この記事は2022年10月7日に弊社noteに掲載した内容となっております。 2022年5月にカンカクが グッドイートカンパニー に参画。約5カ月が経ち、組織の規模も着実に大きくなっています。カンカク単体では2人体制だったデザイン組織も、グッドイートカンパニーとのM&A後は5人体制へと規模が拡大。それに伴い、デザイン組織として取り組んでいけることの幅も広がりを見せつつあります。そんなデザイン組織の“イマ”について、マネージャーの見上楓さんに話を聞きました。
▼目次
M&Aから約5カ月が経った、現在のデザイン組織 「異なるキャリアを持ったメンバーがいる」という強み 一緒にデザイン組織を作っていける楽しさが味わえるフェーズ 今後、目指していく「デザイン組織」のあり方とは? M&Aから約5カ月が経った、現在のデザイン組織 ──2022年5月にカンカクはグッドイートカンパニーに参画しました。 グッドイートカンパニーに参画した後は、カンカク時代から一緒に働いている粕川さんは GOOD EAT CLUB のデザインにフルコミットできるようになりましたし、正社員のデザイナーを採用することもできました。業務委託のメンバーも含めると5人の体制に組織が拡大しました。
現在、デザイン組織の仕事の進め方としては週次の定例ミーティングでそれぞれのメンバーのやりたいことや能力に応じてタスクを振り分けていくようにしています。
──M&Aから約5カ月が経ちましたが、どのような部分にやりがいを感じますか? GOOD EAT CLUBはグランドオープンから1年ほどが経ち、ECサービスとしての基本的な機能や体験が整備できてきたところです。細かい部分をチューニングしながら、ようやく“ECらしさ”ができ上がってきた。この1年間で築き上げてきたサービスの基盤をもとに、数字なども追いかけていくことが、デザイン組織としてのやりがいになっています。
一方で、リリース当初のUIと、運用していく中で絞り込まれてきたターゲットのイメージにズレが見えてきており、その差をなくすために調整を重ねなくてはなりません。しかし、そうした時にも、グッドイートカンパニーの組織も若いので、「こうしたら、もっと使いやすくなるのではないか」といった声をあげれば、誰かが相談に乗ってくれる環境なのでとても動きやすいです。
「異なるキャリアを持ったメンバーがいる」という強み ──グッドイートカンパニーのデザイン組織の特徴も教えてください。 現在、デザイン組織には私も含めて5人のメンバーがいるのですが、それぞれのメンバーが経験してきたキャリアやバックグランドが異なるのが特徴かなと思います。
例えば、オフライン店舗の立ち上げやメニュー開発、外観のデザインに携わってきた経験があるメンバーがいたり、DTPに強みを持つメンバーがいたりします。これまでにデザイナーとして活躍してきたフィールドが異なる分、それぞれのメンバーが持つ知見やノウハウを共有できる状態にあるのが、組織としての強みになっていると思います。
そのため経験や知見の違いはあれど、同じ目線で向き合うために、毎週デザイナー全員で「デザインレビュー」をしています。異なる知見を持ったメンバー同士でレビューを行うことで、今まで気づかなかった視点に気づくことができる。オンラインとオフラインで異なるコミュニケーションをする際のポイントや、「印刷を想定しているなら、こういう素材を使うといいよ」とアドバイスをもらえたりするんです。何か足りない部分があったとしても、それを補い合えるのが今のデザイン組織の特徴だと思います。
デザインレビューは、人によっては自分への批判と受け止めてしまうこともあり、苦手な人もいるのですが、今の組織のメンバーはみんな前向きで「いくらでもレビューしてください」という人が多い。すごく素直な人たちが集まっているなと思います。
デザイナーランチ会で美味しそうなサンドイッチにみんなでときめいてる様子
──その一方で、課題についてはいかがでしょうか? 現状はサービスとして至らない点を改善していくことに目が向いてしまっているなと感じています。目の前の課題を解決するだけでなく、「どういうサービスでありたいか」という理想から逆算し、もっとポジティブで挑戦的な開発にも取り組んでいきたいです。
一緒にデザイン組織を作っていける楽しさが味わえるフェーズ ──今のフェーズのデザイン組織に入る楽しさは何でしょうか? 今のフェーズで入る楽しさは、一緒にデザイン組織を作っていける部分にあります。グッドイートカンパニーに参画してから、まだ5カ月ほどしか経っておらず、ようやく組織としての基礎が固まってきたところです。そういう意味では、まだ未成熟な組織でもあるので、デザイン組織としてどうあるべきか、などは一緒に考えていけるフェーズだと思います。
また、グッドイートカンパニーのデザインはWebサービスのみを提供している会社と比べて、オフラインの店舗があったり、DTPが多かったり、Web以外のユーザーとの接点がたくさんあるなど独自の要素も強い。そこはすごくやりがいを感じられる部分だと思います。さまざまな経験ができる環境に加えて、プロフェッショナルな人材も多くいるので、そういった人たちと一緒に仕事できるのは個人的にも刺激になります。
今後、グッドイートカンパニーでは新しいD2Cブランドも立ち上げる予定なので、D2Cブランドの立ち上げやグロースなどの経験を積みたい人にオススメの環境だと思います。
──どういうデザイナーと一緒に働きたいですか? ロジカルに物事を考えられるデザイナーと一緒に働きたいですね。サービスUIの設計にはルールがたくさんあります。緻密に計算して、サービスUIを設計していけるような人はいいなと思います。なぜこういうデザインをするのか。それをロジカルに考えられて、きちんと自分の言葉で話せる人は活躍できる環境があります。
また、アプリのデザインに関して、リリース当初に作ってきたデザインが実際のマーケティングの結果とズレている部分があり、そこを修正していかなければなりません。ブランドを整えていく作業が必要になるので、汎用性や再利用できるデザイン設計ができるデザイナーの人とも一緒に働きたいです。その経験がしたい人はすごく楽しめると思います。
今後、目指していく「デザイン組織」のあり方とは? ── 前回のnoteの記事 では「デザインを経営の近い部分に持っていかないといけない」と語っていました。その後、経営に近づいたという実感はありますか? 組織が立ち上がって間もないということもあり、個人的にはまだまだと思っています。デザインを経営に近づけるためには、経営陣からの信頼感を勝ち取るためにまずは私が動いていき、メンバーのことを浸透させていく必要があると考えています。ただデザインしているだけではダメで、積極的にメンバーの存在を発信していかないといけません。
M&Aなどの環境の変化によってデザイナーへの理解は進んだかもしれませんが、組織としては経営に近づけていけない。少しずつ意思決定の場に参加することはできているのですが、まだまだできることはあるので、そこはマネージャーとして今以上にデザインを経営の近い部分に持っていけるようにしたいと思います。
──今後、どのようなデザイン組織を目指していきたいですか? 今は組織の人数がそこまで多くないこともあり、時にはそのメンバーが得意ではない業務に取り組まなければいけない場面も多々あります。ただし、個人的にはなるべく個々のメンバーが進んで行きたい道、やりたいことが経験できるような組織にしていきたいと思っているので、そのあたりはマネージャーとして環境整備などに取り組んでいきたいです。
また、今のデザイン組織にはさまざまな経験やバックグランドを持った人がいると言いましたが、それぞれのメンバーの知見をきちんとシェアしていける仕組みも作っていきたいと思っています。デザイナーとして、どういうレベルを目指していけばいいか。その認識を整えて、そこに到達するための手段を提供できる組織にしていけたらと思います。