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ACC AWARDSを獲得した'SPACE LIGHT SHUTTLE'の開発秘話に迫る(前編)

2019年3月にイメージソースが発表した完全自社開発インスタレーション「SPACE LIGHT SHUTTLE」(以下、SLS)が2019 TOKYO CREATIVITY AWARDS「ACCブロンズ」を受賞。その受賞を記念して、SLSの開発・制作にあたった社内のメンバーらと祝賀会を開催!喜ぶメンバーと和やかな雰囲気のもと、開発の経緯や裏側、どんな想いでSLSを生み出したのかなど、スタッフ同士でたっぷり語り合った様子を徹底レポート!

SPACE LIGHT SHUTTLEはどのようにして生まれたのか

加藤(プロデューサー):
イメージソースの中では、クライアントワークとは別にオリジナルワークという自社開発プロジェクトがあります。SLSはそのオリジナルワークの作品となります。

SLSが生み出されるまでは、実は様々なプロセスや前段がありました。当初から2019年度に取り組むオリジナルワークは、来たる2020のスポーツの祭典を意識して、SPORTS×TECHNOLOGYをテーマに企画・開発をするということと同時に、今までにないデジタル体験であり、イメージソースにとってもクリエイティブを最大限に発揮させるプロジェクトにするといった、ミッションがありました。



そこで、SPORTS×TECHNOLOGYによる「何か新しいデジタルスポーツ体験」を企画していくことになるのですが、スポーツと言ってもたくさんの競技、種類がありますし、体験人数、ルール、場所など、いろいろな角度から比較検討を繰り返していました。そして、数々のアイデアがあるなかで2案まで絞り、そのうちの1案がソーシャルイノベーションウィークで実施した『BIT WAVE SURFIN’』。もう1案がSLSの前身となった『LIVE CONNECT BADMINTON』なのです。つまり、2018年の時点でSLSの草案は存在しており、コンセプトや体験の原型はある程度出来上がっていました。

しかし、この時点では“離れた場を繋ぎプレイする”というコンセプトに社内では共感を得られていたものの、完成形のSLSのようなムービングライトやトラッキングシステムといった手法を用いることまでは企画できていなかったため、アイデアブレスト時に「それってなんかゲームセンターにあるようなものっぽい…」というような声が挙がり、このままではいけないなと感じ、そこから、もっと皆が気持ちを込めて取り組める企画、アイデアを詰めていくことになります。



実現に向けた短期間での検証とローンチへの自信。

加藤(プロデューサー):
なぜ、バドミントンという競技にしたかと言うと、広く大衆に普及しているスポーツかつ、日本では世界的に活躍している選手が多いというのと、あまりデジタルスポーツの領域では手をつけられていない競技だということが理由にあります。先ほどもお話しましたが、いわゆるゲームセンターっぽいコンテンツになってはいけないと考えていたので、そうならないためにも、例えば、アクチュエーターを使って高速でシャトルを押し出すとか、シャトルが実際に画面から空間に飛び出してくるなど、既視感がない演出を考えていました。

いろいろな可能性を探っていく中で、シャトルを光の交点で作り出すためにムービングライトを用い、その光の交点を叩く(打つ)ようにしたら画面と人のゲーム感覚体験を脱却できるのではないかと思いついて、そこから実際、本当に打てるのか?見えるのか?などの検証をするために、設備が揃っている機材会社の倉庫へ足を運び、テストをしてみたのです。

そこで、チームのメンバー全員でデモ検証を行ってみて、そこにいたメンバー全員がイケる。と確信した瞬間でもありました。



空間や体験として実現レベルに自信を持った次なるステップは、会場探しでした。どうしてもこの規模のインスタレーションを実施しようとすると、大きなイベントスペースか倉庫が理想でしたが、なかなか予算内に収まる都内の中心部にはありませんでした。

佐々木(ディレクター):
そうですね。大きな音も出しますし音響機材やテクニカルの面でも、一番のネックは天高。例えば、僕のように身長が180cm以上ある人がラケットを持って振り上げた頂点の位置を考慮すると、3m以上の高さが条件的に必須になりますし、ムービングライトの動作にしても、正常に反応させるには、人の高さやラケットまでを含んだ長さを計算しなければいけません。

これは少し笑い話になりますが、スモークを焚くことは必至でしたので、地下の会場だと消防関係の兼ね合いで煙探知機が発動してしまうため、煙探知機に養生の許可を折衝するなど、細かなことですが、そんな苦労もありましたね(笑)。



加藤(プロデューサー):
そんなこんなもありながら、最終的に渋谷にあるGalaxy - gingakeiをお借りできることなった時は、嬉しかったですね。こうして企画、会場が決まってから、いよいよ実制作となったわけですが。その時点で本番まで約2.5ヶ月という状況でした。

企画から実現まで全てを社内で挑戦することによって、様々な苦労があったものの、R&Dの活動が形になったSLS。後半は、2.5ヶ月という短い期間で作り上げたチームメンバー一人一人に、開発の経緯や苦労、ACC受賞を受けての感想など語ってもらいます。後半もお楽しみください。(後半の記事はこちら


ディレクター
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