその時期などを家庭で話し合っていたという平岡ですが、4歳(2018年12月現在)の第1子のときは育休取得をしていませんでした。

平岡 「育休を考えたのはこの会社に入ったからこそかもしれません。お恥ずかしながらこれまで働いてきた会社では考えもしませんでした。
カラダノートは社内風土としても産休・育休は当たり前ですし、産休ありきの入社なども許容実績があるくらいです。それに、採用資料に『産休・育休取得率100%』と書いてある。書いてあるからには取らなきゃいけないと思いました(笑)」

8月から、取締役CFOという、会社の行く先を中長期的に見据えるべき役職についた平岡。彼はこの育休期間で、何を感じ、何を学んだのでしょうか。

子どもの成長の発見や、ママ友との立ち話……平日昼間だからこそできた経験

▲ 普段一緒に過ごすことのない平日の日中を子供と過ごすことで、できなかったことができるようになっていたなど、新たな発見があった

平岡がまず心がけたのは、専業主婦である妻がゆっくりできる時間をつくることでした。

平岡 「育休中確実にやっていたのは、上の子の幼稚園の送り迎えと、この期間に引っ越しもしたので部屋の片付け。あとは下の子と一緒に散歩したりとか、炊事洗濯を手伝ったり。
これまで基本的には奥さんにひとりの時間がなかったので、それをつくってあげられるように意識していました」

平日の昼間など普段一緒にいられない時間に子どもと過ごすことで、子どもの成長をよりリアルに感じられたり、ママ友と交流することもできたと振り返ります。

平岡 「上の子が平日の日中に通っている新体操の見学に行きました。鉄棒やマット運動をやるなかで、『前回りできるようになったんだ』とか、いろいろな発見がありました。妻からそういう成長を聞いたことはありましたけど、自分で確認するっていうのは違いますね。
幼稚園の送り迎えのときに、ママ友と立ち話をするっていうのも今までにないいい機会だったと思います。迎えに行ってそのまま、近くの公園で子どもたちと一緒に遊んだりするのも、育休中だからこそできたことでした」

また、この期間の仕事や社内の情報については、社内用のコミュニケーションツールなどに目は通していたものの、即時対応しなければならない緊急性のある要件はほとんどありませんでした。

平岡 「ほとんど手はつけてなかったです。コミュニケーションツールで僕がつぶやくと、『そんなことしてないでパパに専念してください』と言われました(笑)。
基本的に僕の管轄の部署は、それぞれのメンバーが自走してくれているので、育休前に詰め込んだり、復帰後に仕事があふれていたりという状況はなく。良くも悪くも僕がいなくてもちゃんと回るというのがわかりましたね」

自分の人生のビジョンと、会社のビジョンをシンクロさせることができた

▲ 長男が泣いている時などは、子育Techなツールを駆使して過ごしていたという

平岡は育児において大変だったことに、“自分で時間のコントロールができないこと”を挙げています。

家事などをやろうとしたときに、子どもが泣きだしてしまうと中断せざるを得ないなど、頭では理解していることを実体験として感じられたことが気づきになったのです。

平岡 「あとは、なんで泣いてるのかがなかなかわからないんですよね。それに対する第1歩として、『なんで泣いているのか』に興味をもって知ろうとすることが大事だなとあらためて思いました。
当たり前のことなのでママたちには怒られちゃうかもしれないんですけど。そう意識することで、なんとなく子どもの反応を見ながらわかるようになってきました」

そういった育児における学びに加え、育休中のゆったりとした時間は、普段考えないような人生や仕事に対する深い内容を考える機会にもなっていました。

平岡 「散歩中や、抱っこした子どもが寝ているときなどに、ふと『家族ってなんだっけ』とか、『幸せってなんだろう』と考えることが何度もありました。
たとえば自分の好きなものを食べたり、映画を観たりして幸せを感じることもありますが、それは幸せの深さでいうと浅い気がしていて。それよりは、子どもや家族との時間を多く過ごすほうが深い思い出になる。
じゃあなぜそういう思い出をつくりたいのかと言うと、自分が死ぬときに『楽しかった、幸せだった』と振り返りたいからじゃないかなと思いました。
そう考えたときに、当社の『家族の健康を支え笑顔をふやす』というビジョンをもとに、家族と過ごす記録や記憶をいかに増やすかを考えていくこの仕事はいいものだなとあらためて感じたんです」

こうしたことは、時間を決めて考えようとするよりも、ふと思うからこそ浮かんでくる思い。平岡は、自分の人生のビジョンと、会社としてのビジョンをシンクロさせていった結果、仕事場でのあり方もあらためて考えることができたのです。

平岡 「家族の健康を支え、笑顔をふやすために一番大事なことは自分が健康であり、幸せであるということだと思うんです。幸せになるためにも、相手のことを考えて、何かをしてあげる。それがあってはじめて自分に還元されてきます。
当社のミッション(あり方)のなかに、『お互い思いやる組織であり続ける』という項目があります。
それを自分ができているのかを考えたときに、思いやるためにはまず、働いているメンバーについて知ることだろうと。子どもがなんで泣いてるのかを知ろうとするのと同じで、『知ろうとする姿勢』が大事だと、当たり前のことなんですがあらためて感じました」

育休を取ってよかった。2週間で公私ともに感じた変化

▲ 平岡は育休中の何でもないが豊かな時間を過ごすことで、仕組み化や制度化の前に、向き合っている相手のことに意識が向くようになった

2週間の育休を経て、夫婦間の関係にも変化がありました。

平岡 「妻は、今までいろんなことをきっちりしないといけないと思っていたけど、僕がいることで心のゆとりができて、きちんとしすぎなくてもいいんだと思えたという風に言っていました。
平日に昼ごはんを一緒に食べる機会もなかなかないので、夫婦の会話もすごく増えたと思いますし、膨大で煩雑な家事や時間の読めない育児を、今まですべてひとりでやっていたのか、という妻への感謝は身に染みて感じましたね」

また、CFOとしての自身の役割も、再認識するきっかけにもなったと痛感しています。

平岡 「妻が家庭で感じていたことにも近いと思うんですが、自分がいなくても日ごろの業務はちゃんと回してくれるということを感じられたおかげで、肩の力が抜けるいいきっかけだったと思います。
それに加えて、自分自身は日ごろの短期的なことではなく、中長期的なスパンで事業を考えていく役割であるということをあらためて感じました。
また、ビジョンの具現化のために、これまでは『どういう仕組みをつくるか』を第一に考えていたんです。しかし一番大事なのは、もっと手前にある『知ろうという姿勢』。そのマインドは本当に重要だなと思うので、今後の課題としてやっていきます」

育休取得はほかの人にも勧めたいと考える平岡。育休には、生後間もない時間を両親がともに過ごすことで、過ごす時間の量の差から、ママとパパとで大きく離れてしまいがちな育児スキルを少しでもそろえていけるという効果もあると感じています。

平岡 「追いつくことはないと思いますけど、少しでもその差が縮まればいいですよね。当社に限らず、多くの人が育休を取ることで、子どもの時間を通して、家族のことや自分の会社・キャリアについて考えるきっかけになるといいなと思っています」

カラダノートでは、今後も男性女性問わず産休・育休取得予定のメンバーがいます。ビジョンを体現する一歩としても、有意義な働き方・生き方を考えていくうえでも、産休や育休取得がその一助となることを私たちは願っています。

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