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フローレンスの訪問型保育スタッフの採用基準と育成について~業界内で発生した事件を受け~

認定NPO法人フローレンスは、訪問型病児保育サービスを立ち上げ16年目を迎えました。事業開始以来、大きな事故・事件等はゼロ件です。

フローレンスでは、基幹事業である病児保育だけでなく、東京と仙台に19園の保育施設と都内6園の障害児保育施設を運営し、訪問型の障害児保育も提供しています。子育て中の親御さんのサポートと、お子さんの育ちを支えるため500名を超える保育スタッフが、多様な保育現場で日々奮闘しています。

このたび、業界内で発生した事件を受け、改めましてフローレンスの訪問型病児保育スタッフの採用基準と育成について、お知らせいたします。

訪問型病児保育スタッフの採用と育成


<採用について>

【基本は対面で2回以上/専門スキルのあるメンバーと複数人でスクリーニング】

1対1の居宅保育において「命を預かる」責任を理解しているかどうか、ご自身の保育観や保育経験について詳しく伺う中で、人格を含め見極めを行っています。

前提として、通常応募に際しては、「説明会の参加」もしくは「個別相談会」にてまずお会いしており、応募時にまったく人となりが分からない状態を回避しています。※現在は、コロナ情勢下でオンライン説明会等も実施しています。

なお、書類選考では「書類に賞罰の有無を問う質問項目」を設けています。

面接は1回もしくは2回ですが、オンラインで1次面接実施していた場合には、2回面接を必須としています。

面接官は、フローレンス独自の面接官トレーニングを受けた、所属事業部の人事労務担当もしくは保育スーパーバイザーとマネージャーや採用専門部署メンバーで行います。入社までに接点を持つ人数としては、5名~6名になりスクリーニングの役目を兼ねています。

面接の質問内容に関しては、独自のポイントチェック項目を設け「嗜好・偏向性」「執着性やこだわり」を見極める質疑を行っています。

【登録型マッチング事業者と違い、直接雇用】

訪問型保育に限らず、フローレンスの約500名の保育スタッフは、ベビーシッターのマッチングサービスや派遣事業者と違い、厳しい採用基準をクリアした志と専門スキルの高いプロフェッショナルに安定して働いてもらえるよう、直接雇用しています。


【採用後も様々なチェックポイントを設置】

入社後も、フローレンスでは非常に高いハードルを設けて保育スタッフとサービスの質の向上に努めています。

<採用から入社、保育現場に立ち、業務にあたるスタッフのあゆみ>


■研修期間中

面接で合格し、入社するとまず、フローレンスの保育現場で大切にしている保育クレド研修を行います。保育クレド研修では、子どもの人権について学びます。その後約2週間~1ヶ月程度座学研修と現場研修の他、場合によっては、フローレンスで運営する保育園での園実習もあります。

座学研修では、子どもの心のケアや声かけ・関わり方から保育スキルまで、心得・専門領域を学び、その後ようやく現場研修となります。現場研修では、先輩社員とともに研修を行い、毎回振り返りを実施。不安要素がある場合は、面談にてすり合わせを行い、研修の延長を行うこともありえます。座学研修は一定時間受講することで、全員修了できます。


しかし、現場研修は4つの段階があり、どの段階を何時間かけて実施するかは一人ひとりの前職までの経験や研修での進捗によって変更しています。

前職までの保育経験がどんなに豊富であっても、座学や現場研修の段階を省略することはしておらず、「フローレンスが提供すると利用会員に約束している水準に達しなければ、現場でお子さんとの1対1の保育はできない」と考えています。

■採用後も保育時間以外は本社研修

入社後、シッター稼働のない日には、本社において研修を受けさらに専門知識やスキル、接遇の質向上を図っており、病児保育スペシャリストの資格取得に取り組むスタッフもいます。


■巡回システム

訪問型保育スタッフを少人数のチームに分け、チームリーダーを配置しています。チームリーダーはがスタッフの現場を随時巡回してその場でフィードバックを行っています。不安要素がある場合は、研修担当とリーダーで面談し、不安要素をクリアにするための取り組みを行っています。

顔と名前と人となり、高い専門性が組織としてしっかり把握できている人物だけが、保育現場で保育にあたっています。

子どもの性被害をゼロに


このたび、ベビーシッターサービスにおける性犯罪の被害にあわれたお子さん親御さん、また日頃誠実に業務を行うすべての保育従事者の皆さんに、心よりお見舞いを申し上げます。

他社の報道ではありますが、従業員一同大変なショックと共に胸を痛めています。

今後、フローレンスでは、内閣府「子ども子育て会議」など提言の場を通じて、子どもに直接関わる保育士やベビーシッターなどの採用時に、諸外国のように政府部局が発行する犯罪歴証明書を導入することも求めてまいります。

健康児預かりやひとり親支援も

なお、現在フローレンスの病児保育サービスでは病気のお子さんだけでなく、健康なお子さんのお預かりも受け付けています。ひとり親家庭については、無料保育も提供しています。コロナ禍の環境でお困りのお宅は、ぜひご相談ください。

フローレンスの訪問型保育の一番の特徴は、ご家庭が「困った時に駆けつける」ことです。当日朝8時までの予約に原則として100%保育を提供するスタイルです。

困ったときに頼れる場所、駆けつけてくれる人、お子さんを預けられる相手。

それは事業やサービスを超えて、前提として安全と安心が担保された信頼関係の上に成り立つと考えます。

フローレンスは、これからもお子さんが楽しい時間を過ごせるよう、保護者の皆さんの頼れる場所になれるよう、一層尽力してまいります。

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