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ジョイゾー新人研修レポート〜植草さん勉強会編〜



講師の方について


植草学(うえくさまなぶ)さん
・M-SOLUTIONS株式会社 代表取締役社長 CEO
・2000年M-SOLUTIONS、ソフトバンクグループの子会社立ち上げを複数経験
・自社の新規サービス(Smart at)立ち上げも経験
・プロジェクトマネジメント国際資格 Project Management Professional 保有
・「ソフトバンクアカデミア」第一期生
・趣味は読書(昨年は100冊弱読破されたそうです!)

植草さんのnoteも非常に勉強になる記事が多いので、ぜひ読んでいただきたいです!

SIのモデルを考える 〜人月からの脱却〜
SIのモデルを考える2 〜人月からの脱却〜
SIのモデルを考える3 〜人月からの脱却〜

さっそく、勉強会の内容についてご紹介していきたいと思います。
今回は、オンライン参加とリアル参加の両方がミックスした形で行われました!





今回の勉強会のゴールは

  • SIのタイプを知る
  • SIのビジネスモデルを知る
  • kintone SI拡大イメージ

です。

SIのタイプを知る

そもそも、私たちはSI業界でITサービスを提供するSIerです。
まずは自分たちの属する業界について勉強しました。

SIとは、システムの改善、構築、保守を行う仕事です。
システム開発の流れとしては
1、要件定義
2、設計
3、開発
4、納品
なのですが、この開発プロセス全て人が行っています。

つまり、SIは人が行うビジネスモデルなのです。

SIの契約形態は2つに分かれます。

・SES(システムエンジニアリングサービス)
受託契約と呼ばれ、エンジニアのスキル(単価)×時間で精算されます。
つまり、「このシステムを作るために、これだけの人を導入して、この期間で完成したので、単価と時間を掛けたこの金額になります」と請求するというモデルです。
多くの人と時間を費やすと金額が上がるということです。
また、このモデルはお客様の会社に常駐して開発を行うというパターンが多いです。

メリットとして、「(SI側が)赤字にならない」「常駐する為開発がどのくらい進んだのかが分かりやすい」という点があります。

・請負開発
ジョイゾーのカスタム開発の一部はこちらに属します。
一括請負契約と呼ばれ、請負範囲を決めて、納品物を決めます。
納品物に対して対価を支払うというモデルです。
そのため、事前のヒアリングが重要になってきます。

メリットは、効率よく開発できれば利益も大きくなるということです。

SIのビジネスモデルを知る

SIのビジネスモデルを考える上で、もう一つ知っておくべき業界の構造があります。
それが、プライムとサブコンに分けられる業者の区分です。

・プライム
元請けのこと。顧客と直接契約する業者です。
直接契約するため、顧客に対しての提案力とコミュニケーション力が求められます。
ジョイゾーはこちらに属します。

・サブコン(サブコントラクト)
下請けのこと。プライムと契約する業者です。
プライムとの契約なので、安定した受注が望めます。顧客との折衝が起きた場合はプライムが担当するので、リスクも軽減されます。
しかし、2次請け、3次請けが行われるため多重下請け構造になってしまっています。

では、実際のビジネスモデルがどうなっているのかというと、業者区分と契約形態が2種類あるので4種類のタイプに分かれ、業界が構築されているということになります。

プライム(SES)
プライム(請負開発)
サブコン(SES)
サブコン(請負開発)

プライム⇒サブコンの契約構造を見ていきます。

プライム(SES)⇒サブコン(SES)
プライム(請負開発)⇒サブコン(SES)
プライム(請負開発)⇒サブコン(請負開発)

この3種類で構成されています。
SESは請負範囲を決めず人月計算する契約ですので、請負範囲が決まっている請負開発との契約は成立しません。
つまり、プライム(SES)⇒サブコン(請負開発)は存在しないということです。

最近は、SI業界の多重下請け構造について問題になるニュースも多々ありますが、この場合は
SES⇒SES⇒SESという構造になっていることが多いです。

kintone SIの拡大

ここで突然ですが、読者のみなさんにお聞きします。

郵便物を通常で出した場合と速達で出した場合、送料が高いのはどちらですか?

もちろん、速達です。
通常より郵便物が早く着くので、サービス料は当然高くなります。

つまり、

価格=価値

と考えなければなりません。

では、SI業界に置き換えます。

あるエンジニアが毎日深夜まで働き3ヶ月かけて開発したシステムですが、別のエンジニアが同じシステムを開発したところ1週間で完成してしまいました。
SES契約の場合、人月計算ですので前者の方が儲かりますが、価格=価値という等式で考えてみるとどうでしょうか?
価格が低い後者の方が価値が低いのでしょうか?

極端な例ですが、人月契約はこのような問題も孕んでいます。
SESと請負開発のどちらも一長一短ありますが、このような案件が頻発しますと本当に優秀なエンジニアに対等の金額が支払われない業界構造が出来上がってしまうのも確かです。

1杯1000円のホテルのコーヒーを飲む時、私たちはコーヒーの値段以外に、サービス料も加味して1000円を払っているのではないでしょうか。

システム開発も同じように、顧客が高い価値を見出してくれたシステムであれば、その対価をもらうように価格を設定するべきなのです。

どんな契約形態であれど、大切なのは価格=価値です。

kintone SI業界では、このような考え方を反映したサービスをどんどん拡大させています。

おわりに

この勉強会のタイトルは「SIとは?SESとは?勉強会」です。最初はこのタイトルにきちんと答えられる自信がありませんでしたが、今では自信をもって答えられるようになったと思います!

SI業界でのキャリアの第一歩を歩み始めたばかりですので、業界の構造についても研修のタイミングで理解できて良かったです。

SI業界に限った話でもないかとは思いますが、価値あるものをきちんとした価格で提供することが大切です。
価値あるシステムを提供するためには、顧客の求めているシステムや機能をきちんとヒアリングしなければなりません。SIerの私たちは、業界の構造を正しい方向にもっていくだけではなく、そうした構造がきちんと稼働するようなスキルも磨いていく必要があると感じました。

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