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組織の固定観念を変えていく。GCストーリーが組織デザイン事業を始める理由。

個人と組織の関係性に変化が訪れています。
リモートワーク、副業人口の増加、個人が「会社で働く意味」を問い直す機会が増えているのかもしれません。GCストーリーは新規事業として組織に関するビジネスを始めました。
加えて、社長である西坂は神奈川県の逗子市に移住しています。このタイミングでなぜ新規事業を開始したのか?移住の理由は?GCストーリー代表である西坂に話を伺いました。

※本記事は2020年10月13日にGCストーリー公式noteにて公開した記事のバックナンバーです。掲載内容も2020年10月13日時点の情報を基にしています。

宮城県女川町がきっかけになった新規事業

ー新規事業の組織デザイン事業部で行っている事を伺ってもよろしいでしょうか?
組織デザイン事業部では「よりよい組織」を目指す法人の方向けに、主に3つの取り組みを行っています。「アセスメントと呼ばれる組織サーベイ」「研修の提供」「管理会計の導入支援」です。
組織課題を抱えている会社さんに対してヒアリングとアセスメントを行い、必要な解決策を提供させてもらいます。
アセスメントは自社で開発した組織サーベイのツールです。特徴は、発達段階がどの辺にいるのかを測定する仕組みと効果的な研修をリコメンドする機能です。

ー発達段階とはなんでしょうか?
発達段階はロバート・キーガン博士が提唱する成人発達理論の中で語られています。まず、前提として成長には水平的な成長と垂直的な成長の2種類があります。
水平的な成長は知識やスキルの獲得で、垂直的な成長は認識範囲の拡大により人間性が深まる成長を指します。


アセスメントでは、垂直的成長における「どこの意識段階にいるか?」を測定する仕組みを作りました。さらにその発達段階において、ステップアップするための研修も揃えています。
しかし、経営において渋沢栄一の「論語と算盤」の考え方から収益性の観点も非常に重要です。アセスメントや研修はいわゆる論語の部分です。算盤の部分を必要とされる方も多いので、管理会計の導入支援も行っています。

ー事業を開始したきっかけも伺ってもよろしいですか?
宮城県女川町での経験が大きく影響しています。
GCストーリーで自律分散型の組織へ変わらなくちゃいけないと思った時がありました。
そこで大切なのは内発的動機なんですよね。
会社で働く個人が「何を成したいか」「どういうことをしたいか」が自分の中で生まれてくる仕組みを考えなければいけませんでした。内発的動機はどこから出てくるのかな、と考えた時に思いついたのはボランティアでした。

ーボランティアですか?
ボランティアはお金のためじゃなく、自分の気持ちから動いていますよね。
僕自身も東北の震災でボランティアに行き、そこで活動をしている人達が何を考えてるのかを聞きに行きました。
その中の1つが女川町です。実際に街を紹介してもらいましたが、すごく衝撃的だったんですね。女川に小さい石鹸屋さんがいて彼が一生懸命案内してくれました。恩返しに、と思って「僕に出来ることがあったら経営の相談など時間取りますよ」と話をしました。すると、彼が「僕の話もいいんですけど女川町を何とかして下さい」って言ったんです。そこに衝撃を受けました。

ー視点が自分ではなく、街を含めた全体なんですね。
全体意識みたいなもの体感して、僕は女川町に興味を持ちました。そこから役員の合宿やGCストーリーの社員研修も行うようになりました。


スキルだけでなく、心も磨く。被災地・女川町で研修を続ける理由|GCストーリー|note
2011年3月11日(金)東日本大震災発生。甚大な被害が出た場所のひとつ、宮城県女川町。 GCストーリーは女川町にサテライトオフィスを構え、定期的に社内外へ向けた研修を行っています。なぜ女川町で? 何のためにどのような研修をしているのか? GCストーリーの社員として参加した1人の目線で、ご紹介します。 ...
https://note.com/gc_story/n/nb9260efd8a85

「200年後の子供たちのことを考えているコミュニティ」が存在していて、その中に入ると本当に体感するんですよ。目先のことしか考えてない環境だと当然ですが、人間はその思考に染まっていきます。
僕たちが目指す環境を体感出来る場所として女川って凄くいいなと思いました。
自分が感じた事を発信したら、行ってみたい人が多くて、経営者向けに女川で研修をやるようになりました。そこから口コミが広がり、他の会社にも意識変容のコンテンツを提供することが出来る気づきがあったのが始まりです。

宮城県でイベントを開催する理由


ー宮城県に活動拠点を増やしたた理由を伺ってもよろしいですか?
大きく3つありますが、1つ目がリスクヘッジです。
コロナの影響で社員を守ろうとした時に、東京のマンションに閉じ籠ってしまう可能性があるならどうにかしたいと思いました。自然に近い場所を確保していかなきゃいけないって以前から考えていたんですね。
都会の1カ所だけの拠点だとリスクが高いので、それを分散させる場所をどこかに作るべきだという意識がありました。今回のタイミングで自然に近いところにもう1つ拠点を作って移住するみたいな事は早急にやらなきゃなと思っていました。

2つ目が意識変容の視点です。
環境は人の意識を変えますよね。
今まで東京で働いていた時と、自然に囲まれて働くとまた別の思考回路が動きます。アクセスも便利でありつつ自然がある環境は意識しました。
3つ目が新規事業の繋がりです。
組織デザイン事業と意識変容の話を同時に考えていた時に、世の中にコロナの影響が出てきました。自然の中で新しいチャレンジするのが、すごく重要だと思っています。
実際に10月末に宮城県で組織デザイン事業部がイベントを主催します。
1泊2日でワーケーションや地方創生など、自然に囲まれた環境でこれからの働き方や生き方を考える内容になります。

新しい組織の在り方を提案する組織デザイン事業部

ー西坂さんご自身が逗子に引っ越された理由を伺ってもいいですか?
リモートの働き方を経て、人間が自然に触れたい流れがあるんじゃないでしょうか。これから東京一極集中から地方に分散していくことが起きると思っています。新しい時代の動きを先んじてやっていく気持ちが僕自身にあり、移住を選択しました。
新しい時代と今までの時代。変わろうとする力と戻そうとする力の2つが今はバランスしている状態です。僕としては、人の意識変容を進める方向の急先鋒でありたい。実際に逗子に行ってしまうと、象徴的かな、と(笑)。

ー逗子に引っ越されたことで変化はありました?
逗子、葉山、鎌倉は面白い人が集まっている発見がありました。例えばZen2.0などの動きです。これから東北で意識変容のプログラムをやるときにコンテンツを持ってる人たちをいろいろ知りたいなと思っていましたが、興味が近しい人が多い印象です。

ー逗子、葉山、鎌倉に集まっている人たちの共通点はなんですか?
「豊かさの捉え方」の視点かもしれません。
例えば「お金=幸福」で「豊かさをお金」と捉える人達も多いと思います。
しかし、お金はあくまで有形資産の1つの指標であって全てではない。
そこに疑問を感じる人たちが集まっている感じがします。

ー資本主義への違和感に近いのでしょうか。
そうだと思います。資本主義は一極集中の東京にいたほうが効率的に稼げるみたいな話になるわけじゃないですか、逗子に来たら、その考えだと非効率ですよね(笑)

ー最後に組織デザイン事業の今後や展望について伺ってもよろしいですか?
目指すのは新しい組織の在り方の提案ですかね。
世の中全体が、環境問題やコロナで変化を求められています。経営者もサスティナビリティを意識していますよね。「仕事は我慢し続ける時間」「仕事は生活のために嫌な事をやる時間」この固定観念を変えていくのがGCストーリーだと思っています。
個人の幸福のために、組織は収益性を維持しながら何が出来るのか?
管理会計の導入やフラット型組織への変化など、GCストーリーとして様々な実験をして来ました。
資本主義の枠組みの中で、社員が好きなことやれる環境って本来はおかしいですよね(笑)。
でも、僕たちはそこを実現しようとしています。
世の中でも「どうしたらそんな組織が実現できるのか?」意識が向いている人が増えています。
組織デザイン事業部としては、幸福な組織を作るために僕たちの試行錯誤の経験してきたノウハウを提供していくことかな、と思います。
そしてそこから人の意識が変わり、認識の範囲が広がっていく事を目指しています。

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