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【社員紹介】HRとインターネット業界を行き来。紆余曲折を経て全てが今、夢につながる

※本記事はfor Startupsへの社名変更前に掲載されたものです。(本文中では旧社名NET jinzai bankで表記)

「今、本当にワクワクしています」。新卒の若者のような真っ直ぐな目をして、こう話すのは清水和彦だ。もちろん新卒の若者ではない。前職はアドテクノロジーのFringe81株式会社。営業や人事、バックオフィス全般を束ねる役割を担い、同社の成長の一翼を担った人物だ。紆余曲折を経てNET jinzai bankに参画。今、ずっとやりたかったベンチャーキャピタル事業に挑戦しようとしている。

異動でやってきて半年。自分の志とNET jinzai bankの目指す世界が重なった

清水は、親会社である株式会社ウィルグループからの出向組だ。NET jinzai bank設立当初、ウィルグループとのつなぎ役のような位置づけで参画することになった。人材ビジネスの経験は豊富。ウィルグループでもエース級の働きをしてきた。戦力としても十分に期待できる…と、そんな中で必ずしも清水の意思ではなく、ウィルグループがエンジニア育成スクールへの出資をし、そのPMIをするための異動だった。

偶然のきっかけだったが、次第にNET jinzai bankのビジョンと仲間の志の高さに心酔し、清水の中で「ここで頑張りたい」という思いが強まる。決定打となったのは、異動から半年後に行った志水との面談だった。「志水から何をやりたいかと聞かれ、僕は思い切って『ベンチャーキャピタルをやりたい』と言ったのです」。それは清水が密かに抱き続けた思いだった。実は、清水には会社の経営に失敗した過去がある。「あの時、会社を立ち直らせることができなかった」という悔恨が、いつしか、「会社を育て、成長させてみたい」という気持ちを育んでいたのだ。「ずっとやりたかったのですが、自分はHR業界の人間。このキャリアでベンチャーキャピタルには行けないだろうなと漠然と思っていました。でもNET jinzai bankなら、ヒューマンキャピタルのサービスにお金を組み合わせることでスタートアップの会社の支援ができる。そう思ったのです」。実は志水も同じ構想を持っていた。志水が思い描いていたのは、世界有数のベンチャーキャピタル×HRサービスの会社、セコイア・キャピタルだ。二人は意気投合した。

「当時は、グロービス・キャピタル・パートナーズという業界の巨星ともいうべき存在と協業を初めて半年。我々もそっち側に行きたいなんておこがましい。でもNET jinzai bankにはNET jinzai bankの強みがある。その強みを持ってそっち側に行けば、きっといいパートナーになれると考えました」。この瞬間、自分の志とNET jinzai bankの目指す世界がピタリと重なった。清水の挑戦が始まる。

華々しく活躍した新人時代。一転、会社経営に失敗し、無力感にさいなまれた

少し時間を巻き戻し、清水のここまでの歩みを振り返る。清水はいわゆる出戻りだ。新卒で株式会社セントメディアに入社(現ウィルグループ子会社)。その年、セントメディアは人材紹介事業を分社化して株式会社グローリアスを設立し、清水はその第一期生として配属された。新人ながら会社の立ち上げに携わり、同時に一プレーヤーとして企業サイドの営業と、候補者への対応の両方を担当し、高い成果を出す。その年、セントメディアグループ全体の新人賞を獲得し、以後、会社をけん引する人材として活躍した。「2年目以降は経営層の合宿に参加させてもらうなど、目をかけてもらいました。急成長を求められての分社化だったので、楽しく仕事をしつつも猛烈に数字を追いました。ところが3年目から会社の風向きが悪くなったのです」。

当時、社長は30歳でナンバーツーは27歳。その下で24歳の清水が取りまとめ役を担っていたが、若い会社ゆえに、勢いのあるときは伸びるが、つまずくと一気に悪いほうに転がる。清水なりに奮闘したが、立て直すことはできず、グローリアスはセントメディアに吸収されることになった。

「当時は、なぜ経営を立て直すことができなかったのかという忸怩たる思いに取り込まれ、やさぐれました」。清水は苦笑交じりに失敗を振り返る。「今なら失敗した理由もわかります。会社にビジョンがなかったのです。目先の数字に翻弄され、人が離れ、一つほころびると一気に崩壊しました」。だがその時は、無力感にさいなまされて会社を去るという道をとった。

そんなときに声をかけてきたのが、インターネット広告のFringe81の松島稔氏(現・取締役COO)だ。松島氏は清水と同い年。グローリアス時代に自らの発案でWebマーケティングを手がけ、そのときにできた縁だった。

ネットで世界を変えよう―その言葉に乗ってFringe81へ。成長のエンジンに

いつまでもやさぐれていても仕方がない。「ネットで世界を変えようぜ」という松島氏の言葉に、清水は乗った。ちょうどアドテクが伸びていた時期だ。情熱的でインターネットアドや広告全般に対して尖った感性と技術を持ち合わせている松島氏と、常に数字にコミットしながら事業を推進してきた清水は、お互いにないものを持ついいコンビだった。松島氏と二人三脚で歩みながら、清水は事業部長として事業を拡げる役割を担い、人事とバックオフィス全般も任され、会社の組織を作った。「松島さんが商品を作って、最初の客を見つける。その後、一を十にするのは僕の役割でした。急成長のフェーズを経験でき、その熱気は本当に楽しかった」。清水はFringe81でも活躍し、事業部長のさらに上のポジションにという話もあったという。だが頭の片隅にあったのはウィルグループのことだ。

「辞めるときに、『成功して、また声をかけてもらったら戻ります』と言っていました、ありがたいことに30歳の時に本当に声をかけてもらったのです。いつかネットビジネスをウィルグループの中でやりたいとも思っていました」。清水は古巣に戻る決断をした。

そんな清水を、Fringe81のメンバーは快く送り出した。今でも良き関係が続いている。HR、インターネット、再びHR、そしてHR×インターネットのNET jinzai bankへ。一見、回り道に見えて、清水の道はつながっていた。その時々に出会った人、経験を財産に、今、新たな挑戦が始まる。

世界へ羽ばたく企業の陰に「チームNJ」あり。そんな夢想を現実のものに

「今、本当にワクワクしています」。ヘッドハンターとして成果を上げつつ、現在、ベンチャーキャピタル事業の立ち上げに奔走している清水。語りだすと止まらない。セコイア・キャピタルのような人とお金を支援するベンチャーキャピタルを、多くのスタートアップ企業は熱望している。

「CxO採用支援は50人の人と会って、やっと1人の最適なマッチングが1-2年を経て叶うような地道な世界です。ベンチャーキャピタル側が投資先における数々のCxO採用ニーズを自分たちのみで応えていくのには限界もある」。清水は言う。だがHRから入るNET jinzai bankならできることもある。エンジニア、デザイナー、財務、IR、人事など、スタートアップが必要とする人材をワンストップでそろえられる。「しかも当社のメンバーにも、これらのプロフェッショナルがいます。スタートアップ企業では、このような高度に専門的な機能はほしいけれど、1人をフルタイムで雇うほどの資金はありません。例えば、社内のこのプロフェッショナルを『チームNJ』として、パートタイムで送り込み、彼らはNET jinzai bankの仕事とスタートアップ企業の仕事をパラレルで進めるといった離れ業もできるのです。そして企業のフェーズに応じて、CFOやCTOなどの人材を採用し、後を託してチームNJは去る」。

あくまでも清水の構想だが、NET jinzai bankなら可能だ。そして素晴らしいキャリアと実績を積んだ人ほど、その経験を次の人に伝え、より多くの人に会社を立ち上げ、成長させる素晴らしい経験をしてほしいと思うものだ。それが日本の発展につながるという使命感と共に。NET jinzai bankに集まるメンバーのマインドにもマッチする構想だ。

そう遠くない将来、様々なスタートアップが成長し、世界へと羽ばたく。その陰には必ずチームNJというプロフェッショナル集団がいる。そんなハードボイルドじみた展開を夢想し、高揚感とともに、清水は必ずやそれを実現しようと誓う。苦労も重ねながら、準備は着々と進んでいる。清水の視線はひたすら前へ前へと向いている。

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