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【フラッグの現場に聞く vol.4】映画宣伝プロデューサー&営業担当に直撃!〜映画宣伝におけるタイアップの意義とは?〜

こんにちは。フラッグで広報を担当している薄(うすき)です。

映画・エンタメコンテンツのデジタルプロモーションを手掛けるフラッグでは、2019年より映画買付を開始し、自社配給・共同配給作品の宣伝プロデュース業務を行っています。
コンテンツのヒットを目指し多角的な宣伝プロデュースを行う中、映画ファンだけでなく企業のファンへのアプローチを目的とした企業タイアップを実施することで、さらなる相乗効果を生むことも。

そこで今回は、宣伝プロデューサーと企業タイアップ担当営業のお二人にインタビュー!
映画宣伝におけるタイアップの意義やタイアップ事例、それぞれの仕事観などについて語っていただきました。

右:濱中優佳さん(PRプロモーション部 宣伝プロデューサー)2007年11月入社
左:古宮祥子さん(法人営業部)2019年11月入社


企業と作品、両者にメリットをもたらす映画タイアップ

薄:早速ですが、映画のタイアップにはどんなメリットがあるんでしょうか?

古宮:企業と作品がタイアップをすることで、本来はそれぞれのファンではなかった人たちに向けてアプローチできるということが、両者のメリットになります。映画宣伝におけるメリットとしては、企業や商品のファンに向けてアプローチすることで、パブリシティだけでは取り込めないようなお客さんにも作品への認知を広めることが可能になりますし、企業がプロモーションに協力してくれることで、通常の宣伝費で行える以上の宣伝効果が期待できます。

濱中:映画の宣伝では作品のイメージをどのように見せていくかという雰囲気作りが大事なので、企業とタイアップをすることで映画のイメージを形作ることも目的の一つです。例えば音楽映画だったらヘッドフォンの企業とタイアップすることで音楽映画であることをイメージづけるというように、イメージ戦略の一つの手段としてタイアップを活用することがあります。

古宮:さらに法人営業部としては、映画をきっかけに普段なかなかお声がけできないような企業にアプローチすることができるので、タイアップによって企業の方と関係性を築いて次のご相談をいただくことも目的としています。

薄:フラッグの法人営業部がタイアップを担当すると、一つの作品だけの関係に終わらず、映像やWebといったコンテンツ制作などの別の展開にもつながる可能性があるということですね。タイアップはどのような流れで進めていくのですか?

濱中:まず宣伝プロデューサーから宣伝方針を社内の宣伝チーム、法人営業部のスタッフに説明して、タイアップのテーマや方針を決めていきます。それに沿った方向性の企業の候補を法人営業部から提案してもらい、相談した上で、さらに細かくリサーチして、各企業にアプローチするという流れで進めています。

薄:先日公開された自社配給宣伝作品『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』(2021年7月9日より全国劇場にて上映中/以下、『シャイニー・シュリンプス!』)では、古宮さんはどんなタイアップを担当されたんですか?

古宮:BIOTOPE INC.様が運営するニッチフレグランス専門店「NOSE SHOP」と加藤貿易株式会社様が手掛けるデザインアンダーウェアブランド「DARK SHINY」とのタイアップを担当しました。NOSE SHOPは作品テーマでもある<自分らしく生きる>に共感していただき、実施に至りました。作品に登場する人種も年齢もさまざまなメンバー一人一人にキャッチコピーをつけ、連想される香りを展開し、劇中小道具などと一緒に店頭で展示していただいたり、それらの香水や、NOSE SHOPでも人気のコラボ香水ガチャを店頭やオンラインで販売していただくなど、映画の中身をわかりやすく訴求できるような形で展開していただきました。


(NOSE SHOPの店舗に設けられた『シャイニー・シュリンプス!』展示コーナー)

古宮:DARK SHINYは作品タイトルの「シャイニー」と言う単語がブランド名と共通しているということでお声がけさせていただいたところ、面白いことができそうだと興味を持っていただいて、2種類のボクサーパンツを作って販売していただきました。デザインはフラッグ社内のCGデザイナーに、フランスの権利元とのライセンス手続きなどはライセンスビジネス部に協力してもらい、進めていきました。コラボ商品の制作・販売という展開がフラッグでは初の取り組みで、会社としても新たなチャレンジになりましたし、キャストの方たちにも好評とのことなので実施できて良かったと思っています。



(DARK SHINY×シャイニー・シュリンプス!コラボ ユニセックスボクサーパンツ)


薄:タイアップの際にフラッグだから提供できることはありますか?

古宮:フラッグはデジタルの会社なので、ソーシャルメディアを活用した施策を豊富に用意できることですね。ソーシャルに絡めた施策で映画のファンの方たちに企業や商品を広められるというのは、企業にとってもメリットの一つになるのではないかと思います。

濱中:プレゼントキャンペーンなどソーシャルメディアでの展開向けに商品を提供していただくことで、ソーシャル上の施策をきっかけに商品と作品を広く知ってもらえるので、お互いに費用以上の露出が獲得できるというメリットがあります。

薄:今回タイアップをした企業様からはどのような反響がありましたか?

濱中:『シャイニー・シュリンプス!』の劇場公開が新型コロナウイルスの影響で1年延期となってしまったのですが、NOSE SHOPでは先に公開されることになった自社配給宣伝作品『100日間のシンプルライフ』(2020年12月公開)でも、取り組んでいただきました。その時にも「色々なアイデアを出してくれるから嬉しい」とおっしゃっていただいて。

古宮:そうですね。こちらから色々とご提案させていただいて、店舗の半分ぐらいのスペースを使った企画展示をしていただきました。ご担当の方にも「やっていて楽しかった」と喜んでいただけたので良かったです。

濱中:『シャイニー・シュリンプス!』の企画の段階からお話ができていたからこそ、満足いただける提案ができたのかなと思いますね。また、『シャイニー・シュリンプス!』のプレゼントキャンペーン用に商品を提供していただいた時にも多くのユーザから反響があり、とても喜んでいただきました。


(NOSE SHOPの店舗に設けられた『100日間のシンプルライフ』展示コーナー)

フレキシブルに対応できる自社ならではの強みを最大限に活かしたい

薄:今後の課題はありますか?

古宮:法人営業部としてはそうやってアプローチした企業から、案件のご相談をいただくなど、次につなげることを目的としている部分もあるので、企業の方にご満足いただけるような面白い企画を提案することで、その可能性を広げられるのではないかと考えています。そのためにはもっと経験を積み、社内での意見交換などを活性化することで、企画力を一層強化していきたいです。

濱中:フラッグは配給から宣伝、パブリシティ、ソーシャル、タイアップ営業、映像制作、Web制作、ライブ配信と自社で一括でできる環境が整っているため、アイデアを持ち寄ってフレキシブルに対応できるという強みがあります。その環境を活かして、最大限の効果が得られるよう、これからも社内で話し合いながら良いものを作り上げていきたいですね。


(各スタッフのアイデアが形になった『シャイニー・シュリンプス!』特別映像)


薄:ここからはフラッグに入社を決めた理由についてお聞きしたいと思います。古宮さんはフラッグに何を求めて入社されたんですか?

古宮:前職では広告代理店の中にある映画宣伝の部署で働いていたのですが、他部署との連携がしにくい環境だったので、仕事の幅をうまく広げることができずにフラストレーションを感じていたんです。フラッグは他部署との連携が取れやすそうだし、映画以外のクライアントも多いので、社内で協力して色々な企業とさまざまな企画が作れるんじゃないかなというのを期待して入社しました。

薄:もともとタイアップ営業のご経験がある古宮さんから見て、法人営業部の営業はどのような印象ですか?

古宮:クライアントワークに長けている方たちなので、クライアントとの話し方やプッシュの仕方など勉強になることがとっても多いです。映画のタイアップ営業に関しては、映画宣伝のお決まりのパターンに囚われていない、自由な発想でアイデア出しをしてもらえるので、発想が偏ってしまいがちな私としてはすごくありがたいですね。私のこれまでの経験から得た知識とうまく掛け合わせて、相乗効果が生み出せていけたらいいなと思っています。

薄:濱中さんは新卒で入社されて、Web制作部からPRプロモーション部へ異動されました。現在の宣伝プロデューサー(以下、宣プロ)になるまでの経緯を教えていただけますか?

濱中:PRプロモーション部では長年オンラインパブリシティを担当していましたが、新しいことにチャレンジしたいなと思って、宣プロを目指すようになりました。オンラインパブリシティを担当しながらアシスタントプロデューサーもさせていただいている頃、フラッグで映画配給/宣伝プロデュース事業が立ち上がるという話を聞きました。その新規事業で自分なりの宣伝プロデュースができたらと思い、フラッグで宣プロとしてやっていくことを選択しました。

薄:宣プロになって気をつけていることはありますか?

濱中:パブリシティをやっていた頃はあまり人に相談せずに自分1人で考えて進めることが多かったのですが、宣プロになってからはそれじゃダメだなと思うようになりました。自分の頭の中だけで完結しないように、現場とコミュニケーションを取りながら形にしていくということを心がけています。

社内のスタッフだからこそ、丁寧に伝える

薄:関わる人もまた変わってきていますよね?

濱中:パブリシティ時代は多数のWeb媒体のご担当者とやりとりさせていただいていたので、関わる人数で言うとその頃の方が多かったのですが、宣プロになってからは社内の複数の部署のスタッフと関わることが増えました。同じ会社とは言え、さまざまな価値観があって意外と意思疎通が難しかったりもするので、社内だからこそ丁寧に、伝えるべきことはきちんと伝えるように気をつけています。

薄:リモートになって、これまでのようなコミュニケーションをとることが難しくなっているかと思いますが、気をつけていることはありますか?

濱中:相談事があったらすぐに時間を作って話し合うようにしていますね。宣伝チームには悩むことがあったらいつでも連絡してねと伝えてます。

薄:古宮さんはリモートで良かったことや気をつけていることはありますか?

古宮:お客様とお会いした方が商談がスムーズなケースもたくさんあるので難しいところではありますが、営業先への移動時間が短縮できるというのは大きいと思います。コミュニケーションで気をつけていることは、Slackなど文章のやりとりだとどうしても感情が伝わりにくいので、相手に嫌な印象を与えないような書き方を心がけてます。


コロナ禍での営業活動はほぼリモートで。一度も会えていないお客様も!

薄:タイアップ営業もリモートで進められたんでしょうか?

古宮:通常はお客様と直接お会いした上で進めていきますが、コロナ禍ではお客様との打合せは基本的にリモートで行いました。店舗展開の実施が近づいた段階で、販促物の納品のために店舗に伺った時に初めてご挨拶ができるといったケースもありましたね。じつはまだ一度も会えていないご担当の方もいらっしゃるので、早くお会いしたいと思っています。

薄:リモートだけでも進められたことにびっくりしました(笑)。さて、お二人はフラッグのどんな環境に魅力を感じますか?

濱中:やりたいと手を挙げたことに対してやらせてもらえる環境にあるというのは、フラッグの良いところだと思いますね。それは私が入社してからずっと感じていたことで、オンラインパブリシティを担当していた頃に電波媒体向けのパブリシティにも挑戦してみたいと上司に相談して挑戦させてもらいましたし、宣プロになりたいと言った時にも挑戦させてもらったというのがあるので。

古宮:私は風通しや社員の人柄の良さを感じています。分からないことを聞けないといったストレスをフラッグでは感じたことがありません。小さなことかもしれませんが、言いたいことが言えない環境って仕事効率を実はかなり下げる要因になると思うんです。そういう意味で、フラッグの風通しの良さは、とってもやりやすいですね。

薄:今後の抱負についてお聞かせいただけますか?

濱中:やっぱりヒットさせた経験があるのと無いのとでは見える世界が違うだろうし、宣伝のアプローチの仕方も変わってくると思うので、何としてでも作品をヒットさせたいです。

古宮:法人営業部の一員として、もっと成長したいなと思っています。前職でタイアップや劇場営業などを担当していたこともあって、部署の中では映画についての知識や経験がある方かもしれないですが、今後は映画以外にも得意分野を見つけて、周りから頼られる存在になりたいです。

薄:どんな人と一緒に働きたいですか?

濱中:前向きに作品と向き合ってくれたり、一緒に楽しもうという気持ちで仕事に取り組んでくれる人と働きたいですね。

薄:映画が好きである必要はありますか?

濱中:もちろん映画愛があるに越したことはありませんが、フラッグで働くには、何をやりたいかという明確なビジョンを持っていることが一番大事なんじゃないかなと思います。

薄:古宮さんはどんな人と一緒に働きたいですか?

古宮:先程濱中さんがおっしゃっていたように、やりたいことをやらせてくれるような自由な会社なので、楽しいアイデアを自由に提案してくれるような人だと、私たちができることの幅も広がるし、何より本人が楽しんで働くことができると思うので、そういう人が来てくれたら嬉しいです。

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