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経営者として、これまでとこれから。

−突然ですが、どういう想いで起業されたのかお話聞かせてください。

2点、あります。まず1つ目は、「多重下請けという構造を無くしたい」と考えていたからです。私の場合、純粋にお客様と近いポジションで仕事をすることに喜びがありましたし、
下請けの現場経験をして思ったのは、元請けの会社以外にも優秀なエンジニアが多くいるという点です。二次請け、三次請けのメンバーがプロジェクトを支えてくれる場面も多くあり、
そのメンバー達がもっと中心となってプロジェクトが回ればいいのに・・と思うこともありました。
また、不要な中間マージンが発生する点にも疑問を持っており、
そういった点も無くしていければいいなと思っていました。2つ目は、テクノロジーの新しい波に「可能性」を感じました。当時インターネットが普及し始めて、「オープンソースの利用」というのが、
僕らにとってはものすごく大きなチャンスでした。
それまではデータベースソフトを買うにも高額ですし。当時僕らのような資金力のない会社が、
自分たちでプロダクトを作れる可能性があるということは大きなインパクトでした。


−大切にしてきた考え方、それに通ずるエピソードなどはありますか?

お客様の本質的な課題や目的を、きちっと深く聞くということは大切にしています。とかく私たちはシステムの機能にフォーカスを当てて提案をしがちなのですが、
「なぜこのシステムが必要なのか?」という部分にも焦点を当てながら提案をしてきました。例えとして1つ挙げると、創業して数年後にお声がけいただいたクイズ番組のシステム開発案件があります。企画段階から相談を受けた案件でしたが、当時まだWi-Fiもなく、パソコンを100台以上つなげて手書き解答システムを作る、というものでした。LinuxやUnix環境での開発事業を始めたこともあり、会社規模は小さくても「君たちできる?」という相談をいただくことがよくありました。そのクイズ番組も、パソコンが一般的になってきた時でしたので、「こんな企画をシステム化できる?」というかたちで相談を頂けたのです。
Webの黎明期だったこともあり、うまく時代と合致した上で、一つのものにこだわらずに提案していった結果かもしれないですね。


−企業理念への想いは?

まじめに向き合い、感謝される。
共創する「すごい」を世の中に発信し続ける。

この理念は約8年前に新たに掲げました。
当時自分自身で「なんで僕は会社を作ったんだ?」と何ヶ月もかけて深掘りをし、
たどり着いた企業理念となります。単にキャッチーな言葉を並べても意味がないので、
本当に自分自身が納得し、強い軸となるものにする必要がありました。「まじめに」というのは
「大内くん、真面目だね」とか「技術者の方たちって、静かで真面目だよね」と言われるのが、私にとって嬉しい言葉ではありませんでした。
ただ、振り返ってみると「まじめに」仕事をする、開発をするという積み重ねで今があるんだと気付けました。若いときにコンプレックスに感じた言葉が今は当社の一番の強みであるとわかったのです。
だからこそ「まじめ」という言葉が中心であるべきだし、それは私にとってもこの会社にとっても、
普遍的なものだなと思っています。「すごい」というのは
技術会社ですので、シンプルに「すごい製品を作りたい」という想いがあります。また、納品したお客様に「ありがとう」とか「これすごいよ!」といったお褒めの言葉をいただくと、こういう一瞬のために頑張っているのだなと改めて実感します。途中段階では大変なこともありますが、やはり最後にどれだけ喜んでいただけるか、そのためにやっているというところはあります。自社の製品であれ、お客様の評価であれ「すごい」を目指していきたいです。

−PMを早くに経験させるのは、企業文化ですか?

もちろんプロジェクトの規模にもよりますが、そこに年齢のボーダーラインは無いと思っています。
前提としてですが、エンジニアとPMは職種が全く別物だと思っていて「若いうちはプログラマー、ある程度の年齢になったらPM」という考え方は違うと考えています。
コーディングや開発が中心の人でも、ユーザーとのコミュニケーションやマネジメントに近しいところは、早いうちから経験してもらいたいと考えています。

−グローバルに関して、今後の狙いは何かありますか?

開発拠点としては、当社はベトナムが中心です。開発が日本だけで行われる必要性がもっと無くなってくると思いますし、日本は人材が不足していますしね。
優秀なエンジニアはよりグローバル化します。開発の体制としては海外ももっと広げて行こうとは思っています。
ビジネスに関しては、具体的な計画があるわけではないのですが、アドテクやマーケティングのツールが当社にはあるので、機会があればアジア圏を中心にチャレンジしてみたいと思っています。


−経営者として大事にしていることは?

企業理念にもある、まじめに実直に、クライアントに価値提供するという点です。
何のためにシステムを作るのか、何のための投資なのか、を考えることは常にぶらしてはいけないと思っています。組織の面で言うと、自立自走できる大人が集まる組織づくりを意識しています。
会社側からできることには限界があると思っており、最後は個人が自立する必要があります。技術者であれば、自分自身で学ぶ姿勢を大事にして欲しいですし、「ディマージシェアという会社を通してこういう人生を歩みたい」という考えを持って欲しいです。昔と違い、会社は「選ばれる」立場になっています。
しかも、定年までずっと在籍することもなくなってきているいま、自分のキャリア形成をしっかりできる人間が、初めて会社と対等になれるんだと思います。

−この会社を将来的にどうしていきたいですか?

現在グループ全体で約120名の体制ですが、中期的に考え倍程度の人数規模にしていきたいと考えています。世間のデジタル化の流れもあり、これまで以上に我々に求められているものが多くなっていると感じていますし、私たち自身がもっと積極的に価値提供できる規模や仕組みをつくっていかなければと、ここ数年より強く感じています。

−規模拡大ということで、採用にもより力を入れていくという事ですね。どういう人と一緒に働きたいですか?

技術に探究心がある人や、自己学習能力が高い人は魅力的ですね。また、理念にもある通り、クライアントに対して良いサービス提供や良いソリューションをしたいという、前向きな人とも働きたいです。
足りない部分を自己学習していくとか、自己学習で足りないものは会社に提言して変えていくなど、そういうことに対して当社のメンバーはみんな前向きに捉えてくれますよ。

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