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第3回【新型コロナウイルス】求人広告影響調査レポート

#レポート #客ココ便利くん

方正株式会社では、【客ココ便利くん】という求人広告代理店様向けのサービスを展開している。
その客ココ便利くんを用いて、フロムエー、マイナビ、タウンワークに掲載されている求人数、および平均時給を算出した。今回で3回目となるが、GW前後でどう変化しているのかバイトルを除いた3サイトで比較してみる。

4月25日からGWに入ったが、都道府県や市区町村からの休業要請により営業していない施設・店舗が多く、またGW期間中都内(弊社のある文京区周辺)は車もほとんど走っていなかった。通年、東京ドームのイベントで人があふれ、周囲の飲食店や宿泊施設は繁忙期となるため従業員を増やす時期であるにもかかわらず、だ。
そこからもわかる通り自粛要請の結果雇用需要がなかったため求人掲載数も大きく落ち込んだ。


緊急事態宣言の延長※が決定された結果、3月、4月を乗り越えることのできた店舗や企業も5月の採用に関して積極的になれるわけもなく、求人掲載数はさらに減少している。調査を開始した3月30日週の求人掲載数に対してどのサイトも4割以上の減少となった。(※2020年5月4日)


また、給与区分別にみた求人掲載数の推移では、早くから影響の出ていた時給がさらに落ち込み、
3月30日と比較して半分ほど減少していた。月給でも4割減となっており、これは正社員や派遣社員共に影響が大きいと推測される。
総務省が4月28日発表した3月の完全失業率(季節調整値)が3月から0.1ポイント悪化している※ことを鑑みると4月への影響はさらに大きくなる事が予見される。

https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html




(各グラフ3/30比)上記はサイト別に募集職種をグラフ化したものです。

先週飲食系・ドライバー系・アミューズ系の3業種については特筆したが今回はさらに業種を増やし分析してみた。
株式会社レナウンの破綻が耳に新しいアパレル業と休業要請の出されたナイトワークでの求人掲載数と給与の推移を見ていきたい。
折線グラフは3サイトの時給平均(当社調べ)



休業要請のあったナイトワークや大型百貨店の休業が相次ぎ販売員の需要が減ったであろうアパレル業での求人掲載数は80%以上の減少となった。
当社調べにおいて、最大の雇用蒸発である。
また、アパレル業では時給も100円程度下がっており、それに次いでナイトワークは60円の減額となった。




医療・看護・介護やドライバー業、といったコロナ禍において必要不可欠業種に関しても、求人掲載数は減っているが先述した業種より減少率は緩やかであった。
さらに休業要請があったものの、飲食業においては営業時間短縮でも「感染拡大防止協力金」が申請できる※点やテイクアウトも積極的に行っている事があり60%減にとどまった。
給与に関しては医療系で若干の上昇があったが、ほぼ横ばいの数値となっている。

https://www.tokyo-kyugyo.com/

一番早くから大きな減少のみられていたアミューズ系においても求人掲載数は70%落ち込んでおり、ナイトワーク、アパレル業に次ぐ大幅減となった。


『コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画』(文藝春秋、冨山 和彦著)では、L<G<F(ローカル規模、グローバル規模、ファイナンス)と経済の崩壊が進むと記載されていたが、この求人件数の推移にも同じような傾向が見られる。

全国規模で求人を行っている企業に関しては求人掲載を続行している所が複数みられた。
一方、求人掲載数の推移と合わせて推測すると、地域で経営している店舗(ローカル)の求人掲載が減少しているのではないだろうか。
この本の著者が指摘している通りの推移が求人掲載の調査でも表れていた。

5月14日は39県の緊急事態宣言が解除されたが、COVID-19の根本的な対応策は見つかっていない。
国は新しい生活様式としてガイドラインを出しているがこれを見た限り飲食店やイベント業はとても厳しい制約となっている。
これを受け入れることで新しい雇用が生まれ求人掲載数がV字回復することを願い、引き続き求人掲載数の推移を調査していく。

方正株式会社 津村

2020.05.19

資料作成にあたり参照したHPは以下の通りです。

タウンワークhttps://townwork.net

マイナビhttps://baito.mynavi.jp/

フロムエー https://www.froma.com/

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