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データサイエンティストとして成長する3つの要素とは


クラウンデータの“リアル”を伝える広報記事として、今回はCEOの森にデータサイエンティストとして成長するコツをインタビューしてきました。未経験から一気にデータサイエンス部の部長、そしてフリーランス・起業とキャリアを重ねてきた森の考えを是非ご一読ください!

――今回は『データサイエンティストの成長』をテーマにお話を伺いたいと思いますのでお願いいたします!早速ですが、森さんはこれまでのキャリアでどうご自身を成長させてきたのですか?

よろしくお願いします!そうですね、成長の定義は人それぞれだと思いますので、私の場合ということで今回は成長の定義を『データサイエンティストとしてフリーランスでも食べていけるようになった=市場価値が高まること』としましょうか。

私自身が新卒で未経験の駆け出しデータサイエンティストだったときから成長できた要素を思い返すと、大きく3つあると思っています。


――3つ!それぞれ教えていただいてよろしいでしょうか?

はい、1つ目はプロジェクトをビジネスサイドも含めて全部やりきるという経験です。

単純にコードを書くだけではなく、ビジネスとして成り立たせるためにプロジェクトの全体像を常に見ながら自分と周囲を動かす働き方は、データサイエンティストとしての素養だけでなく、ビジネスサイドの素養も育てることに繋がったと思います。

やっぱり、今自分がやっていることは全体の中のどの部分で、なぜ必要なのかという理解をしているかどうかでプロジェクトの成功確度は変わってきますね。

例えば、『予測モデルを開発して、成約率を10%増加する』ことが目的のプロジェクトでも50%を60%にするのと、85%を95%にするのでは意味が全然違います。当然アプローチ方法も異なるので、時にはクライアントから最初にもらったデータだけでは望むアウトプットを得られないと判断して、追加でいつまでにどんなデータが必要なのかを要求することも重要な仕事になります。

こうした判断を出せるようになるにはプロジェクト全体を見ている必要がありますし、不十分なデータのまま言われたことを何でもやりますって働き方をしていると自身の成長にも繋がらず、炎上プロジェクトになる可能性が高まります。


――常にアウトプットを見据えてプロジェクト全体を見るのは凄く成長に繋がりそうですね…!特に全体を見る中で気を付けていたことはありますか?

アウトプットを意識するのは勿論、AIで出来ることと出来ないことを正しく切り分けて考えることに気をつけていました。

AIなら何でもできると思っているクライアントも一定数いるので、全部に対して「やります!」とイエスマンになるのではなく、望むアウトプットのために適したAIモデルを選択できるかどうかに集中力を割いていました。

怖いのは他プロジェクトのニュースやGoogle社やFacebook社等が出した論文だけ見て「●●って簡単にできるんだな」って判断してしまうことで、そのまま信じて横展開すると頓挫するリスクがあります。確かに論文も重要な情報ではありますが、実際にやってみると意外と大変だなってことに気づけたりするんです。回帰モデル・分類モデルを一度作って上手くいく/失敗するパターンを試してみて、どういうときには使える/使えないという判断軸を自分で持てるようにするのは本当にオススメです。


――目的に合わせて手段を正しく選択することは確かに超重要ですね。続いて、成長要素の2つ目は何でしょうか?

2つ目は業務中の思考プロセスを記憶していくことです。

コードを書くことはもちろん大事な成長過程ですが、書く過程で『なぜこの書き方を選んだか』『結果、どうなったか』という思考部分を反復して自分のものにすることが大事だと考えています。そうすることで同じようなケースに出会ったときにすぐ解決できるので、確実に自分のできることを増やしていけます。

せっかく乗り越えてきた数々の困難を忘れてしまうのは勿体ないので、できるだけ思考プロセスをメモに残したりするようにしていましたね。

今では私の仕事の仕方はかなりパッケージ化されていて、普通だと行き詰まるような場面でも、これまで培ってきたものから適切な手札を出せるようになっています。


――確実に成長できそうですね!思考プロセスの記憶が大事だとどうして気づいたんですか?

もともと大事にしていたのでこれってキッカケはないですが、色んな現場を経験していく中でPDCAの「PD」はやるけど「CA」までやる人は少ないと感じたので、データサイエンティストとして抜きん出るには絶対にやったほうが良いと確信しましたね。

自分が書いたコードが結果としてどうなったかをチェックして「もっとこうしておけば手直し減ったな、じゃあ今度はどうするか」までを記憶・蓄積していくと、プロジェクトの期間とコストを聞くだけで何で頓挫するかとか想定できるようになるんです。

他人のノウハウを調べて真似することを繰り返しても本質的な実力は身につかないと思っています。3~4年だらだらとやるよりも1年がっつり自分自身の思考プロセスの構築をしたほうが絶対によい経験です。そのため、当社が運営しているCrown Methodでもデータサイエンティスト自身が思考プロセスを記憶しやすくなるよう開発していく予定です。


――PDCAをちゃんと回せるかどうかが差になるんですね。最後に成長要素の3つ目をお願いします!

3つ目は「楽しく、前向きに働く」というスタンスです!既にあげた2つに比べるとふわっと聞こえるかもしれませんが、実はかなり重要だと思っています。

データサイエンティストとして実力をつけていくには、今のスキルセットより少し背伸びしたプロジェクトを任されるかどうかが成長機会に直結するんですよね。じゃあ、どうやって任せてもらえるようになるかと言うと、「あなたと一緒に仕事をすると仕事が上手くいく」という評価をいただくことに尽きると感じています。

新しいことを勉強しないといけないときに「これが出来るようになったらあれもこれもできるようになるな~!」とポジティブに捉えて自分と周囲を鼓舞するのか、「大変だからもっと人員が欲しい…」とネガティブに捉えて愚痴をこぼすのかはプロジェクトの成果にも大きく影響します。

私自身の経験ですと、楽しく働いている人って本当に少ないんですよね。なので大変なプロジェクトでも大変さを楽しめるようになれば周囲にも良い効果が与えられますし、評価もついてきやすいですし、やっぱりスタンスは重要だなと!


――楽しむスタンス大事ですね…!今回もありがとうございました!

こちらこそありがとうございました!あくまで個人的な見解なので、このテーマは是非色んな人と話してみたいですね!

今回の『データサイエンティストの成長』に関するインタビューでは、成長に必要な3つの要素についてお聞きできました。今後はフリーランスの働き方やデータサイエンティストの給与事情など、更に”リアル”な部分に触れていきたいと思いますので、引き続きストーリーの更新をお楽しみに!

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