1
/
5

「〇〇×IT」で社会課題の解決に挑戦。各界のプロとボーダレスにディスカッションするイベントを開催しました!

この世に生まれたからには無視できない、社会課題

皆さんは「社会課題」と聞いて、どんなものを想像しますか?

例えば貧困問題、環境問題、人権問題、資源問題などなど、様々なものをイメージされると思います。実際に、2015年9月25日~27日にニューヨーク国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」では、2030年までの国際目標として、17の目標と169のターゲットからなる持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)が策定されています。

それでは、実際に社会課題解決に向けて何か行動しようと考えたとき、どうやって始めたらいいでしょうか? バックパッカーとして世界の現状を目の当たりにしたり、ボランティアとして各地を訪れたり、資金を援助したり、様々な方法があると思いますが、本当の意味で社会課題を解決し、かつ、それを永続的に続けることは本当に難しくあります。

そして実際に社会課題解決に向けて日々戦っている人たちにとっても、多くの場面で壁にぶつかってしまい、足踏みをしてしまうという現状があります。

そこで私たちは、「IT」の持つ無限の力に着目し、様々な業界・団体・国や地域が抱えるあらゆる課題に対しソリューションを提案し、関わる全ての人がハッピーになるようなビジネスに昇華すれば良いのではないかと考えました。例えば企業同士1対1だけで進めるのではなく、様々な業界、団体を巻き込み、アイデアをぶつけ合うことで巻き起こったシナジーをIT技術などを用いて発展進化させることができるのではないかと。

私たちは真の意味での世界貢献を志し、実際に2016年にはタイのスリン県で子どもたちや近隣の方々など1,000人を巻き込んだイベントを開催したり、現在はマレーシアを舞台に森林保全活動に注力したり、多くのことに取り組んできましたが、ここから先の時代では、より多くの同じ志を持つ方々と共に、課題解決を目指し、そしてビジネスにつなげることが緊要であると感じています。

それに根差した初手の取り組みこそが、8/3(金)に弊社主催で開催した「ボーダレスディスカッション × 最先端Tech!」というイベント。ここでは社会課題に興味ある人もない人も、ITに関心がある人もない人も、グローバル経験がある人もない人も、若手も熟練も関係なく、いま生きている日本や世界に対し、知っておくべき重要な事項について、業界関係なく、様々なプロフェッショナルと議論を交わしました。

簡単ではありますが、その内容についてここで共有させていただけたらと思います。そしてそれをきっかけに、皆さんの今後の世界を広げるきっかけにしてもらえたら幸いです。

2018/8/3(金)国内外で活躍をするNGO、社会活動家、企業家など分野問わずプロフェッショナル達とのパネルディスカッションイベントを開催



当日、ゲストとして登壇していただいたのは、以下総勢11名の各界のプロフェッショナルたち。

・ 金澤 亮子 氏 日本バドミントン協会  国際部員

・ 岸  卓巨  氏 NPO法人サロン2002   事務局長

・ 熊谷 幹樹 氏 株式会社CRAZY     CSO(最高戦略責任者)

・ 酒井 翔平 氏 株式会社逸材は君だ   代表取締役

・ 佐藤 良  氏 株式会社Zanroo Japan 事業本部長

・ 重岡 将馬 氏 株式会社Payke      CMO(最高マーケティング責任者)

・ 長澤 奏喜 氏 ラグビー登山家     代表

・ 藤原 宏宣 氏 NGO GOODEARTH   代表理事兼健康のすすめ管理人

・ 二村 元基 氏 SOLTILO株式会社    外事業部/アフリカ統括マネジャー

・ 古屋 祐輔 氏 ネパールで孤児院支援  社会活動家・小説家 

・ 山崎 暁  氏 株式会社FROGS      代表取締役社長 

                                (五十音順)

「社会課題解決」という側面について議論をするにあたり、各業界・団体の方々から、活動を通して感じている壁や、周りからの反応についてお話しいただきましたが、その際に大きく浮かび上がったことは、いかに日本人は国内に限らず世界で起きていることに対し「無関心」であるかということでした。

【スポーツにおける無知】

途上国へのスポーツ支援としてサッカーボールやシューズなど物資を提供した際、そこから先考えなければならないのは、「現地の人々が本当に求めていることは何なのか」ということです。例えば、サッカー指導者や、サッカーを教わった全員がサッカー選手になれるわけではありません。したがって、サッカーを通じた教育や、教育を受けた現地の人々が働くための環境作りが重要である、ということは、知ろうとしなければなかなか見えてこない現実の一つです。

その他にも、業界の知名度の低さという課題も語られました。例えば、スポーツのこと自体は知っているが、大会やイベントに関する興味関心が薄いということ。オリンピックや、ワールドカップなど、全世界・日本の多くが注目するイベントであれば、その時は着目をしますが、それ以外の試合などではなかなか着目されないという現実があります。それにより選手の育成のための資金が集まらず、日本のスポーツ業界が衰退してしまうという問題をはらんでいます。

「日本バドミントン協会」の金澤様、「NPO法人サロン2002 」の岸様、「ラグビー登山家」の長澤様、「SOLTILO株式会社」の二村様を中心にお話しいただきました)

【途上国への無知と誤解】

「途上国=貧困で恵まれていない」というイメージを持つ人はきっと多いと思います。しかし、例えばアジアで最も貧しい国といわれるネパールには、街にあふれるほどのストリートチルドレンがいますが、彼らは一日に1,000円稼ぎ、月にして30,000円ほどお金を稼ぐといいます。その金額は大人の平均年収と同じか、またはそれ以上の金額となります。そんな子どもたちが規則に縛られる孤児院に入りたがるかといえば、そうではない、という現実があります。この点に、大きなイメージのギャップが生まれることと思います。

また、いわゆる「貧困問題」などの問題について「自分自身の所為」であるという意識の無さもまた、一つの無関心の問題として取り上げられました。普段口にしている食事に関し、発展国が肉や魚などを乱獲し、余ったものを捨てることで生み出される問題など、様々ですが、自分自身の生活に世界に広がる問題が関わっているという自覚を持つことが「関心」への始まりとなります。

「ネパールで孤児院支援」をされている古屋様、「NGO GOODEARTH」の藤原様よりお話しいただきました)

こうしたテーマの他、ビジネス、および教育の観点では以下のような議論が交わされました。

【変容せざるを得ない日本で、新しい働き方に挑戦する】

「働き方改革」が推進され、技術革新が進む中、人間はより「クリエイティブ」な働き方をすることが求められています。それを突き詰めると、「クリエイティブとサービス」を提供できなければ、日本は世界から更に差を付けられる時代になった、ということが言えます。こうした観点から、自分たちが信じること、ベストだと思うことをクリエイティブに貫いているのが「株式会社CRAZY」。今回、代表してご参加いただいた熊谷さんからは、いわゆるパッケージ化された“お祝い”ではなく、一人ひとりの人生、物語に根差した、世界に唯一のものとして「祝う」ことを追求している、というお話がありました。

実際に、様々なパッケージ化されたものが大量に生産されているような時代ですが、そこにクリエイティブな要素やサービスがなければ「単なる資本主義」が拡大し、さらに貧困問題/格差社会が広がると、Freewill 代表取締役であるToshiさんはよく言葉にします。

それに対抗するためには、CRAZYさんのような妥協なきクリエイティブを追求し、誰もがHappyになれるサービスを提供できるような働き方が必要となります。

【何を学ばなければならないのか】

株式会社FROGSの山崎さんは、「アントレプレナーシップ」の観点から社会課題に興味を持てるようなプラットフォームを作り、沖縄を中心に人材の育成をに注力されてきました。中学生から大学生までの若者数名を実際にシリコンバレーに連れていき、現地で英語をプレゼンテーションをしてもらう、という教育プログラムを毎年設け、人材育成へ大きな貢献を果たされています。

「おかしい、と感じたことに対し、アクションを起こせるようになること」

同調し合うことが文化として根付く日本において、集団に対し異を唱えることは難しくあります。しかし、そうしたことを当たり前に行い、社会課題に挑戦していくには、子どもたちへの教育が足がかりとなり、さらにそうした行動をもとに、周りの大人へも広がっていき「自分が変わらなければならない」という効果をもたらすこととなります。

〇〇×ITで課題を解決する

今回参加いただいたゲストのうち2名が実際にITを活用して様々なソリューションの提供をされています。その一人が、「株式会社Payke」の重岡さん。世界規格であるバーコードはいわば世界共通言語。アプリでバーコードを読み込むだけで、その人の必要とする言語に商品情報が翻訳され、口コミまでも調べることが可能という、画期的なシステムです。こうしたアプリの開発も、もともとは海外で商品情報が分からず困った経験から、ITを掛け合わせて解決に導いたというバックグランドがあるのだそう。

そして「株式会社Zanroo Japan」の佐藤さんからは、タイ発信の“ソーシャルリスニングツール”である「Zanroo」を簡単にご紹介いただきました。SNS上に投稿された話題を吸収・解析してくれる優れものであり、タイ語、日本語、英語など、複数の言語に対応されているため、様々な企業のマーケティング上など様々な悩み解決に一躍を担っています。こうしたシステムも、「国を問わずいろいろな人の意見が知りたい」という課題から導かれたソリューションの一つです。

今回のパネルディスカッションでは、非常に多くの課題に関し議論が交わされましたが、その際に感じている課題として取り上げられたのが「マネタイズ、PR、育成」というテーマ。

例えば20代で人材育成の観点から「株式会社逸材は君だ」を起業された酒井さんは、PRとしてYoutubeを活用するのに対し、壁を感じている人がまだまだ多いという課題を感じています。そうした問題から、SNSなどインターネットを活用し、効率よく発信していく方法を教えるなど、人材の育成を行っていますが、そうした「教育」が今後ますます必要になるでしょう。

「マネタイズ、PR、育成」いずれに関してもITを活用することで様々な解決に導くことが可能です。例えば、いまを時めく“仮想通貨(ブロックチェーン)”の技術を用いることで、資金調達の課題が解決されたり(地方創生ICOの導入により、岡山県の村が発展した例などがありますよね)、SNS等を利用しPRの課題を解決したり。そして人材育成の観点でも、例えば遠い地方や国などに行けなくてもインターネット経由で遠隔で教育を行ったり。その他、ITを活用し様々な課題の解決や応用、発展につなげていくことが可能となります。

「独占」ではなく「シェア」する時代へ



「ギグエコノミー(Gig Economy)」という言葉を聞いたことはありますか? 「Uber」や「Air B and B」などのように、単発の仕事を受注するワークスタイルと、それによって成り立つ経済のことを指す言葉であり、自分のやりたい仕事を自分のスキルを活かし、行うことができます。限りなくシェアリングエコノミーと似ていますが、個人が様々な経済活動を行うのがギグエコノミーであり、企業や人がモノやヒトのシェアをするのがシェアリングエコノミーを指すという違いがあるようです。

いずれにせよ、より個々人のクリエイティブ能力に重きが置かれ、こうしたシェアする経済が活発化しているため、今後の社会ではいかに「独占」するのではなく、「シェア」するかが重要になってきます。

今回のイベント開催の発端も、この考え方に依ります。様々な課題をシェアし合い、そのための解決策を共有し合うということ。Toshiさんの言葉を借りれば、「それに到達するためのコースが違うだけで、目指すゴールはみんな同じ。全員で同じ山を登っている」。だからこそ、共通の目標を持っている人や、様々なアイデアや知識、スキルを持つ人たちが集まることで、登頂するための多くのルートが見えてくることになります。

私たちにとって同時に重要なのは、こうした最先端の話をより多くの人たちに知ってもらうということです。特に、学生などの若者にとっては、知っておくべき重要事項であると考えています。

医療、教育、出版、科学、ゲーム、不動産、スポーツ、ウェディング、どんな業界、どんな職種に携わろうとも、ビジネスやITと無縁ではいられませんし、逆に言えば、関心を持たなければ時代に、社会に振り落とされてしまう、そんな時代に人々は生きているのです。

現在はステルスモード中のため、詳細をここでお話することはできませんが、こうした観点から開発中の自社サービスが三点ほどあり、それらにより世界の社会課題や、各企業や団体、個人の課題解決に必ず役に立つと私たちは信じています。例えばアイデアと技術をシェアし合うためのプラットフォームや、バングラデシュやネパール、アフリカなどなど、様々な環境で暮らし、日の当たらない才能を持つ子どもたちへの投資システム。教育の観点から各界のプロの経験値や考え方をシェアするためのツールなどなど。細かい詳細については近いうちにご紹介が出来ると思いますので、ご期待いただけましたら幸いです!

Take Action with Love


身の回りの世界に関心を持つことは、そもそもとして自分自身の可能性や選択肢を広げることになります。そしてその先につながるのが、自身の行動への責任です。遠くの見知らぬ誰かが負担をしているおかげで何不自由のない暮らしが出来ていたり、何気ない行動の皺寄せを誰かが負ってくれていたり、何かが何かの要因となることが積み重なることで社会課題の数・量は増えてしまう。

しかし、それに対して何かを断つなど大げさな変化をする必要は無いと、私たちも、そして今回集まってくれたゲストの方々も考えています。まずは関心を持ち、そして勇気を持って一歩踏み出すことが重要なのです。

“One Day One Smile☺”

なんらかのアクションを起こすことで、だれかを笑顔にHappyにさせること。

それが私たちの日々のゴールです。

上記は私たち組織のCREDO(社是)に載っている言葉ですが、個人的に気に入っている言葉なので引用してみました。

今回のように、各業界・各分野の最前線で活躍されているプロフェッショナルを巻き込んだイベントは、今後も定期的に開催したいと考えています。今回のイベントでは学生を含む、約100名の一般の方々にもオーディエンスとして参加いただきましたが、今後もより多くの人に参加してもらいたいと思っています。

会の運営自体もすべて自社で行っており、手作り感満載ですが、それもまた良いお味になっているかも・・?(*´ω`)

イベントの告知について、今後もWantedlyで行っていきますので、チェックしてみてくださいね!

あなたの参加を心からお待ちしています!

株式会社Freewillでは一緒に働く仲間を募集しています
70 いいね!
70 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング
株式会社Freewillからお誘い
この話題に共感したら、メンバーと話してみませんか?