1
/
5

【レポート】「飯塚 LT 大会」と「将来が不安カンファレンス」と「ピザ」 vol.1

完璧なイベントなどといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。


「イベントやりましょう!」

 N 氏がそう提案しててきた。「磯野、野球やろうぜ」くらいの気軽さで。
 私はいつもどおり 0.1 秒の熟考の末、「やりましょう!」と答える。「いいねぇ、アナゴくん」くらいの気軽さで。

 開催は一週間後。いいんじゃないですか。予定空いてますよ。
 すでに N 氏が大学生グループに募集をかけていたこともあり、当日はお手伝いしますよというノリだった。

「ねえ、手伝うってなに?子育てってふたりでやるものだよね?手伝うってどういうこと?」

 男性の育児参加(この言葉も微妙ではあるけれど)が叫ばれる昨今。父親の当事者意識の低さが問題になっている。

 当事者意識が足りないッ!!
 過去に数多のイベントに参加したり主催したりしてきた私に声をかけたということは、私にこのイベントをなんとかしろよということなのだ。「手伝う」という感覚ではいけない。場を支配(ドミネート)しなければ。
 しかたがない。このまえ N 氏にステーキ丼をおごってもらった借りを返すときがきた。

開催準備

 開催地となる飯塚、そして声をかけている九州工業大学(九工大)の学生さん。弊社では定期的に「ピザパ」という安直なネーミングのピザパを開催している。学生さんもピザへの期待度が驚くほど高い。
 今回はそこに勉強会的な要素を加えたいという。

 準備する時間は限られている。これでも忙しく仕事をしている身だ(社内向けアピール)。時間がない。どうしよう。
 いったん。いったん逃げよう。準備がいらない形式で逃げよう。いったんね。


逃げた者はもう一度戦える。
(デモステネス)


 それでもちゃんと練られた企画に見せることこそ、資本主義の濁流の中でサヴァイブしてきた大人の真の姿じゃないか。
 もっとも、なにも準備せずとも、おもしろい人間を何名か軟禁すればおもしろいイベントになるのはこの世の摂理ではあるのだけど。

 とはいえ、主催者としておもてなしをする側なのだから、参加者に満足してもらえるイベントにしたい。

 そんな思いでできあがった告知ページがこちら。


「飯塚 LT 大会」と「将来が不安カンファレンス」と「ピザ」 vol.1 (2023/01/27 18:00〜)
「飯塚 LT 大会」と「将来が不安カンファレンス」と「ピザ」 vol.1 「飯塚 LT 大会」と「将来が不安カンファレンス」と「ピザ」 が悪魔合体! ~会場は飯塚市(九工大近郊)を予定しています。 (がんばってます)~ 決まりました! 👉 二瀬交流センター 第2研究室(1F) ピザが出ます。 (数に限りがございますので開始前にラーメンでも食べてお腹を満たした状態でご参加ください) ## LT 大会 順不同 発表者 | タイトル ---|--- Azuma | 大学生のときから始めた個人開発 宮崎ひび |
https://ijgngroup.connpass.com/event/273313/
「飯塚 LT 大会」と「将来が不安カンファレンス」と「ピザ」 が悪魔合体!


 メイン画像が手書きなのは時間がなかったからじゃなくて、あれです。ほら、ここ数年フィルムカメラとかレコードとか流行ってるじゃないですか。それです。
 ただ手書きしただけだとあれなので、Photoshop を駆使してコントラストや色味を調整しました。


飯塚 LT 大会

 安直なネーミング。しかし、LT 大会は発表者さえ決めてしまえば勝ちだ。ただここで手を抜くわけにはいかない。まっさきに自分でエントリーする。内容決まってないけど。
 その他にも事前に発表希望者が集まったので勝ちは決まった。あとは当日の飛び入り LT にも期待したい。


将来が不安カンファレンス

 過去に宮崎や沖縄など南国の青い空の下で開催してきたイベント。以外にも、将来が不安な人々が集っているはずの福岡で開催したことはなかった。今回はこれをやります。

 福岡で「サト研方式」と呼ばれるイベント形態がある。事前準備が不用なのに参加者満足度が高い、Twitter で流れてくる「下ごしらえなしでお店の味!」的な素晴らしい方式。先人たちに感謝。

 くわしくはこちら。


サト研
サト研
https://satoken.connpass.com
5年ぐらい運営してきた勉強会「サト研(仮)」の運営方法や手順のメモを公開 | 我流天性 がらくた屋
福岡で一番ゆるい?勉強会の サト研(仮) がもうすぐ40回目になるのでなんとなく。 だいぶ前に、 サイト研究会(仮)の主催・運営や勉強会開催のおおまかな流れをFacebookグループ内でメモっておいた ので、それをざっくりメモレベルでブログにも公開しておきます。 "サト研方式"と呼んでくれる人もおりますが、実際は「アンカンファレンス方式」です。 これを軸に勉強会を開催してきた経験から、皆で小技やアレンジを入れてきた感じです。 「これから勉強会を開いてみたい!」 「毎回準備が大変!もっと楽に運営したい!」
https://blog.cgfm.jp/garyu/archives/3070


ピッツァ

 とりあえずピッツァがあれば参加者の一定の満足度は担保できる。そしてピッツァは札束を積めばどれだけでも用意することができる。
 資本主義の暴走に加担して手を汚した大人のやりかた。GDP を上げてゆけ。

イベントレポート

 それでは、ここからはイベントの様子を写真とともに駆け足でレポート。

ピッツァ

 まずはピザから。

 弊社インフラエンジニアの Azuma くん。ピザ多くない?

学生さんたちと交流する N 氏。ピザ多くない?


LT 大会

 LT 大会トップバッターは、私、宮崎から。
 生物学出身なのでガチの工学系の学生さんの前での発表に戦々恐々。生きた心地がしない。

 内容はこちらの記事をプログラミングに適用させた感じ。

「言葉」を設計しよう、組織の「文化」を作るために|宮崎ひび|note
「言葉」が好きです。 新しい言葉に出会えたら、お昼ごはん食べなくてもいいくらい。 「言葉」にまつわるあれこれも好きです。 文学だったり、言語学だったり、哲学だったり、数学や自然科学だったり。  さて、言葉についてあれこれ語りたいところですが、その前に組織づくりの話をしましょう。昨年末から「組織」についてあれやこれやと考えていました。脳を捻ったり叩いたり伸ばしたり。 ...
https://note.com/hibi_myzk/n/nc0e4a88234ce


 続いて、弊社インフラエンジニア Azuma の発表。
 九工大卒の Azuma が学生時代に個人開発していたアプリの紹介。

 バスの中でスマホを使ってプレゼン資料を作ったとのこと。
 縦長っ!(Z 世代!)
 しかも画像がうまく表示されていない。

 発表に聞き入る参加者たち。だが、画像は表示されていない。


 そして、九工大の学生 Sunamoto さん。
 インターンを通して学んだことを発表。

 いろんなインターンを経験している Sunamoto さん。
 外部に出してはいけない情報は伏せつつ、感じたことや学んだことをしっかりとまとめて発表。
 発表うますぎる。


 最後に飛び入り LT きたっ!Kurose さん。
「ぷろぐらみんぐ入門」というタイトルで、リターン命令を使って任意コードを実行するという攻撃手法の発表。

 笑顔で「ぶっこわすのが好き」だと語る Kurose さん。
 九工大生はみんなこんな感じのイメージだと思っていたら、周囲から全力で否定された。

将来が不安カンファレンス

 将来が不安カンファレンスに突入。
 元祖「サト研方式」だと司会をあみだくじで決めるのだけど、Kurose さんが立候補。立候補ってはじめて見た。

「好きな Linux ディストリビューションは?」

 集中力やモチベーションなど様々なテーマについてみんなで意見交換をした。
(他にもいろいろ出たけど忘れた。忙しい社会人なので)

 なにかのトピックで突如立ち上がり語り出す N 氏。

 なにかを語っているけど、写真の構図作りに夢中で聞いてなかった。

さいごに

 そんな感じで、みなさん盛り上がっていただけたのではないでしょうか。

 個人的には、工学系の学生さんがどんな感じなのか垣間見ることができてよかったと思う。
 彼らが将来のソフトウェア(だけじゃないけど)業界を担うことになるだろう。そのときに、どんなことをしたいのか?どんな働き方をしたいのか?
 これからの交流の中でさらにそういったことを知っていきたい。

 また、生物学出身の自称ソフトウェアエンジニアの発表を(内心は「なんだ小動物か」と思いつつも)あたたかく見守ってくれて、さらに発表内容もおしゃべりもとてもしっかりとしていて、ぐだぐだだった自分の学生時代を思い返して消え去りたくなった。
 みんなすごいなー。

 さて、盛況の内に幕を閉じた本イベントですが、ひとつだけ謝罪しなければならないことがあります。
 イベント中に宮崎より「Rust は宗教」という個人的な偏見にもとづく不適切な発言があったことを、心よりお詫び申し上げます。
 誠に申し訳ありませんでした。

 今後このような不適切な発言がないよう細心の注意を払っていきますので、次回もたくさんのご参加お待ちしております。

イジゲングループ株式会社では一緒に働く仲間を募集しています
3 いいね!
3 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング