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デザイナーになると良いことがある

うーーん、デザイナー人口が増えて欲しい。
いっそ皆デザイナーになったら良いのになぁ…。皆ちょびっとずつデザイナー、…とか。

この仕事、とても楽しい上にあらゆる面で自分のためになり、かつ人生を豊かにしてくれるものだと思うんですが……どうでしょう。なりたくありませんか?デザイナー。
え?そんなん知らん? デザイナーは「デザインセンス」のあるやつの仕事?
またまたそんなこと言って……。

「デザインはセンスのある人しかできない」説はもうやめましょうよ!

こんにちは、現在フェリックスというITベンチャーでデザイナーをしているイワキです。
グラフィックデザイナーからキャリアをスタートしましたが、最近の領域はWebやシステムのUI/UXが多めになってきました。デザイナー職に従事してなんだかんだ12年ほど経ったようです。

さて、冒頭の話なんですが結構本気で「みんなデザイナーになると楽しいしお得だよ」と思っています。いや、デザイナーにならなくても良いんです。メインジョブにしなくても「デザインに関心を持って触れてみる」とか、「心にデザイナーを飼ってみたりする」と良いことがあると思っています。


デザイナーとして心躍る瞬間

ところでデザイナーでいることの「楽しさ」って何だと思いますか?

  • ものづくりに携わり、デザインすること自体が楽しい
  • アウトプットを直接喜んでくれる人が現れやすい
  • 成果が目に見える、視覚的に分かり易く誰かを喜ばせる事ができる
  • 感動してもらえる、感謝される

などが想像されるでしょうか?

上記も全部その通りなのですが、私は特に以下だと思っています。

  • デザインが「ものの価値を変える瞬間」を目にできる
  • デザインが与える付加価値と必要性を日々実感し、デザインの力を信じることが出来る

この、「デザインの力がまさに今、発揮されてるぞ!」「超・役に立ってる! or 見違える程に”良く”なってる!ヨッシャ!」という一瞬一瞬を目に出来ることが、体感できることが、とても刺激的で楽しい。
デザインの力って本当に凄いんです。本当に対象の価値や印象を変えてしまう、対象のポテンシャルを引き出せるか・良さを十分に押し出せるかにも関わり、触れた人の体験の良し悪しも左右する。
グラフィックデザイン領域で広告や販促物をデザインしていた時も、Web領域でサイト構築やシステム開発のデザインをするようになってからも、作るものが変わっても一貫してこの感動は変わりません。デザインに携わるほどその必要性を実感するばかり。

そうしてデザインが重要な鍵となりモノ・コトにもたらす変化と、その成果として「やって良かった」という実感は私にとってこの仕事を誇りに思える瞬間でもあるし、デザイナーとして最も心躍る瞬間です。シンプルに「やる意義」をかなり感じるし、その実感は仕事を頑張る原動力になります。

デザインは「才能」「センス」任せなのか

では、この楽しさの実感の根源である、

  • デザインの力が発揮されている
  • デザインによって何某かが" 良く "なっている

というのは一体どういう状態で、デザイナーは何をしてこれを引き出しているのでしょうか。

よくこういう事を言われます。
「デザインする人っていうのは、もともと才能っていうか…”センス”が良いから、その美的センスでもって、カッコいいとか美しいとか見た目的に良い感じのものを思い付けるんですよね」というような。
「良い感じの見た目のもの」が=デザインであり、それらを作るには元々持ってる(?)センスが必要で、大体ひらめきで何とかなるみたいな・・・

いえいえ、そんな天啓待ちのような、運や才能頼りのものではありません。

美的センスともいうべき審美眼は勿論養わなければいけませんが、元々備わっているというより経験の蓄積と共に磨き続けるものではないでしょうか。最初は持っていなくても仕方がありません。
そもそもデザインはアートや自由な表現活動ではなく「設計」ですから、叶えたい要件を元に論理的・計画的に構築し、都度 適切なアプローチは何なのかを問題に沿って検討します。何か、とにかく良い感じの見た目であればよいのだろう、という事ではなく、表層的なアプローチに取り掛かる前に段階を追った情報整理があるわけですね。考えるための足掛かりがしっかりとあるということです。
だからこそ、今回デザインで解決したい事は何か・付与したい効果は何なのかなどをしっかり突き詰め、根拠を持ってアプローチしていけば誰がやっても必ず良くなるものだと思っています。

もちろん経験や引き出しがあればあるほど良いですが、無くても無いなりに「正解の無い中で限りなくベターに近づけていく努力」をできる余地は十分にありますし、逆に知識や経験が無くても「才能があれば勘でデザイン的に優れたものができる」というものでもありません。ぱっと見が「良い感じの見た目」であっても、根本の問題を解決するようなものになっていなければ、または要求にきちんと応えられていなければ、デザインが功を奏しているとは言えないですよね。

しっかりとした要件のヒアリングからアウトプットの戦略練り→実デザインへ起こす所まで、下地の部分からの地道な積み上げをしていくからこそ、成果が出た時の嬉しさもひとしおです。


デザイナーの視点と思考を獲得すると良いことがある、という話。

デザイナーとして仕事をすることの喜びは前述の通りですが、デザイナーでいること・デザインに携わることそのものが、自分自身の生活や人生にかなり良い影響を及ぼしているんじゃないか、ということにしばらくして気付いたのです。

個人的に、デザイナーになると得だな~と思うことは大きく以下の3つ

  • 世界の見方が変わること
  • 伝え方のプロになること
  • デザインスキルがそのままセルフプロデュースに活きること

デザイナーとしての物の見方、デザインする上で繰り返し行ってきた思考プロセス、デザイン業務で身についたアプローチ方法の引き出し、取れる選択肢に対する知識などは、経験が増すごとに誰か/何かの為になるだけでなく、大いに自分に還元されるじゃないか、ということに気づきました。

そして上記は何もデザイナーとして職に就かずとも、デザインに関心を持って触れる・デザイナーの思考プロセスに想いを馳せてみる(心にデザイナーを飼ってみる状態)でも一部享受できるメリットなのでは?とも思えます。

世界の見方が変わる

私達は日々誰かによってデザインされたものに囲まれていますが、デザインに関心が無かった頃の私はもう少しぼんやりと生きており、「それぞれ、そこにあるものたち」くらいの感覚でいたように思います。しかしデザインに携わるようになってからは、日々なんとなく触れるもの目にするものに対して急に解像度が上がったように様々なことに気づかされるようになったのです。
作り手側に回ったからですが、世の中に溢れるモノ・コトに盛り込まれたアイディアを参考にしようと、凝らされた工夫に気づこうと、アンテナを張り、より大きく目を開くように様々なことに興味を持って周囲を見るようになりました。
デザインされていないものはほぼ無い日常の中で発見はそこらじゅうにあり、本当に小さなことでも驚きや感動があったりする。そして必ず、背後に「つくった人」が居ること。何某かのターゲット層である私に届き易く工夫した人がおり、伝わり易く加工した人がおり、良い体験を得られるよう・もしくは使い易くなるようデザインしてくれた人が居る。このことに対するリスペクトや感謝の念が自分の中に湧き上がり、ぼんやりしていた頃よりも随分と「驚き」や「感動」、「喜び」や「感謝」といったものの中で生きれるようになりました。


伝え方のプロになる

前述の通りデザイナーは要件に対して最適なデザイン的アプローチを検討するプロですが、それは「伝え方のプロ」であるとも言い換えることが出来ると思います。
どうしたら良さが伝わるのか、どうしたら狙った印象を与えられるのか、どうしたら意図を正しく理解して貰えるのか、どうしたら直感で操作できるツールになるのか…etc
どのようにデザインして届けるかを考え続ける職業としての訓練の成果と影響は、何もデザインに閉じません。実際の対人コミュニケーション、仕事における予備動作や連携の仕方の工夫、公私問わないプレゼンテーションの場、自身が扱う言葉や表現の仕方、思考習慣、様々な所に「意図通りに伝えるために」という工夫と配慮が根付いたように思います。
「誤解を生まない円滑なコミュニケーションくらい、誰でもできるよ」というコミュ強の方には感動が伝わりづらいかも知れませんが、学生時代はそこまでコミュニケーション特化型ではなかった自分にとっては、コミュニケーションの心地よさ円滑さこそ生きやすさの要、くらいに思っているので、そこに細やかな気配りや配慮を取り入れられるほどに余裕が出て来たことは、後天的に獲得した心強いスキルのように感じています。
もちろん今が完璧というわけでもありませんが、少なくとも伝え方においてはアドバンテージがあると認識できるくらいに、自信を持っていられるようになりました。


デザインスキルがそのままセルフプロデュースに活きる

ここでいうデザインスキルは勿論センスの話ではなく、デザインに携わってきた経験によって培った実務的な知識やノウハウのことですが、今まで誰かのためにやってきたデザインの力の付与は当然自分に対しても実施できるということです。

SNSの普及や各サービスの進化で「個人発信」の場は以前に増して増えました。この先、自身のやりたい事によっては、何かしらの活動を始めるにあたって自分自身を売り出すこと、チームやブランドを立ち上げたり、お店を持って製品を売ることもあるかも知れません。そんな時、どのように伝えたら良いのか、何を目的にしどのように発信するのか、どのようにデザインでコーティングしどんな印象を与えるよう狙うのか、最適なアプローチは何か、ターゲット層に刺さる表現は何か…こういった事を考えるのが全く苦でなく、何を始めるにしても気持ちよくスタートダッシュを切れる装備が自分には既にあると思えるのです。これはとても心強いことです。



さて、ここまで「デザインって良いよ~」「デザイナーになると楽しいよ~」という事をつらつらと書いてきたつもりなのですが、締め方が分からなくなってしまったのでこの記事の文脈を読み込ませた上で締めくくりをChatGPTくんに聞いてみます。

デザインは、単に目に見える形の美しさを追求するだけでなく、その背後にある意味や価値、影響を深く理解し、それを形にする作業です。
デザイナーであることの本質は、世界をより良い場所にすることに寄与できるという信念にあり、それは、小さな改善から社会全体の変革に至るまで、あらゆるスケールで実現可能です。この仕事には、無限の可能性と、絶え間ない発見の喜びがあります。

だから、もし「デザイン」という言葉に心惹かれるなら、その呼び声に耳を傾けてください。デザイナーという仕事の真の魅力を理解し、それを生涯のパートナーとすることで、あなた自身も、そしてあなたの周囲の世界も、より豊かで美しいものに変えていくことができるでしょう。皆さん、デザインの旅に出ましょう。この旅は、自分自身と世界を、新たな目で見直す旅になるはずです。


うん!全くその通り!!!
これです!!!!!

みんな、デザイナーになりませんか? なりましょう。ぜひ。



それではまたどこかで。


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