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やりがいを持っていれば前進できる──転機をチャンスに変えてきたゲームプロデューサー

異業種から一転、エンタテインメントの世界に飛び込んでからというもの、未経験領域に挑み続けてきた森下 竜登。2020年現在は、既存ゲームタイトルを運営しつつ、新たなゲーム領域での事業立ち上げに奮闘中です。転機を自らチャンスに変えて突き進む森下のストーリーをご覧ください。

株式会社サイバード

あらためて気付いた働くことの目的と自分が求めるもの

森下が初めてゲーム業界でのキャリアをスタートしたのは、26歳のときでした。

それまでは、トラックの運転手として食品の配送をしたり電気工事をしたりと、異業界で仕事をしてきました。

森下 「仕事をすることはお金を稼いで、生活していくことって考えていました。自分が楽しむ、誰かを楽しませるという意識はなく、仕事は仕事って思っていましたね」

ただ、昔からゲーム関係の仕事をしてみたいという夢は持っていました。

小学校低学年ぐらいのときにゲームに興味を持ったのです。

森下 「当時、ファミコンが発売されたころでした。そこでゲームに与えられた影響は大きいですね。昔から学校でも人を楽しませるのが好きで、即席のコンビを組んで漫才したことも……ふざけて人を笑わせることが好きだったんです」

転機が訪れたのは結婚して子どもが生まれたときでした。これからは一生をかけて家族を養っていかなくてはいけない。だけど一生働いていくのに、やりがいを感じられないことがずっとできるのか……?

一生働いていくなら、自分自身にもやりがいを持ってやらないと続かない。森下は、それまで短いスパンでしか物事を見ていなかったことに気付き、考え方をあらためて転職を決意します。

“人を楽しませる仕事“をしたい──その想いを胸に、ダメ元でいろいろなところを探していった中で、PCのオンラインゲームの運営をしている会社への転職が決まりました。

当時は当然ゲームの運営の知識も開発の知識もなかったので、まずは営業職としてゲーム業界に関わり始めることになります。インターネットカフェにゲームの公認店舗制度があり、その公認店舗を増やすために店舗への営業を行いました。

その後、その会社でゲーム運営のチャンスが巡ってきて、オンラインゲームの運営に携わるようになります。マーケティングからイベント企画まで幅広く、1タイトルのプロデューサーとして仕事を進めることもありました。

一方で、世の中ではPCのゲームが衰退してきて、スマホに移行している時期でもありました。その中で、より新しいゲーム環境に適応する会社を選びたいと思い転職を考えるようになり、いくつかの会社を受けた中でサイバードへ入社をすることに。

森下 「前職で一緒だった人がサイバードに先に転職していて、私がサイバードにエントリーした際にも、人事に推薦してくれたみたいで(笑)。こういう縁もあるんだなってサイバードに入社を決めました」

葛藤の日々、そして情熱的なチームとの運命の出会い

入社当時のサイバードは女性向け恋愛ゲームが主軸にあり、それ以外のゲームは常に模索しているような状態。森下が配属されたのも、まさに模索中のゲームプロジェクトチームでした。

森下 「恋愛ゲーム以外のジャンルでは良い成果があまり出せていなかったため、正直、苦しい状況の中という体験を繰り返してきましたね」

そんな中、森下は新たなサッカーゲームの開発・運営を担うチームに配属されることになります。

森下 「新しいゲームがなかなか当たらないって中で、BFBというサッカーゲームがズドン!と当たったんです。そのときの勢いは今でも鮮明に覚えています」

しかし、勢いのあるチームに配属された中で、ひとり葛藤することもありました。

森下 「“サッカーをめちゃくちゃ愛している集団“ってチームだったので、その中に入っていくのは大変でしたね。自分は4年に1度ワールドカップのときにミーハーに盛り上がるくらいだったので、正直最初はそのチームに入るのが怖くてやりたくなかったんです。半年くらいくどかれて最後には参加することになりましたけど(笑)」

サッカーを愛しているがゆえのこだわり、そこに対する情熱がものすごいメンバーばかりのチーム。森下もゲームに対しての情熱、自分なりの考えを持ってはいましたが、それを凌駕するみんなの情熱に圧倒されながら楽しいことも苦しいことも経験することができました。

森下 「チームのサッカー愛、お客様のサッカー愛、その情熱はすごいなと思いましたね。サッカーファンと運営のせめぎ合いでしたよ(笑)。そういった環境の中で、私はゲームとしてのおもしろさを追求しつづけていきました。

事業として、冷静な視点で見られることは大切だということを実感しましたね。サッカーに熱い人たちが集まる中で、自分だからこそ発信できることはあったと思います」

降りかかる難題の数々、そして新たな道の模索

また、BFBプロジェクトでは記憶に鮮明に残る体験をしました。

森下 「BFBのタイトルが突然リジェクトされてストアから消えたことがありました。それが、BFBチームにジョインして2カ月後ぐらい。当時は疫病神扱いされてしまいましたね。もちろん私が何かしたわけではないのでふざけてですが(笑)」

それからは怒涛の日々……なんとか2〜3週間で、タイトルを復活させることはできました。

森下 「自分もこれから頑張ろうというタイミングだったので、大変でしたが、この出来事が逆に、BFBチームに入り込むことができたきっかけだったとも思っています」

そして次なる試練が森下を待ち受けていました。初代プロデューサーの退職をうけて、BFBシリーズ2代目プロデューサーを任されることになるのです。

森下 「もともとBFBをつくった初代のプロデューサーがとんでもないサッカー狂だったので、そこから自分が引き継ぐことへのプレッシャーは感じていました。前任のプロデューサーとBFBファンとの絆も強かったので……」

しかし、初代とは違う、自分だからこそできるプロデューサーの姿を模索するようになりました。

森下 「自分が前任から引き継ぐことになったのは、サッカー云々ではなく、運営チーム・マーケ施策・キャンペーンなど全方向に絡んでいくことができたからだと思っています。ある程度出来上がったタイトルを引き継いでいくプロデューサー、として選ばれたのかなと。プロデューサーになると、サッカーも好きになり応援もするようになっていきました(笑)」

そして、2020年現在、BFBシリーズ自体はサービスを縮小し、新たにハイパーカジュアルゲームのプロジェクトの立ち上げを主導していくこととなりました。

目指すのは自身のやりがいと会社の成長──だから前進し続けるのみ

森下は、“会社をさらに成長させるには”という視点も大切にしています。

森下 「サイバードの今の主力である、イケメンシリーズ以外の柱をつくりたいです。会社としては、ひとつのサービスやジャンルにおんぶに抱っこするのではなく、常に新たな違う事業やジャンルのものがないといけない。

自分はサイバードからゲーム事業をなくしたくない。だからこそ、ゲーム事業領域で何か新たな柱を打ち立てたいんです」

また、BFBシリーズ以外の違うゲームにもやっていきたいです。一時代を築いたソーシャルゲーム市場も飽和状態になってきている中、会社としてリスクを押さえた上でビジネス的に確立できるものはないか?と考えたときにハイパーカジュアルにチャレンジしようと思いました。

森下 「私にとっては、チャレンジそのものがモチベーションになっていますね。ハイパーカジュアルもすでにもう遅いと思うときもあるし、相当なチャレンジだと思っています。しかもこれまでゼロイチで新しくゲームをつくった経験はあまりなく、誰かがつくったものをより広げていくというのが、私がこれまでやってきた業務でしたので。

実際チャレンジしてみるとわからないことだらけでしたが、日々の業務の中で“こんな企画おもしろそう”というアイデアを、考えることと近いなと思いながらトライ&エラーを繰り返す毎日です」

ハイパーカジュアルは2019年に立ち上げて1年弱。プロジェクトをどうしていきたいか、日々向き合っています。

森下 「今の時代、ゲームが当たり前に転がっていてありがたみを感じることが少ない気がしています。だけど、瞬間瞬間でも良いから、お客様がおもしろい!と思ってくれるものをつくっていきたいです、“そこきたかー!”といわれるようなゲームを。自分がつくるものでみんなを笑顔にしたい。一番笑顔にしたいのは家族ですが(笑)、二番目は常にお客様です」

これまで仕事をしてきた中での転機を“チャンス”と捉えてきたことが、前進する源泉にもなっています。

森下 「こんな未曾有の時代ですが、サイバードは早期に全社リモート化をしました。人それぞれいろいろ思うところもあるだろうけど、自分はこんな働き方に出会えるチャンスはなかなかない、良い働き方になったって思っています。BFBシリーズという大ヒットタイトルからハイパーカジュアルへ、というのもチャンスだって捉えています」

共に働くみんなにも、今までできなかったことにチャレンジしてほしい。そして共に新しい世界を見たい。森下はこれからも、自身の未開拓領域にも臆せず突き進んでいきます。

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