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エンジニア採用を後手に回さない「先読み力」をつける10のtips # 採用帰れま10 vol.04 イベレポ

DXやAI技術の発達などにより、企業におけるエンジニアのニーズはますます高まっています。2020年12月度の「doda転職求人倍率レポート」によると、技術系(IT・通信)が8.08倍と他職種に比べると圧倒的に高い倍率となっています。

一方で、エンジニア採用人事の数は決して多くないだけでなく、そのキャリアに難しさを感じている人も多いように思います。しかし、今後の市場動向を見るに、エンジニア採用人事の需要が上がっていくことは明らかです。

2021年6月14日に開催された「エンジニア採用を後手に回さない「先読み力」をつける10のtips # 帰れま10 vol.04」では、エンジニア採用サービスのLAPRASにてセールス責任者を担当し、「採用・人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本」の著者でもある中島 佑悟さんとエンジニア採用人事としてのキャリアパスについて考えました。





(忙しい人向け。エンジニア採用担当として成長するための10のまとめ)


なぜ、難しいの? エンジニア採用の難しいを分解して考える

半田:エンジニア採用の領域では「自分に任せろ!」といえる人事担当者は多くない印象を持っています。みんな、必死に頑張っているのに成果につながらない、どうしたら問題を解決できるのかわからない方も多いじゃないかと。まずは何が難しいと感じさせるのか、課題の解像度を上げて考えてみたいです。

中島さん: 大きく、二つの課題があると思います。一つ目は、エンジニアが専門職だから。二つ目は、採用倍率が高いレッドーオーシャンの採用だから。

一つ目の理由は、採用活動で登場する専門用語や概念などが分からないために、ミスマッチが起こったり採用が成功しにくかったりする問題です。

二つ目の理由も、エンジニアに限らない話ですね。採用倍率の高い候補者を採用するには、競争市場で勝つための戦略やノウハウがより重要になりますので、一定の経験値とスキルが求められます。

半田:勉強ハードルと経験値ハードルが高く、しかもそれらがかけ合わさっていることが要因というわけですね。

専門職の採用といえば、僕はリクルート在籍時にトレジャリーという金融専門職の採用を行った経験があります。最初は何もわからないので専門書を必死になって読み込んでいました。まずはその職種についてハイスピードでキャッチアップすることはどの専門職の採用人事になっても必須ですね。

中島さん:専門性を解決したい場合は既存のエンジニアに採用業務を依頼すればいいと思われるかもしれませんが、エンジニアだけではレッドオーシャンの競争で勝ち続けることが難しい。逆も然りで、経験値はあるが、エンジニアに対する理解が不十分だと、ミスマッチの採用が起きてしまいます。


エンジニア理解で大事な、人として尊重する姿勢とプロとして接する気概

半田:それではこの二つの壁をどうやったら乗り越え、エンジニア採用人事として成長できるかを考えてみたいと思います。

まずは、専門性の高い職種の理解について。これについては、小手先のテクニックよりも、まず「エンジニアだからといって、怖がりすぎずにコミュニケーションをとること」が何よりも大事だと思っています。みんな、エンジニアである前に、ひとりの人間なんですよね。当たり前だけど、相手を尊重して理解しようと思う姿勢がないと信用されません。わからないときは素直に「教えてください」と言う。相手に貢献できる「自分の得意」を提供する関係を築けたら素敵ですよね。

中島さん:人間として好きになるって、すごく大切だと思います。加えて、プログラミングにも、ぜひ気軽に挑戦してほしいですよね。すぐに挫折してもいいから、触れるだけ触れてみてほしいです。

半田:経験すると、どれだけ大変な仕事なのかわかりますよね。自分がプログラミングに触れるまでは業務を進める上で、「なぜ、そんな細かいところまでこだわるのだろう?」と思っていた過去もあるのですが、プログラムってたったひとつでも条件から外れるだけで動かなくなってしまう。だから、細かい箇所も大切にするんだなと、プログラミングを経験して実感しました。深く入り込まなくていいけれど、自分が何を知らないのかを理解するためにも「なんでもやってみる」好奇心を持てるといいですよね。

中島さん:その上でエンジニアを特別扱いしないこと、も大事だと思います。

採用活動や組織のプロはあくまで人事・採用担当者のはずですので、毅然とした態度で意見を言ったり、時には上がってきた要件に対して採用活動をしないと判断したりしなければなりませんが、過剰に負い目を感じてしまっていると、社内で下請けのような構造になってしまいます。

たとえば現場から「こんな人が欲しい!」と要望が出た際に、何も疑わず全力で採用活動をしてしまうと、曖昧な要件で採用活動の効率が落ちたり、時には要件の異なる人を採用してしまったり、「状況が変わったからやっぱり採用はしないで大丈夫」とこれまでの活動が無駄になることもあります。

なので、尊重はしつつも対等であることは、意識できると良いなと思います。


自社だけではなく、他社も知ること

半田:次は、レッドオーシャンの職種の採用力を上げる方法について考えてみましょう。

僕が、まず思うのは、求人や会社をプロデュースする力を上げること。同じポジションでも伝え方次第で相手の受け取り方が変わります。求職者にとって何が大切かは、年収以外にも、組織のフェーズや成長機会、プロダクトのミッションなど何を大切にするかは人それぞれ。難易度の高いポジションであればあるほど、プロデュース力を鍛える必要があると思います。

中島さん:一方でプロデュース力を鍛えるためにはPDCAをたくさん回す必要があると思いますが、競争率の激しいエンジニアを採用する機会自体が多くはありません。機会が少ない中でプロデュース力を鍛えるためにはどうしたらいいと思いますか?

半田:ありきたりですけど、自社だけではなく、マーケットや他社を知ることでしょうか。どの会社でどのようにエンジニア採用を行っているのか、どんな会社でどんなエンジニアを必要としているのかを知っていれば、エンジニアに対するアプローチを行うときにスピード感が変わってくると思います。

中島さん:あとは、各チャネルの理解でしょうか。どの媒体を使うと、どんな市場にどれくらいの速さでリーチできるのかを理解する。

半田:エージェントはコストがかかるので特にシード期の企業では敬遠される印象があるのですが、ダイレクト採用には効果が出るまでのリードタイムや、エージェント中心から切り替える臨界点があると思うんです。自社媒体でアプローチできるエンジニアの数は、エージェントさんに到底及ばない。エンジニア採用はとくに時間とお金をできる限りかけたほうがいいと感じます。もちろんビジネスモデルや資金調達のフェーズにもよるとは思いますが、webサービスならば世の中のエンジニア市場のカバー率を上げるのを優先的に考えると、やらない選択肢がないくらい。

中島:当たり前ですけど、できるだけたくさんの母数にリーチした方が、自社の求める人材と出会える可能性は上がりますからね。PDCAを回すという視点でも、まずは多くの人に会う機会を作るのは大事だと思います。


難易度の高いエンジニア採用。だからこそ、価値がある

半田:最後に、エンジニア採用人事としてスキルアップするために、どんなスキルを身につけられると良いか、について話したいと思います。

まず、僕が思うのはマーケットを理解し、経営者や現場責任者と対等に話せるようになるスキルですね。提案された採用要件に対して、それが本当に求められる期間内で可能な要件なのかをすり合わせたり、逆にこちらで提案できるようになること。

営業の世界では、いくら天才的な営業パーソンでも、一人で出せる売上は100人の売り上げには敵いません。しかし、エンジニアの世界では、一人のエンジニアが100人分の力を発揮することもあります。つまりたった一人のエンジニアの採用次第で会社の未来が大きく変わってしまうポテンシャルを秘めているのが、エンジニア採用の醍醐味。それを踏まえた上で、適切な採用要件を提示するスキルが身につくといいですよね。

中島さん:僕はディレクションやマネジメント力といった広い意味でプロジェクトマネジメント力のようなスキルが必要だと思います。特にファシリテーション力とヒアリング力が大切だと思っていて。採用人事の仕事は、現場や候補者の方の考えていることをそのまま横に流せば良いわけではなく、時には質問を投げかけて情報を汲み上げたり明瞭化したりしなければなりません。また自分だけが手を動かせば良いわけではなく、内部の社員や外部のエージェントにも気持ちよく効率的に動いてもらわなければなりません。

半田: PMスキルがあると、誰かを巻き込むときにも役立ちますし、優先的に身につけるとレバレッジが効きやすいと思います。

中島さん:あと、エンジニア採用人事の方に最後に伝えたいことがあって。エンジニア採用人事という特定の領域だけをやり続けることが不安、という相談を受けることがあるのですが、「特定の職種に特化して採用経験を積むことは怖くない!」と強く伝えたいです。むしろ難しい採用をやるには採用設計、戦略設計、ブランディングを長期に渡って描くスキルが求められます。

レッドオーシャンは市場の成長速度も早いので、そのスピードで成長できる。特化すればするほど、採用に必要な能力を網羅するプロになれると思います。

半田:それは、本当にその通りですね。難しい職種だからこそ、人事としての希少性も上がっていく。今回の話は、エンジニア採用人事に限らず、難易度の高い採用人事でバリューを発揮するためのヒントになった気がします。中島さん、ありがとうございました。

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