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「大手企業の5倍の速度で成長できる」フラーでディレクター専属組織を立ち上げたチーフディレクターが新たな組織を作った理由

アプリやウェブサービスといったプロダクトをお客様と共に創っていく「スマホビジネス共創事業部」。事業化から2年で多くのプロダクトを世に輩出し、開発中のサービスも数多く控えています。共創事業部はフラーが持つ2本の事業の柱の一つになるほど成長しています。

人的リソースが必ずしも十分とは言えない中、スマホビジネス共創事業部のメンバーは個々の高いスペックを発揮し、これまで少数精鋭で各プロジェクトを前に進めてきました。

しかし、急激な事業のグロースに伴い、さらに強い組織とするための変革も同時に求められることに。そこで、2018年にフラー初の専任ディレクターとして採用され、ディレクター専属組織を立ち上げたのが、スマホビジネス共創事業部チーフディレクターの林浩之です。

成長に伴う「組織の成長痛」、苦しいそれを組織が乗り越えるため、林はどんなことを心がけ、組織を前に動かしていったのでしょうか? 林に、組織立ち上げの経緯から、フラーのディレクター職の価値や可能性について話を聞きました。


林浩之(はやし・ひろゆき)
プロフィール:1991年1月名古屋生まれ。同志社大学経済学部に在学中に株式会社REVENTIVEを創立し、ベンチャー企業の経営に約7年間携わる。株主である株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社ミクシィと共にコミュニケーションアプリの開発を行い、事業売却後に株式会社ドワンゴに入社。月額ファンコミュニティサービスを2年間運営した後、2018年8月フラー株式会社に入社。スマホビジネス共創事業部の戦略立案とアプリディレクターの統括を担当。

ーーどんなお仕事をしていますか?

共創事業部が抱えている、ウェブやアプリといった様々なプロダクトの戦略立案やプロジェクトマネジメント、ディレクションを担当しています。

実は、フラーに入社した当初は存在していなかったディレクターユニットの組織を立ち上げたりもしました。

ーーなぜフラーに入社されたのですか?

一言で表すと、もう一度ベンチャーで仕事がしたかったからです。

私は7年間ベンチャー企業を経営した後、大手IT企業で2年間働きました。非常に多くの学びが得られましたが、一方でスピード感を持って自分のやりたいことができないということに気付いたんです。

ディレクターの能力は関わったプロダクトの数にある程度比例すると思っています。プロダクトごとに様々なフェーズを体験できるので、自身に蓄積される経験値に大きく影響があります。フラーの共創事業であればアプリのプロジェクトにたくさん関われると考え、魅力に感じました。

また、創業当時のフラーを知っている私にとって、現在の事業規模・従業員数で当時と変わらない良いカルチャーが残っているという点も決め手の一つでした。

ーー入社早々になぜ新たなユニット(組織)を作ったのですか?

プロダクトを開発する体制をもっと整える必要があると感じたからです。フラー入社当時の印象を極端な言い方で表すと、「個々のメンバーのスペックの高さに依存した組織だ」と思いました。

メンバーがお互いに、空いている穴を補完しながら事業を回していたんです。

このようなフェーズは事業の立ち上げ時には必要なものだとも認識していますが、でもそれって、個々の能力が高かったからなんとかできてしまっていたことだと思うんです。

ちょうど私が入社したタイミングで共創事業部のアプリやウェブサイト開発の案件のフェーズが全体的に前に進み始め、この規模の事業を継続していくためには組織構造の変革が必要だと強く感じ、まずは組織づくりをしようと決めました。

ーーなぜ、組織の課題に気が付いたのでしょうか?

ベンチャー企業経営と大手IT企業での勤務経験を経たからこそ、組織の足りないところに目が行き届いたのかもしれません。自分はベンチャーでどんな失敗をしたのか……大手IT企業で勤める中では、その答え合わせをたくさんできました。大企業の組織体制は、多くの失敗と成功を重ねながらひたすらPDCAをまわして得られたものです。やはり偉大ですね、すごく勉強になりました。

フラーの共創事業部にまだなかったもの、それが数ヶ月以上先を見越して動く各プロダクトにおける戦略レイヤーの組織でした。それまで少ない人数で多数の案件をこなしていたフラーにとって、設けたくも設けられない組織、すなわち「ディレクターユニット」です。

ーーディレクターユニットはどんな組織ですか?

ディレクターユニットの業務は大きく分けて2つあります。1つがディレクション、もう1つがマネジメントです。

プロダクト開発の一連の業務フローと照らし合わせながら考えると、二つの業務の違いがわかりやすいと思います。

(プロダクトの企画から運営まで一連の業務フロー)

ディレクションは、最初のサービス設計と、プロダクト公開後のKPI分析からマネタイズに至るまでのフローを管理します。

もう一方のマネジメント業務とは、いわゆるプロジェクトマネジメントのことです。開発に着手してプロダクトを公開するまでの進捗を管理し、お客様とのコミュニケーションを図りながらプロダクトの公開を目標に調整を繰り返します。これらを担うのが、フラーのディレクターの役割です。

ーー「ディレクターユニット」を設けてから変化はありましたか?

新たに職能を定義したディレクターという専門職をプロジェクトごとに配置し、全てのプロジェクトの戦略立案を集中管理することで、プロダクトの納期や品質をより一層担保できるようになりました。

具体的には、これまでデザイナーやエンジニア、営業がお互いを補完するように手がけていた開発進捗のマネジメントやサービス設計を、ディレクターが一手に引き受ける形にしたんです。そうすると、デザイナーやエンジニア、営業が自身の業務に集中できるようになる。事業部全体として業務の効率化が図られ、その結果プロダクトの品質が一層担保されるわけです。

ーー フラーのディレクター職の特徴を教えてください。

2点あります。1点目は開発メンバーとの関係性です。

ディレクターと開発メンバーというのは、対立構造になることが往々にしてあります。極論、管理する側とされる側なので、ギクシャクしてしまうこともあり得るわけです。

ですが、フラーの場合はそのギクシャクした感覚はゼロ!ディレクターと開発チームとが一心同体となり、同じベクトルを持ちながら開発を進められています。この一体感が得られるのはディレクター冥利に尽きます。

2点目は、大企業の5倍くらいの濃度でプロダクトに関われるため、自分の成長速度が圧倒的に早いということです。

大企業の場合、プロジェクト初期に企画は完成しているので、ディレクターは運用フェーズでプロジェクトに関わることがほとんどではないでしょうか。

一方、フラーの共創事業では案件の企画部分から入らせていただくことが多く、貴重な経験をたくさん詰めます。プロジェクト初期の企画から、開発、公開後のサービスグロースまで一気通貫して経験できる点は、フラーのディレクターの大きな強みだと思います。

ーー今後の課題は何ですか?

企画戦略部分の教育制度を整えることです。

プロジェクトの開発進捗を管理するプロジェクトマネジメントの技術は、OJT形式で現場で身につけることができます。実際に、既にフラーでは数名のディレクターが在籍しており、マネジメント能力では一定のレベルに達しています。

一方、サービス企画の設計やサービスグロース戦略を担うディレクションは、現場のマネジメントの知識に加え、「サービス企画の設計」の要素が加わるため、専門職としての教育が必要となります。

ーー何か準備はしていますか?

まさに今、サービス設計に必要なスキルセットの検討を進めています。要素技術ごとに必要なスキルセットを定義し、そのスキルが身につくような教育制度を設けたいと考えています。

実は先日、教育の一環でKPI設計の勉強会を行ったところです。今のフラーのディレクターには、より高度なKPI設計を行う能力が必要だと考え、早速勉強の機会を設けました。
フラーはデータ分析に特化した会社です。データドリブンである必要性を、共創事業部のメンバー全員が認識してくれています。ディレクターには、そこからさらに一歩進んで、データに基づく戦略の立て方・考え方まで身につけて欲しいと思っています。

私自身、ベンチャー企業を経営していた時に、共同創業者からひたすらKPI設計に関するインプットを受けてきました。今振り返ると、この時の経験が自分を強く成長させてくれたと感じています。外部から有益な情報をインプットされる場が教育には必要だということを、しっかり認識できたんです。

このような背景で設けたKPI設計勉強会では、私が直近のプロジェクトで実際に設計したKPIの立て方、見方、考え方をディレクターのメンバーに共有しました。また、KPIの認識自体を整理することも行いました。

KPIとは本来、この数値を伸ばせば確実にプロダクトが良くなる、という指標である必要があります。その認識がずれているとプロダクトを伸ばすことはできないため、KPI自体の認識のすり合わせも行いました。

共創事業部はプロダクトを作って終わりではありません。我々ディレクター陣に求められるのは、サービスをグロースさせることです。ある意味、プロダクトを「創る」ことは当たり前で、「伸ばす」ことにより価値があると考えています。

(サービス設計に必要なスキルセットを説明する林さん)

ーーフラーのディレクターが持つ可能性とは何ですか?

繰り返しになりますが、プロダクトは創って終わりではありません。公開後に効果測定を行い、KPIを追いかけ、PDCAを回しながらグロースさせていくことが重要です。そこに大きく寄与できるのが、戦略部分の設計を行うディレクターになります。

フラーの共創事業では、これから多くのプロダクトを世に出していきます。それらのプロダクトがどれだけグロースするかによって、事業の未来は左右されるといっても過言ではありません。

共創事業部の成長の鍵は、間違いなくディレクターが握っていると思います!

ーー最後にメッセージをください。

ディレクターはサービス開発だけでなく、プロジェクトの中心に位置する職種だと考えています。

ディレクター職はディレクションに特化した専門職とは言いつつも、広い知識・情報を持つ必要があります。プロジェクトの中では、エンジニアリングやデザイン、ビジネス、企画など、多岐に渡る知識が求められるからです。持たなければならないスキルセットの水準は、高いと言えるでしょう。

でも、この高い水準を満たすディレクターに成長することができれば、「この人なしではプロジェクトが回らない!」と思われるくらい、チームや会社にとって必須の存在になれます。

今のフラーは一人でも多くのディレクターを必要としています。我々と一緒に働きたいと思ってくださる方のご連絡を、心よりお待ちしております。

今回はスマホビジネス共創事業部のチーフ・ディレクターの林さんに話を伺いました。林さんはフラーで初めて専任のディレクター職として採用され、入社数ヶ月で組織編成からプロダクトのディレクションで様々な成果を出し、2019年1月には月間MVPを獲得。共創事業部のエースとして、事業の成長に貢献しています。

フラーのディレクター職にご興味がある方、ぜひご連絡お待ちしております!

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