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クリエイティブディベロッパー【遠藤雅俊】が考える「横断エンジニアリングチーム」のあり方。

「それって何でやるんだっけ?」常に正しい価値を追い続けるエンジニアでありたい。

エンジニアとして仕事をするようになったのは、大学卒業後。新卒で入社した企業で、初めはシステムエンジニアとしてプログラミングを行っていました。そこでは主に業務系アプリケーションの開発を行い、要件定義から納品まで担当していました。言語としてはJavaやC#、JavaScriptを使っていましたね。企業の中で運用されるものなので表に出るものではないですが、開発の一連の流れにおいて「どのように作るか」という考えを身につけられたのは嬉しかったです。

一方で、自分が開発チームにおいて関われる範囲が限られていることに少しずつ違和感や疑問を抱くようになりました。要件定義フェーズから関われるのはやりがいもありますが、「なぜそれを作る必要があるのか?」というところに興味を持つようになっていったんです。開発としての上流には関わっていましたが、あくまでそれはHowであり「Why」から考えて価値のあるものを作れているのかという点では、自分の理想の状態ではなかったんですね。

そこから少しずつ、「それって何でやるんだっけ?」「本当に必要だっけ?」と常に問い直しをしながら、ものづくりをしていきたいと思うようになりました。そして辿り着いたのが「デザイン」だったんです。今の自分のスキルを活かせるWebの分野に着目して、仕事をしながら、Webデザインを学べるスクールに通い始めました。

デザインを学ぼうと思った理由は、デザインが「それって何でやるんだっけ?」を把握していないとできない分野だと思ったから。それまでの自分のキャリアでは、必要か不必要かを問い直すことはなく、「どう作るか」がすべてでした。デザインを学べば「なぜ作るか」という、より上流から関わることができ、WhyとHowが繋がることでステージアップできるんじゃないかと考えたんです。

そのスクールに通っているときに、ブランディングに関する授業があったんです。その中で「課題や価値自体の検証を行った上で、デザインも行うべき」という話を聞いて、自分がやりたい分野はまさにこれだなと直感しました。それから、ブランドエクスペリエンス(BX)に強みを持つDONGURIに出会ったんです。

後退も停滞もせず、経験のフィードバックループを回し続ける。

DONGURIに惹かれた理由は、BXに強みを持ち、「課題や価値の検証」を文化として持っていたから。Webデザイナーとしてではなくフロントエンドエンジニアとして入社したのは、自分の強みであるエンジニアとしてのキャリアをバリューとして発揮しつつ、デザインの知見を深めていきたいと考えたからです。
入社して3ヶ月くらいの間は、フロントエンドエンジニアとしてWebサイトの実装に関わりました。半年ほど経過してから、デザインやプロジェクトマネジメントの領域に少しずつチャレンジしていきました。仮説構築や検証など、「それって何でやるんだっけ?」から考えることができて、とても嬉しかったですね。
1年ほど経験して、プロジェクトの全体の流れが見えるようになっていくうちに、自分が持つ内発的動機に気づきました。「経験のフィードバックループを回している状態」をとても心地よく感じるんです。例えば、経験を積むうちにプロジェクト進行について課題が発生しやすいポイントがわかるようになってきたとして。事前に課題を予知してプライオリティ整理をしておけばプロジェクトは安定します。安定は良いことなのですが、僕はそれだけだと停滞を感じて、物足りなくなってしまうんです。
課題に対して、日々のインプット内容をトライアルすることで有用なHowを見つけたり、フレームワークを自分で用意して、案件を繰り返すごとにブラッシュアップしていったり。無意識のうちに繰り返していたそれらのことが、「経験のフィードバックループを回す」という動機に基づいているんだと気付いたんです。自分自身も成長し、チームにおける資産を常に貯め続けて、今よりもさらに大きな課題を解決するためのHowを目指し続ける。それが僕の内発的動機です。

クリエイティブディベロッパーとして、エンジニアドリブンなプランニングを。

現在、僕はクリエイティブディベロッパーという肩書きで仕事をしています。DONGURIのクリエイティブディベロッパーとは、「それって何でやるんだっけ?」という問いに始まり、全体のクリエイティブディレクションを担当しながら、高度なエンジニアリングスキルの視点で「どう正しく作るか」まで検討する役職です。特に“エンジニアドリブン”な実装のプランニングは、正しい技術知見がないと実現可能性を検討できないので、キックオフからリリースまでの全体を追えるというのが僕の立ち位置であり、強みでもあります。
全体を俯瞰して見れるメリットのひとつに、スケジュールが限られているプロジェクトだったとしても、プロジェクトにおける課題や価値を検証した上で、それを解決できる最善の施策をプランニングできるというのがあります。例えばリブランディングにおけるWebサイトリニューアルであれば、初期からデザインを含めたプロトタイプを開発し、検証を行うこともあります。演出におけるモーションの感覚的な部分など、言語表現だけでは難しい部分について、早い段階での認識合わせや素早い意思決定ができるのは、クリエイティブディベロッパーの強みだと思います。
自分自身がカウンターパートとしてクライアントと対話することで拾える意見も多いので、デザイナーの提案を補足するだけの「どう作るか」ではなく、「なぜ、それを作る必要があるのか?」から問い直して検証を行った上で「どう作るか」を提案できるのは、大きな違いだなと感じます。僕自身の内発的動機としても、全体を見れる立場である分、チーム全体のワークプロセス改善や、新しい仕組みを考えていくフィードバックループを回しやすいという面もありますね。
ただ、全体を見ていく立場だからといって、アウトプット自体の質は下げたくありません。なので、僕自身としてもフロントエンドのスキルを高めるために、意識的にフィードバックの機会を作り、勉強するようにしています。
実装にもチーミングにも共通することですが、自分一人で思考するだけだと、自分の限界を超えられません。なので、フロントエンドのスキルに優れた方のソースコードを覗かせていただいたり、エンジニア同士で会話をしたり、というのは意識的に行っています。
そんな、エンジニアとしてフィードバックを得る機会を増やしていきたいという考えから、DONGURIで新しく「エンジニアコミッティ」という、各チームのエンジニアを横断したチームも立ち上げました。


「エンジニアコミッティ」なら、自分のやりたいことで課題解決に貢献できる。

エンジニアコミッティを立ち上げた理由は、DONGURIでのエンジニアリングの課題を解決するためのチームが必要だと考えたから。DONGURIは組織構造が独特で、「価値観ベース」でチームが分かれているんです。ですが、エンジニアにはそれとは別の、機能ベースで横断するチームが必要だと思ったんです。
事業会社の構造とやや似ているかもしれませんが、各チームは異なる職種同士で構成されているので、これまではエンジニアもバラバラのチームに所属している状態でした。それによって特に問題が顕在化したということはないのですが、新たな価値という点でいうと、機能を軸に横断されたチームが存在すれば、これから発生するであろう潜在課題も発掘し解決していけると考えたんです。今まではなかった接点を増やして、資産構築やフィードバック、そして各メンバーのスキル向上に繋げていければなと思います。
エンジニアコミッティで実現していきたいことは主に3つあります。
1つ目は、スキルナレッジの蓄積と共有。現在は各エンジニアの所属チームが分かれているので、各々が自由に実装できる反面、技術の属人化が課題になっています。ただ、チームが分かれているのはそれぞれの価値観の中で新たな成長を得られるチャンスでもあるため、コミッティがエンジニアを繋げることで、多様な視点からのナレッジを蓄積することができます。現在は、Notionによる情報共有や、月に一度の勉強会などを行っており、今後もナレッジが蓄積されていく予定です。
2つ目は、外部のパートナーエンジニアの方と、プロジェクト外での関係性を構築すること。DONGURIには業務に協力していただける外部パートナーの方がいらっしゃいますが、その方々との関係をプロジェクトだけで終わらせるのではなく、互いに刺激を与え合う関係性を構築していけたらなと考えています。そういった関係性を築いていくためにも、定期的な交流会などを積極的に行なっていく予定です。
3つ目は、僕たちと一緒に働きたいと考えてくれるフロントエンドエンジニアの方を採用すること。先ほどお話したように、DONGURIは「それって何でやるんだっけ?」から「どう正しく作るか」を提案できる環境です。クライアントの課題とマッチすれば、プロジェクトを通してやりたいことに挑戦しながら、課題の解決にも貢献することができます。自分のやりたいことに能動的に挑戦できる環境なので、フロントエンドで挑戦したいことがある方、チームで連携してものづくりをするのが好きな方、DONGURIに興味がある方は、ぜひ一度お話をさせていただきたいなと思いますね。
エンジニアなら、誰しも使いたい技術や作りたいものがあると思うんです。エンジニアコミッティという場でお互いにそれを知ることができれば、自分のやりたいことで課題の解決に貢献できるかもしれません。エンジニアドリブンで提案できる環境が、DONGURIには整っているんです。
僕自身も、WebGLを使った実装に挑戦したくて、サンプルを作りながら研究をしています。そして今ちょうど、WebGLで課題の解決に貢献できそうなプロジェクトがあるので、クライアントとの取り組みで提案をしてみているところです。
DONGURIではこれまでにも、様々なアウトプットで課題を解決してきました。今まではイラストやデザインに強みを持っていましたが、これからは立ち上げたエンジニアコミッティでの活動も積極的に行っていき、フロントエンドのモーションやインタラクションも、さらに強みとして高めていきたいですね。

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