「医療という希望を創る。」ミッションを掲げている私たちCUCは、ミッション実現のために社員が共通して持つべき行動指針として7つのスピリットを大切にしています。実際、CUCの社員は、日々の仕事の中で、どのようにスピリットを体現しているのでしょうか。今回ご紹介するスピリットは、「ALL-WINの好循環を創る」。入社4年目の辰己正浩さんのエピソードを通してご紹介します。
●今回ご紹介するSPIRIT
「ALL-WINの好循環を創る」
●社員プロフィール
辰己 正浩
神奈川大学法学部卒業。2016年10月CUCに中途入社。
入社後は、在宅事業部において、訪問診療をサポートするメディカルサポーターとして約3年間の経験を経て、現在は、支援先の訪問診療クリニックの運営支援マネージャーとして活躍中。
「ALL-WINの好循環」は、スタッフのモチベーションから生まれる
___ 辰己さんのお仕事の内容を教えてください。
在宅事業部で支援先の訪問診療クリニックの運営をサポートしています。現在は、神奈川にあるクリニック運営を担うマネージャーとして、患者さまの受け入れの判断や、スタッフの育成、相談員業務、数値管理などの経営管理など、クリニック運営全般に携わっています。
___ 辰己さんにとって「ALL-WINの好循環を創る」はどんなスピリットですか?
私の仕事は、クリニック運営を円滑にし、経営を軌道に乗せるための支援ですが、その過程で、自分だけでなく関わる人全員が良いコンディションでいる状態が「All-WINの好循環を創る」ということだと捉えています。
クリニックの運営支援というと、患者数や売上などの経営指標が重要と思われるかもしれませんが、一番大切なのは、医療現場で働くスタッフが日々やりがいを感じながら働いていることです。
スタッフが意欲的に働くことで、患者さまに最善の医療を提供でき、結果としてクリニックの運営もうまくいく。そのサイクルが私は「ALL-WINの好循環」だと思います。
___ 「ALL-WINの好循環を創る」を体現したお仕事について教えてください。
一番印象深いのは、昨年、担当しているクリニックが、介護施設の訪問診療を請け負うことになった際のチームの変化です。
私が担当していたクリニックは元々患者数が多いクリニックだったのですが、普段の診療活動が地域の方々に好評をいただいた結果、患者さまの数が半年間で2倍以上に急増しました。
新規の患者さまが増えることは喜ばしいことですが、その分スタッフの業務量も一気に増えます。マネージャーとして、この業務量にいかに対応していくか、そして、忙しい中でどうすればスタッフがポジティブに乗り切れるかの両立に挑戦することになりました。
患者数が倍増した繁忙期を乗り切るために、チーム全員が進化した
___ 実際、スタッフの仕事量はどれくらい増えたのですか?
患者数が2倍以上に増えたので、スタッフの仕事量も当然、2倍に。
新しい患者さまを受け入れる際には、診療に入る前に、ご本人の病歴や治療・看護等の情報を要約したサマリ資料を電子カルテに用意するのですが、その準備だけでも大変で。取り組んだことの一つは、人員の確保。同じ医療法人内の他のクリニックに応援要請を行い、ヘルプのスタッフを確保しました。
もう一つは、スタッフのモチベーション管理。
従来までの方法を続けていては時間が足りなくなってしまうので、限られた時間でドクターとうまく連携を取って診療をスムーズに進めていかないといけません。日々慌ただしく診療が行われる中でも、コミュニケーションの質を落とさず、モチベーションを高く維持することが一番の課題でした。
___ スタッフのモチベーションを上げるためにどんなことをされましたか?
大きくは3つあります。1つめは、患者数が増えた背景を伝えること。たまたま忙しくなったのではなくて、今までみんなで診療活動を頑張ってきた成果なんだ、と。今忙しくなったのは、地域からの期待の現れ。地域医療を支えられるように頑張ろう!と伝えました。
2つめは、診療のサポートを担うメディカルサポーターの意識改革です。自分も入社してマネージャーになる前の3年間は、訪問診療をサポートをしていたので、診療数が増えると忙しくて疲弊しそうになる気持ちが分かるんですよね。同時に、自分の意識を受け身から能動的に切り替えることで、一気に仕事が楽しくなることも知っています。
事務的に診療をサポートするのではなく、例えば診療前に患者さまの特徴をドクターに共有したり、患者さまの些細な変化に気付けるようアンテナを張っておくと、訪問診療チームの結束力も強くなる。そんなことを自分の実体験をもとに伝えたりもしました。
3つめは、自分の背中を見せること。マネージャーとして口で色々言うだけでなく、自分自身も積極的に新規患者さまのサマリを作ったり、スタッフの業務を手伝ったりと誰よりも行動を率先し、見本になれるように努力しましたね。
地域の信頼を集めるクリニックを目指したい
___ その結果、スタッフ間での「ALL-WINの好循環」が生まれたんですね。
そうですね。最初の頃は、患者さまが増えることで従来のやり方が通用しないことへの不安を感じていたスタッフも、だんだんと顔色が明るくなっていきました。スタッフ間のコミュニケーションも増えて、訪問診療チームとしての絆が深まったように思います。最初は遠慮して意見を控えがちだったスタッフも、自分の意見を発信するように変わっていきました。訪問する施設の方から「あのスタッフさんいいね」と褒めていただくことも増えて、嬉しいですね。
CUCの考える「ALL-WINの好循環」とは、患者さんや施設の方はもちろん、医療法人で働く医師や看護師、そしてCUCの社員の全員がWIN-WINの状態になれることを指しています。ステークホルダーの中の誰かが、不利益を被っていたり、無理をしていると必ずいつか循環は止まってしまう。持続可能な医療はこうして作っていくものだと考えています。
___ これからチャレンジしたいテーマはありますか?
やはり、患者さまや地域からの信頼が私たちの存在意義だと思うので、さらに地域との信頼関係を深めて、連携の輪を広げていきたいですね。「またあそこのクリニックに診てもらいたい」と名指しで頼りにされる存在にしていきたいと思っています。
そのためには、スタッフの技術の向上だけでなく、丁寧かつ気持ちの良い対応をチーム全体で磨いて、一件一件の訪問診療の質をあげていきたいですね。