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ラオス事業スタッフインタビュー!海外における非医療者の業務のリアルとは?

ジャパンハート第三の活動地ラオスで、事業拡大に奮闘するスタッフにインタビューしました。

スタッフご紹介

名前:杉山 智哉
業務:ラオス事業責任者
経歴:教育関係の非営利団体での勤務を経て、ジャパンハートに入職
趣味:野球、音楽鑑賞


Q1 ジャパンハートではどのような業務を担当されていますか?

ジャパンハートに入職して最初の半年間は、カンボジア事業地の管理・診療支援部に所属して勤務していました。簡単に言ってしまえば、病院運営の「何でも屋さん」に近かったです。現地職員と一緒に掃除をしながら、どうしたら綺麗な病院に出来るかを考えたり、備品にシールを貼ってリスト化したりしていました。

病院外での医療活動地を開拓しに行ったりもしましたね。Googleマップを見て、民家はありそうだけどそれ以外には何もなさそうなところに目星をつけて、あとは飛び込み訪問で交渉等を行いました。どんなところかもわからないまま訪問するのは、ワクワクして楽しかったです。
それとカンボジアの病院では手術着の洗濯を自分達で行うのですが、そちらをやっている内に以前は畳めなかったTシャツが畳めるようになりました!(笑)

約半年間カンボジアで勤務した後は、ラオス事業地に異動となりました。現在は事業責任者として、ラオス事業の運営を行っています。人事、会計、渉外、広報等々、こちらも結局は何でも屋さんに近い感じですが、少しでも医療現場が円滑に回るように努めています。

カンボジアでは病院で働いていたため、患者さんの笑顔にいつでも触れ合うことができました。その点ラオス事業は医療活動時以外はオフィスワークとなるため、ちょっと寂しさを感じています。ただカンボジアで活動していた時に感じた、医療の尊さや、医療者の熱意。そして患者さんの嬉しそうな表情や、感謝の言葉をかけてくださった瞬間が今でも鮮明に残っているので、自分が何のためにここにいるのかを忘れることなく働くことができています。

私には医療知識が全くありませんが、たとえ間接的にだとしても、どうしたら患者さんの命が救われるか、常に考えながら活動しています。



Q2 他国と比べて、ラオスの雰囲気や印象はどうですか?

私はこれまでに、ラオスを含めた3か国での駐在経験があります。
どの国にも良さがあるとは思うのですが、住みやすさで言うとラオスが1番ですね。普段は首都のビエンチャンにいるのですが、程よく栄えていてそれでも騒々しくはなく、過ごしやすいなって思います。街中にはオシャレなカフェもあるので気分転換もできますし、夕方になるとメコン川沿いに「ナイトマーケット」が出るので、東南アジアらしい活気ある風景も目にできます。

あと、ご飯がおいしいです!私が1番長く駐在したのはアフリカにある国なのですが、ご飯がそこまでおいしくなかったんですよね(笑)まずくはないんですが、毎日は厳しいなって感じでした。
その点ラオスはご飯が美味しくて、毎日ローカルの屋台で買っても飽きずに食べることが出来ています。ご飯問題は海外で暮らす上で大切ですからね!


Q3 1日のスケジュールを教えてください。

オフィスで勤務する日と、遠隔地での医療を行う活動日で、大きくスケジュールが異なります。

【オフィス勤務】
医療を行わない日では、基本的にずっとオフィスにいます。ラオス事業地はオフィスの2階が日本人の宿舎となっているので、本当に1歩も外に出ない日もあります(笑)

7:30    起床
8:00      下に降りて業務の準備
8:30 ~ 9:00  朝礼(業務確認MTG)
9:00 ~ 10:00  銀行業務(お金の引き出しや記帳、振り込みなど)
10:00 ~ 11:00 デスクワーク(メールの返信等)
11:00 ~ 12:00 東京事務局並びに、各事業地との広報MTG
12:00 ~ 13:00 ランチ
13:00 ~ 16:20 デスクワーク(メールの返信、書類作成)や各種MTG
16:20 ~ 16:30 終礼(進捗確認MTG)
16:30 ~ 会計処理等
終業時間は16:30ですが、平均すると18:30くらいまでは仕事していることが多いです。

昼食・夕食は近くの屋台に行って買うことが多いです。夜は仕事の残りをしたり、自分の時間に使ったりしています。それで、0時には就寝という流れです。
土日とラオスの祝日が休日となっています。気分転換に映画やYouTubeを見たり、読書をしたりもしていますね。

(下記は宿舎の写真です)


【医療活動日】
7:30       起床
8:20       ホテルを出発
8:30 ~ 9:00  朝礼
9:00 ~ 12:00  診察及び、手術開始 ※手術中は病棟の端でデスクワークをしています。
12:00 ~ 13:00 昼食
14:00 ~ 17:00 午後の診察及び、手術開始
17:00 ~ 17:30 片付け、翌日の準備
17:30 ~ 18:00 終礼
18:00 ~ 19:30 夕飯
19:30 ~ 20:30 会計処理

医療活動時もやることはそこまで変わりません。
ただ、インシデント対応に備えなければならないので、常に気を張って院内を回ったりはしています。
また夕飯まで行動を共にするので、会計処理などの雑務がどうしても夜に回ってしまいますが、スタッフ皆で食卓を囲む時間が作られるので、チームとして活動していく上で大事な時間だとも思っています。


Q4 今後の活動に対する意気込みを聞かせてください。

ラオス事業は今、事業を拡大してより多くの人々に医療を届けようとしています。
そのためには、ヒト・モノ・カネといった、いわゆる経営資源の獲得が不可欠です。今は10人以下の小規模なチームですが、これから事業を進めるにあたり必ずその規模も大きくなっていきます。その時に土台がしっかりとしていなければ、どれだけ成長しても一瞬で崩れてしまいます。正直なことを言えば、今のラオス事業は、組織としての土台がぐらぐらです。

ただ、まだ遅くはないと感じています。このタイミングで経営資源の獲得とその適切な運用を出来るような枠組みを作り正しく実践できれば、ラオス事業の安定した成長にも繋がると考えています。
だからこそ、私の役目はそのような強固な組織づくりだと考えていますし、それこそが私にできる「医療活動」だと思って今後の業務にあたりたいと思っています。


Q5 最後に、ラオスに応募する方へのメッセージをお願いします!

ラオス事業は今、成長の最中にあります。その分大変なことも多いですが、産みの苦しみを感じられることは、人生において貴重な経験になると思います。

人は成長期に入ると、どんどん成長していく代わりに、身体の痛みを感じ始めますよね。「成長痛」ってやつです。組織もそれと同じで、形を変え大きくなろうとすると必ず痛みを伴います。ただ、その痛みを乗り越えた先にこそ、1周りも2周りも大きくなった自分と組織が待ち構えているのだと思います。

痛みを感じている期間は苦痛に思うかもしれませんが、人と組織で大きく違うのは、1人で乗り越える必要がないということです。ここには、大変な時に支えてくれる優秀な現地スタッフがいます。そんな仲間たちに支えられながらも、患者さんのためにひたすら前に進むことができる方に、是非ともラオスに来ていただきたいなって思います。

一緒にラオスの隅々まで、医療を届けられるような活動をしていきましょう!



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