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経営企画や新規事業開発としてバリバリ活躍していた会計コンサルを辞めてミャンマーに飛び込んだ理由(池内みなみのケース)

代表の田村が自ら同僚にズケズケとインタビューする「ズケビュー」。記念すべき1回目は、学生時代にインターンで泣かされまくったのに、コンサルで修行を積んで戻ってきてくれた池内みなみさんにインタビューします!

(田村)
早速ですが、いけみな(社内でのニックネーム)は慶應在学中に、休学してミャンマーで3ヶ月間インターンをしてくれたよね。確か、大手金融機関から内定をもらっていたのに、それを辞退しての参加だったはず。当時の経緯や心境から教えてもらえますか?

(いけみな)
元々、学生時代から開発途上国支援に携わりたいという気持ちはあったので、JICAやJETRO等の公的機関を中心に就活をしていましたが、狭き門ということもあり、経験不足の自分は第一志望群は全滅でした。

かろうじて金融機関から内定を頂いたあとも、「数年後、自分がここで本当にやりたい仕事が出来ているのかな…」と考えた時に、全く輝いてる自分の姿がイメージ出来ず、大学4年の冬に内定辞退を決意しました。

多くの友人や先輩に反対されましたが、「自分のやりたいことは結局自分にしか分からないし、遅すぎるなんてことなんてない!」という思いで腹をくくり、大学に休学届を提出したんです。

ただどうしたら自分が海外で活躍できるのか、いくら日本で頭をひねっても答えは出ないと思い、自分に必要なのは「何が自分に出来るのかを、現地でとにかく自分の目で確かめに行くこと」だと考え、新興国でのインターンシップへ探すことにして、友人経由でミャンマーのDream Jobを紹介いただき、短期間のインターンに参加させてもらうことになりました。

(写真:社員が10名にも満たない時期にミャンマーに飛び込んだ池内みなみさん。2列目一番左。)

(田村)
そうそう、出会いはそういう経緯だったんだよね。びっくりしたよ。天下の慶應大学からきた意識高い系学生かと思ったら、3年間ダンスしか踊ってないんだもの。笑 ええ、そんなことも知らないの? と驚いたことは何度もあったよね。いや、いけみなはかわいそうだった。今は私も反省してます。いけみなの比較対象となった最初のインターン生は日本でビジコンを主宰するような学生で、気合入れて2年も休学してミャンマーで事業を立ち上げるような強者だったし、2人目も、卒業後すぐにAIのスタートアップに創業メンバーとして参画するようなぶっ飛び系(今はアフリカのスタートアップ)だったからね。笑 でも、地頭の良さには関心したし、お世辞ではなく、成長の度合いで言うとこれまで10名以上受け入れてきたインターン生達の中でもピカイチだったことを覚えています。

それからインターン中も色々あったよね。数年経っていけみなから言われて思い出したけど、私に小さなことで激オコされた「ロッテリアの紙ナプキン事件」と、海外旅行中に長文メールが送りつけられた「ハワイの北風と太陽事件」とか、ね。ちょっとその辺りも含めて、インターンでどんなことを経験し、当時どう感じていたのか教えてもらえますか?

(いけみな)
事件の名称がユニークですよね。笑

当時の私は、バックパッカーはやってたけど旅行以外の海外での長期滞在は初めてだし、予備校や飲食店でのアルバイトしか就業経験のない私は、本当に何をやってもミスばかりで文字通り毎日田村さんをイライラさせてましたよね。笑 英語もろくに話せず、ミャンマー人スタッフの方がよっぽど上手でした。

今思えば、夢ばかりが膨らんで、ビジネスパーソンとしての常識や基礎が全く出来ていないただの頭でっかちだったんだな、と思います。どんなに立派なビジョンや夢を持っていても、組織や事業に貢献できていなければ何の意味もない、と自分の甘さを痛感し、必死にもがきながら奮闘しました。あんなに長く感じた数ヶ月はないですね。

徐々に報連相が出来るようになり、アポイントも取れるようになってきて…と状況が改善していって、最終的には自分でも成長を実感できるようになっていました。営業職としてのインターンだったので、名刺の渡し方やメールの書き方みたいな基礎ももちろん学びましたが、何より、仕事に向かう姿勢やマインドセットを学べたことが非常に大きかったと思います。

(田村)
その後いけみなは、新卒で100人規模のベンチャー系会計コンサル会社に就職して、初年度は社長室、2年目からは新規事業の立ち上げ、と寝食忘れるくらい激しく働いていたと思うけど、どうしてまたミャンマーに戻ってこようと思ってくれたの? もちろん私が誘った訳だけど、新規事業の立ち上げも1年目なのに順調に伸びて、さぁこれから、というタイミングでもあったよね。

(いけみな)
インターンの経験を通して「最低限の言語コミュニケーションと、何かしら貢献できるスキルさえあれば、海外で働くことが出来る」という確信を持てるようになり、まずは誰かの役に立てるようになるため、自分の軸になるスキルを身に着けたいと思い、会計コンサルの会社に新卒入社しました。

会社の成長過渡期のフェーズだったこともあり、本当に幅広く色んな仕事をやらせてもらいました。自社のグループウェアや会計システムの移行、WEBサイトのリニューアル、子会社の経理・税務申告、ペーパーレスコンサルティングの新規事業立ち上げ、業務改善コンサルティング等々。

ビジネスパーソンとして修行する場としては非常にいい環境で、出来る事が増えていく感覚は常にあった一方で、英語を使う機会は全くなかったので「海外で活躍したい」という目標から遠ざかっていないか、とキャリアに悩む事も多くありました。また女性の場合、結婚・出産を考えた時に、「自分の身一つで好き勝手に挑戦出来るのは、20代のうちかな」と考え、ミャンマーへの再挑戦を決意しました。

(田村)
いけみながインターンしてくれた当時は社員が10人いないくらいの立ち上げ1〜2年目。再び飛び込んでくれたのはその3年後くらいだから、40人くらいには成長していたよね。事業も人材紹介一本足から複数の新しい事業が立ち上がっていたり、立ち上がりかけていたり。率直に、インターン時代の経験って美化されがちだと思う。そろそろ2年近く経つけど、この2年どんな仕事を経験し、どんなことを感じたり考えたりしてきたのか、あまり飾らずに教えてほしいかなぁ。

(いけみな)
最初の1年は、人材の営業として目標数値を背負いながら、チームの改善・新規施策の実行に従事していました。数値達成のために膨大なルーティン業務をこなしながら、ヤンゴン大学でのJobFair/Internship企画の大型プロジェクト等も推進しつつ、営業として顔を覚えてもらうために平日夜や週末はお客さんとの飲み会や各コミュニティにも顔を出して…という感じで働いていたので、あまり自分の時間があった記憶がありません。笑 全く経験ないし運動音痴なのに、ラグビーやゴルフも始めましたね。笑

初めての転職ということもあり「とにかく成果を出して社内外の人に認めてもらう」ということにこだわって、がむしゃらに働きました。前職と求められるアウトプットの性質が異なることもあり、最初は戸惑いましたし、以前やっていたことを環境を変えてやっているだけで、自分は成長出来ているのか、とすごく不安になる時期もありました。

ただ、少しずつ組織全体が見えるようになってきて、自分のモチベーションを「自分自身の成長」ではなく「組織の成長」に置くようになってから気持ちがすごく楽になり、焦らずやるべきことに集中できるようになりました。

「●年後にDream Jobが△△な状態になっている」と目標を置いたときに、じゃあそのために自分は何をやらないといけないか、を考えると、やるべきことが見えてくる。最終的にその目標を達成出来たら、結果的に自分もすごく成長できているのではないか、と。

現在は経営企画として、予実管理や事業計画の策定、新規事業の企画業務等を中心に、各事業の課題解決のサポートをしています。今年はコロナ禍でかなり厳しい1年になりましたが、「経営者としてどういう判断が必要となるのか」「どうしたら従業員を守れるか」「顧客に価値提供し続けられるか」というような視点を持つことが出来るようになり、新たな学びが沢山得られたと思っています。

(写真:中心メンバーとして、ヤンゴン大学で開催したキャリア開発コースの授業風景)

(田村)
たったこの2年弱の間だけでも、プレーヤーとしての泥臭い営業、若く経験不足の営業チームのマネジメント、新規事業の立ち上げ、経営企画としてリモートワークの仕組み作りから事業計画作成まで、もうこんなに仕事を振る上司はひどい人ですね。笑 感謝しかありません。最後に、ミャンマーに飛び込もうかとちょっとでも考えている人がこの記事を見てくれていると思うので、一言メッセージをお願いします。

(いけみな)
ミャンマーで働く上で必要な素養は幾つかありますが、私が最も大事だと思っているのは、「予測不能な事態・状況でも何とかやり抜くという強い意思」です。

ミャンマーはまだインフラ整備が不十分で、電力やインターネットの供給が上手くいかないことも多く、
日本人の常識では想像し得ない出来事やハプニングに見舞われる事も多いです。また私たちの組織自体も、若いメンバーが多く、体制やオペレーションが追いついていないこともあり、「誰も経験したことのない仕事」が毎日発生します。

そんな環境であっても「とりあえず今あるリソースでやってみよう」「トラブルの状況整理して何とか誠実に対応しよう」と、諦めずに臨機応変にやり切ろうとする意思や対応力が必要です。

そんな予測不可能なチャレンジングな環境を面白い、と思ってもらえる方は是非ミャンマーに飛び込んで来てもらえたら嬉しいです。

(写真:上はヤンゴンの街角の風景。下はミャンマー人、日本人の同僚たちとの飲み会での一枚。)

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