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ストレス耐性が高い人を採用し続ければ組織は強くなるのか?

こんにちは。後川(うしろかわ)です。

今回のテーマは、「ストレス耐性」です。

仕事柄、経営者や人事の方とお話する機会が多いのですが、採用の選考で「ストレス耐性の高さ」を必須にしているという例をよく聞くので、「ストレス耐性」について考えていきます。

経営者・人事の方の一般的な認識としては、

ストレス耐性が低い人 = すぐ辞める、他責傾向、積極性がない etc...

と、ネガティブな認識がほとんどで、「ストレス耐性は高い人が最強!!」みたいな雰囲気があります。よくある適性検査ツールも、ストレス耐性が低い人を単純に「要注意」とするものがあるようです。

目次

  1. そもそもストレスとは何か
  2. ストレス耐性が高い人だけ採用し続けるとこうなる
  3. 領域、フェーズ、経営者に合わせて意図的に採用するのが大事
  4. 知らない誰かが決めた「優秀」だけで採用しない
  5. まとめ
  6. 自社のカルチャーを把握するには
  7. 次回予告

そもそもストレスとは何か

「ストレス耐性」を理解する前に、まずは「ストレス」とは何かを挙げていきます。

ストレスとは:
心や体に負担がかかった状態のこと。
それによる症状(ストレス反応)は主に、抑うつ・不安、不機嫌・怒り、無気力 などに分けられ、神経伝達物質や遺伝など様々なメカニズムで生じるとされている。

一言にストレスといっても種類があるのですね。

そしてストレス反応は、多くの性格診断で利用されている性格特性論であるBIG5の「情緒安定性」と関連があるとされています。

余談ですが弊社の親会社では、BIG5による恋愛マッチングサービスを開発・運営しています。


BIG5は、科学的に最も信憑性があるとされている性格分析の理論で、世界的に多くの研究がされており、他の理論の妥当性を検証する際にも活用されています。

BIG5とは:
人のパーソナリティ(性格)を特徴づけたり表現したりする際に用いる5つの因子(要素)のこと。 それぞれの因子を更に5段階にレベル分けしそれを個人の性格の特性とする。5因子は以下の通り。

外向性・情緒安定性・開放性・協調性・勤勉性
*呼び方は異なる場合あり

BIG5の「情緒安定性」は、遺伝子の違いによる、恐怖などを感じる神経伝達物質の働きの差異を5段階にレベル分けしたものです。高低による性格の傾向としては、

高い:大雑把、おおらか、鈍感、大胆
低い:神経質、情緒不安定、繊細、慎重

といった感じです。今回は、

一般的な「ストレス耐性低い」 = 情緒安定性が低い = 慎重・繊細

とざっくり解釈することにします。

ストレス耐性が高い人だけ採用し続けるとこうなる

では、「ストレス耐性は高い人が最強!!」という認識にそってストレス耐性がとても高い人だけ採用し続けると組織はどうなるでしょうか。

例えば、
・営業組織なら飛び込み営業や押し売りが上手になる(でも相手のことは気にしない・気づかない)

・個人情報などセンシティブなものの扱いが雑になりがち

・鈍感で細部を気にしない、リスクに弱い集団に(神聖な場所で不適切な姿で踊る、可燃性のある写真をSNSに投稿するなど)

そして不幸なことにその組織に「繊細な人」が入社した場合どうなるでしょうか。

入社直後から、鈍感な人には見えないリスクや粗がはっきりと見えてしまい非常に大きな脅威となりストレスを感じながら過ごすことになります。

勇気を出して意見を言っても、まるで言語が異なるかのように理解してもらえません。

とくに、スタートアップのカリスマ社長は繊細で共感性が高い人を虜にしがちなので、無意識に不幸が起きます。

繊細で真面目な方だと更に、「ネガティブな自分を変えるために敢えて飛び込まなければ!」などと考え無理をして入社してしまい、悲劇となる可能性が高いです。

有名カリスマ経営者に惚れてスタートアップに飛び込んだものの、ボロボロになって相談に来る方の話をたくさん聞きましたし、
自分たちの会社でも無意識に繊細な方たちを傷つけてしまう失敗をたくさんしてきました。

そして逆に、繊細な感性を持ち細部に拘るタイプの経営者が、やみくもにストレス耐性が高いメンバーを集めると、

という追い詰め方をしてしまったり、

どんどんメンバーが増えて「ストレス耐性の高いチーム」のパワーバランスが上昇してしまうと、

といった孤立感・分断を招きやすくなります。

領域、フェーズ、経営者に合わせて意図的に採用するのが大事

前述のような不幸を回避するためには、「ストレス耐性は高い人が最強!!」という認識を捨て、

事業領域 × 会社のフェーズ × 経営者(評価者)の性格

これらに合わせて意図的に採用と配置を行うことが必要です。

ですので、一概にストレス耐性が高い人を集めること自体が悪ではありません。

例えば、
・資金ショートすれすれで多大な精神的負荷がかかる創業期
・99件断られても1件成約すれば成立する事業のセールス

など、鈍感であることがアドバンテージになるポジションにストレス耐性が高い人を意図的に配置することは有効と言えます。

お互いの特性を理解し、意図的に配置することが肝要です。

当然、ストレス耐性が低く繊細な人も意図的にそれがプラスになるポジションに配置すれば高い成果を出すことができます。

例えば、
・独自の世界観やセンスが必要なイラストレーター
・繊細なクリエイターと密接に接する業種の営業
・ユーザーの気持ちに寄り添うユーザーサポート

よく「適職診断」のようなものもありますが、一律でストレス耐性が高い人・低い人が向いている職種のようなものはなく、その企業が手掛ける事業領域や企業フェーズ、経営者の意思決定方針によって大きく異なります。

同じ営業ポジションでも、行動量とタフな交渉が肝な事業では単純にストレス耐性が高いほうが活躍しやすい傾向にありますし、顧客のニーズに寄り添った緻密な提案営業は繊細な人の方が有利かもしれません。

事業領域 × 会社のフェーズ × 経営者(評価者)の性格

繊細な人、鈍感な人では、そもそも見えている世界が大きく異なります。それを考慮せず一緒くたに「とにかく行動量!!」のようなマネジメントや評価をしていると、メンバーの活躍率が下がり離職率が上がっていきます。

とはいえ、初動の速さと行動量を重視する人のほうが平均年収が高いというデータはあるので「とにかく行動!」が現状の勝ちパターンのひとつであることは事実と言えそうです。

ニーズがあればこのテーマもどこかで書ければと。

スタートアップ経営者のほとんどは、一般平均からかけ離れた性格傾向を持っています。経営者が自分の性格傾向を性格に把握できていないと、自分の超特殊な価値観のもと勝手に他人に期待して勝手に失望するといったことが頻発します。

経営においては、自分の現状を把握し、人を最適なポジション・タイミングで意図的に配置できることが大切です(気が付かずにストレス耐性が低い人を追い込んだり、鈍感な人に細部に拘らせるのは経営者の落ち度です)。

知らない誰かが決めた「優秀」だけで採用しない

適性検査や、SNSで有名な人が「この人は優秀」と認めたとしても、それは適性検査のロジックや有名な人の価値観から判断しているのでそれがどこでも通用するとは限りません。

特にスタートアップでは、社長の性格傾向や価値観によってカルチャーが形成されるため、経営者は自分の傾向を把握し、「自分は何を評価し、何を評価しないのか」を熟知しておく必要があります。

例えば1,000万人の性格データを分析して「優秀」の基準をつくっても、実際に実務で活用しようとするとふわっとして役立たないものになりがちです。データは、利用目的における前提の定義や活用するための切り口が重要だからです。

スタートアップの創業期の組織づくりに役立てるなら、

・成功したスタートアップの創業期のデータ
・経営者の性格データごとの組織配置データ
・事業領域別のデータ

このくらいの切り口でのデータは必要でしょう。

スタートアップ界隈は、一般的に見れば少数派で非常に特殊なので、「国内平均とベンチャー平均」「ベンチャー平均と自社」それぞれの価値観のズレを認識し、それを理解した上で人材の採用や配置を行っていくべきです。

そのズレこそが会社のカルチャーとなり、カルチャーに合った人を採用していくことで入社後の活躍率が上昇していきます。

まとめ


・ストレス耐性が低い = 活躍しない ではない
・採用は、よくある基準だけでなく事業領域・フェーズ・経営者の性格 から自社の傾向を把握し、そことのマッチングを見るべき

自社のカルチャーを把握するには

グラム株式会社では、スタートアップ〜メガベンチャーで働く人たちの性格と組織を科学し、スタートアップのビジョン達成を爆速にするプロダクトをつくっています。

・経営者の価値観や評価する/しない基準の可視化
・メンバーの性格傾向や価値基準の可視化
・ハイパフォーマーの性格データ傾向の可視化
・スタートアップのフェーズごとの人材配置傾向
・スタートアップの事業領域ごとの人材配置傾向

このあたりを研究しながらプロダクトをつくっています。ご興味がある人事・経営者の方はぜひお声掛けください。

また、開発チームを中心に採用も積極的に行っております。

我々は、ランク付けする基準ではなく、個々人の理解を深めるための単位をつくっています。

性格の相互理解による人材配置最適化でスタートアップのビジョン達成をサポートし社会課題の解決を早め、ゆくゆくは全ての個人が性格を相互理解し今より生きやすくなる社会を目指します。

共感し、一緒にプロダクトづくりをしていただける方はぜひ。

グラム株式会社(gram Inc.)では一緒に働く仲間を募集しています
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