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「できることが増えたはずなのに、分からないことが増えた」悪戦苦闘するデジタルマーケター3年目の苦悩と成長記録

社会人として働きはじめてから3年目、仕事も板に付く頃。独り立ちし、担当する案件の予算が大きくなるなど、仕事のやりがいが大きくなる時期です。

しかし、デジタルマーケターの小川寛大は、少しだけ悩んでいました。転職して「できることが増えた」はずなのに、同時に「分からないことが増えていく」からです。

3年かけて着実にスキルアップし、成長実感もある。毎月1,000万円以上の予算がある案件を、複数担当することもできている。それでもなぜ、「分からないことが増えていく」のか。

「自分が信じるものを、自分の言葉で伝えたい」と業界の門を叩いたデジタルマーケターの「等身大の姿」に焦点を当て、苦悩と成長記録をお届けします。

自分が信じるものを、自分の言葉で伝えたい

—— 小川さんはなぜ、デジタルマーケターとしてキャリアを歩もうと考えられたのでしょうか。

自分が「いいな」と心から思えるものを、自分の力で世界に伝えられる人材になりたいと思ったからです。

僕は学生時代、アカペラサークルに所属していました。演者として歌を歌いながら、部長も務めていたので、ライブの企画や集客を担当するのも僕の役割です。県外でのライブを成功させるなど、在籍していた間はずっと、ある程度の実績を残すことができました。

ただ、自分が一番力を入れたライブで、お客さんを集められなかった経験をしました。自信を持って臨んだにもかかわらず、赤字になってしまったんです。

そのとき初めて、「伝える力」の重要性を知りました。「いいライブハウスを借りて、歌の上手い人を集めても、お客さんに届くわけではない」ことを、身を以て体験したのです。伝える力は、つくる力と同等に、もしかするとそれ以上に大切なものでした。

—— デジタルマーケターになれば、「伝える力」が身につくと考えたのですね。

その通りです。もし自分が伝えたいと思ったサービスに出会ったり、もしくは手がけたりしたとしても、それを伝えられなければ、届かない。そこで、伝える力が試されるデジタルマーケターになり、マーケティングスキルを身につけようと考えました。

新卒ではとにかく、マーケティングスキルを伸ばすことを重要視していたので、あらゆる業界の商材を扱う代理店を選んでいます。

—— 新卒で入社した代理店では、どのようなお仕事をされていたのでしょうか。

実は、入社して5カ月で倒産してしまったのです。ほとんどスキルが身につかないまま、荒波に放り出されてしまいました(笑)。

とはいえ、じっとしているわけにもいきません。第二新卒として、転職先を探しました。そこで目に留まったのが、運用型広告を専門とする代理店です。代表の方が「地方に住んでいた学生を採用したい」と発信しているのを知り、学生時代を地方で過ごした経験が生きるのではないかと「ピンときた」のです。

「地方に住んでいた学生を採用したい」の意図は、地域によって生活環境が異なるからです。地方と都心では、スマホを使うタイミングも、検索する内容も変わってきます。ですから、生活者目線で広告を運用できる人材を探していたそうのです。

そこで、「地方の人がどんなときにスマホを使うのか」のアンケートを行いました。その結果を面接で提示したところ、無事に内定をいただくことができました。

社員のフルスイング、大歓迎

—— 前職では、どのようなお仕事をされていたのでしょうか。

「Google」と「Yahoo!」の二つの媒体で、広告運用を担当していました。レベルの高い環境だったので、日々インプットに励みながら、必死で仕事に取り組んでいましたね。

半年間の研修期間で、案件を自分1人で担当できるまでに成長する必要があるのですが、必死に食らいついたことで、正社員として採用してもらうこともできました。

—— デジタルマーケターとしての第一歩を歩まれたんですね。なぜ、再び転職する道を選ばれたのでしょうか。

申し分ない環境だったのですが、正社員になったタイミングで業務量が増えるのと同時にリモートワークがスタートしてしまい、環境の変化で体調を崩してしまったのです。一度休職したのち、より自分に合った環境で働くことを優先し、転職をすることにしました。

—— 次の職場に選ばれたのが、デジタリフトですね。

小川:そうです。いくつか候補はあったのですが、「働いているイメージが最も鮮明に想像できた」という理由でデジタリフトへの入社を決めました。面接の時点で、僕に任せてくれる業務をかなり具体的に説明してくれたので、業務への不安がなかったんです。

また、一緒に働きたいと思えるメンバーがいたことも、内定承諾の後押しになりました。面接を担当してくれた鹿熊さんは、20代で役員になった方です。「年齢にとらわれず活躍できる社風です」とうたう企業は少なくないですが、それを体現している方のお話を直接伺うことができ、「自分でも挑戦できる環境だ」と安心できました。

—— 現在はどのようなお仕事をされているのでしょうか。

1ヶ月の広告予算が1000万円を超える大企業の案件から、これから一緒に成長していくスタートアップ企業まで、業界を問わず様々な案件を任せていただいています。

これまでのキャリアで大きな予算を動かす仕事はしてこなかったので、その分難しさはありますが、世の中に与えられる影響力が身についてきたことを感じられていますね。

また、予算が少ないスタートアップ企業との取り組みでも、これから社会に影響を与える素晴らしいサービスを世界に発信できることに、大きなやりがいを感じています。

実は、入社した翌週には自分の案件を持たせていただき、その1ヶ月後には月に1000万円以上の予算がある大型案件を任せていただいているんです。経験者とはいえ、まだまだ半人前の自分に、これだけ打席に立つ機会を用意してくれる環境に、心から感謝しています。

点と点を結び、有機的な学びをつくる

—— 転職して数ヶ月でビックプロジェクトを任されるなど、成長実感も少なくないのではないかと思います。

想像していたよりもはるかに早いスピードで、成長できている感覚があります。

これまでに経験したことのない媒体での広告運用にも挑戦できていますし、予算の桁も一つ大きくなっている。知識もどんどん身についてきて、お客様への提案の幅も広がってきました。

……ただ、できることが増えた一方で、分からないことも格段に増えているんです。知識が身につき、それを運用できる経験も積んでいるのですが、それによってデジタルマーケティングの奥深さを知り、自分がまだまだ未熟だということを認識させられました。

僕にあるのは、点としての知識です。ただ、先輩たちは点と点をつなげて、総合的な知識をもとにお客様に価値提供をしています。

自分に対して「広告運用ができる」という認識を持っていましたが、それは半分本当で、半分ウソです。「僕ができていたことは、全体のうちほんの小さな一部分だったんだ」と知りました。

—— できることが増えたことで、逆説的に、「自分がまだまだ未熟である」ということに気が付いたと。

その通りです。山って遠くから見ると、なだらかに見えますよね。ただ、近づいてみると、坂がきつかったり、道がデコボコだったり、険しい道だと初めて分かる。登るための知識や経験、そして道具が必要なんです。

今の僕でいうと、ようやく山の目の前に来たくらいの感覚です。少しずつ前進しているものの、自分に足りないものがたくさんあることを、身を以て感じられるようになりました。

—— 成長したことで感じられた課題を、現在はどのようにして克服されているのでしょうか。

とにかく先輩社員たちに話を聞くようにしています。デジタリフトのメンバーは好奇心旺盛で、知識欲がとにかく強いんです。気になったことを質問すれば質の高い答えがすぐに返ってきますし、自分が調べた最新事例を社内にどんどん共有する文化があるので、分からないことが発生した瞬間にキャッチアップできる体制が敷かれています。

「できること」が増え、「分からないこと」が増えたら、それをすぐ「分かること」に変えていく。そんな、気持ちのいい背伸びができていると感じています。

打席に立たないと、スイングすらできない

—— 小川さんは今後、デジタルマーケターとしてどのようなキャリアパスを描いているのでしょうか。

クライアントの経営会議に呼ばれるような人材になりたいと思っています。

デジタリフトは、「CMO」の広大な守備範囲の中で、「デジタル領域」のサポートを行う、クライアント様の「CdMO」として機能することを標榜しています。僕もいち早くその役割を担えるようになり、クライアント様の信頼を獲得できるデジタルマーケターになりたいです。

—— そのために、どのようなアクションを起こしていく予定ですか。

自ら挙手して、打席に立つしかないと思っています。

前職時代、挑戦したいことは山ほどあったのに、「僕にはまだ早い」と怖じけずいて、チャレンジしないまま退職してしまった苦い過去があります。

ただ、デジタリフトに入社してからはマインドを変えました。機会がどんどん回ってくるので、思い切ってチャレンジしたら、失敗しても大したことなかったんです。もちろん迷惑をかけてしまう事もありましたが、それを取り返す活躍をすれば、それで十分だと思えるようになりました。

それからというもの、結果がついてくるようになりました。実現したい未来があるなら、失敗を恐れずにチャレンジするのが、結局は一番の近道になります。

幸いデジタリフトは、自ら手を挙げれば機会が与えられる環境です。まだ入社してまもないですが、デジタリフトのミッションを体現する社員として活躍できるよう、恐れずにフルスイングしていきたいと思います。

2021年4月2日時点

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