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人事としての私を形作った3つの言葉

みなさんこんにちは。社会福祉法人あかね人事マネージャーの西谷です。

社会人生活の長い・短いにかかわらず、これまでみなさんのキャリアのターニングポイントとなる出来事ってなかったですか?

私は15年間、人事の仕事に携わる中で、実にたくさんの人と出会い、たくさんの会話をしてきました。
でも、本当にその15年の中で、忘れられないほどの人、経験、言葉ってごくわずかだなって思います。

今回は、人事としての私を形作った3つの言葉をエピソードを交えてご紹介します。
それはまさに運命の出会いともいえる出来事ばかりでした……。

「会社には本当にいろんな人がいるの。あなたの周りの人の言葉、態度、仕事への姿勢。すべてをよく観察するんだよ」

人事で仕事をしてきて15年になりますが、私は人を観察する姿勢や能力が人事として最も大事だと考えています。新入社員・同僚・上司と仲良し、誰からも好かれ、社内でも顔が利く、というのが理想の人事ではない。むしろ一歩・二歩下がって、できるだけ目立たず、でも誰よりも一緒に働く人のことを観て、少しの変化を敏感に察知・反応し、動く。そんな人事が私の理想です。


社会人デビュー、つまり初出社の日、私に初めて着いた指導係の人は40代の女性。本当は私は指導をしてはいけないんだけど、他の人事メンバーが忙しいので……という不思議な前置きの後、私への指導がスタートしました。

聞くと私の入社の3か月前に入社してきたとのこと。電話の取次ぎ方、ハンコの押し方、メールの書き方、本当に仕事の初歩の初歩を彼女から教わりました。でも、褒められることもなければ、怒られることもない、そんな指導が3か月続きました。

私が入社してからちょうど3か月後のある日の17:30。彼女は私に冒頭の言葉を伝えて帰宅し、翌日から出社することはありませんでした。社会人3か月目の私は彼女が急に会社に来なくなった理由が分かりませんでした。彼女がどういう立場の人だったか、みなさんはもうおわかりいただけますよね。

「あなたは今後、この仕事をこういう方法で行ってください」

人事の仕事だけではないかもしれませんが、仕事をしていると逃げたくなるほどのシビアな状況に直面することがある。カウンセリングアウト、労使交渉、休職期間を満了した従業員への説明、人事異動。最初はどうしても嫌われたくないという気持ちが働き、曖昧な受け答えをしてしまい、事態を悪化させてしまうこともありました。でも、よくお話を聞いたうえで、それでもこちらの意向をはっきりと伝える。これができるようになって初めて「職業は人事です」と言えるようになったかもしれません。


新人時代を経て3年もたってくると、チーム内での自身の役割が徐々に変わってくる。上司・先輩の指示通りに動くという立場から、自分の担当を持つ、あるいはチームの中心となる。私もご多分に漏れず、入社3年目にそのような経験をした訳で……。

直属上司→定年退職、新上司→営業から人事へ異動、先輩(正社員)→他部署へ異動、先輩(パート)→育児休業、同僚(パート)→営業から人事へ異動。過去のチームの仕事を知っていた人(みんな10年超えのベテラン!)が軒並みいなくなるという状況になったんです。

新しい上司、同僚、他部署からも次々私に質問が来る。3年目ですから知らないことも当然多い。聞ける人もいない。これまでどうやっていたのかが分からず、仕事がまったく進まない。どうしたらいいか分からずしばらく悩んでいたのですが、もう過去の仕事のやり方を振り返ることはやめにしました。分からなければ無かったものとして新しい方法を自分で作る。完全に吹っ切れることができた瞬間でした。

冒頭の言葉は、育児休業から復帰してきた先輩に復帰後の担当業務を説明する場面で私が伝えた言葉です。仕事のやり方、担当が2年でほとんど変わっていました。なんで変えたの?と少し怒り気味だった先輩に対して私の口から自然と出てきた言葉です。2年前には間違えなく言えなかった。1年生でしたから。自分で一生懸命考え、それを実行する。そうすれば、どんな立場の人であっても、どれだけ反対意見があったとしても、冷静に自信をもって自分の考えを伝えることができる。身をもって経験することができた出来事でした。そして、その先輩にお願いした新たな業務は「育児休業を取得中の社員からの相談担当、復帰に向けての相談担当、育休制度の整備」。いずれも私にはできない業務でした。

「自分を磨けよ」

私は会社から「Well-being」に関する課題を与えられています。知識、経験が全くない分野ですから、今必死で勉強中です。これを社内研修に展開できれば……と考えているのですが、特に気をつけていることが、知識だけを押し付けることはしないようにしようということ。この人が言っていることだから、一度聞いてみようか、と思ってもらえるような人間力を同時に身につけていく必要が人事にはあると考えています。


私の人事としての初めての担当は「傷病手当金請求書」作成。病気やけがが理由で働くことができなくなった従業員の方に対し、健保組合へ補助金の申請をその人に代わって行う仕事と言えばいいでしょうか。初めて自分で一から作成し、切手を貼って健保組合に送った達成感といったら!ただ、残念なことにその請求書の対象となった従業員の方は、4か月後にお亡くなりになりました。

人事3年目に営業から人事部長として異動してきた上司がいます。私の方が人事の知識があると勘違いし、ことあるごとに上司に対して、偉そうに知識だけをひけらかしていたんだと思います。「西谷、お勉強も大事だが自分をもっと磨けよ。でないとおまえの話はだれも聞かなくなる」初めて会社で怒られた瞬間でした。その人は今、私が最も尊敬する人間です。

後で聞いた話ですが、私が尊敬する上司は冒頭の言葉を自身が尊敬する上司からずっと言われ続けていたようです。そしてその方のお名前は私が初めて任された仕事で、一生懸命作成方法を調べ、自分の力で書き上げ、健保組合に提出した「傷病手当金請求書」に書かれた名前とまさに同じ、その方でした。



人事を15年やってきて大事だと思うことを書いてください、というリクエストをいただき、自分のこれまでを振り返ってみたのですが、人事のテクニカル面(例えば採用手法・人事制度の構築など)は意外とでてきませんでした。

人事としての経験・スキルよりも、もっと大事なこと。それは、その人がどういう思いを根っこに持って人事の仕事を行っているか?

それがその人の仕事の成果に形となって出てくるのだと思っています。

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