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バンダイナムコグループのゲームタイトル分析を担うデータアナリティクス室について 〜成果にこだわる分析集団〜

こんにちは!
バンダイナムコネクサスでデータアナリストをしている中村です。

私が所属するプロダクトアナリティクスオフィスでは、バンダイナムコグループが展開するゲームタイトルの分析を担っています。
そこで今回の記事では、ゲームタイトルの分析事例を紹介したいと思います。

プロダクトアナリティクスオフィスについて

初めにプロダクトアナリティクスオフィスについて簡単に紹介します。
プロダクトアナリティクスオフィスのミッションは「データ分析を通してグループ内のゲームタイトル収益の最大化へ貢献する事」になります。
そのため、分析結果報告だけではなく施策提案も行う形を取っています。

またオフィスの中には下記図のように、3つのチームが存在しています。

※データアナリティクス室=プロダクトアナリティクスオフィス(旧組織名での記載となっております)

ゲームデータ分析1チームと2チームにはデータアナリストが所属しており、1人が1ゲームタイトルを専属で担当する形を取っています。
(データアナリストの人数が増えたためにチームを2つに分割した経緯があるので、1チームも2チームもゲーム分析を担当しています)
またSQLチームには外部協力会社のSQL集計担当者が所属しており、基礎集計依頼や定常的なレポート更新の対応をしており、データアナリストがゲームタイトル分析に専念出来る状態を実現しています。

分析実施しているゲームタイトルの紹介

プロダクトアナリティクスオフィスでは、バンダイナムコグループが展開するゲームタイトルも分析対象にしています。
そこでこれまでにプロダクトアナリティクスオフィスで分析してきたゲームタイトルの一部を紹介したいと思います。

これまでに分析実施してきたゲームタイトルの例としては、ドラゴンボールレジェンズ、アイドルマスターシャイニーカラーズ、機動戦士ガンダムバトルオペレーション2があります。

※今回紹介したゲームタイトル以外にも多くのゲームタイトルで分析実施をしております。

分析実施する上で大事にしている事

最後に分析実施をする上で大事にしている点を紹介します。

そしてその話の前提として、分析の業務プロセスを紹介します。
プロダクトアナリティクスオフィスでは、下記図のように大きく3つのプロセスに分けています。

このうち課題設定フェーズ、分析報告フェーズのそれぞれで大事にしている点を紹介したいと思います。

課題設定フェーズで大事にしている事

分析で失敗する原因として多いのは、そもそもの課題設定ミス(分析のお題がずれている)になります。

そのためプロダクトアナリティクスオフィスでは、課題設定フェーズにおいて以下2点を重要視しています。
 ・分析依頼内容を深堀りして課題を特定し、分析テーマを決める。
 ・温度感やニュアンスをすり合わせるために、MTG形式で分析テーマ設定を行う。

以上を踏まえた分析テーマ設定の具体例は下記図のような形になります。

当初の分析依頼内容は「ガシャ分析」でしたが、その依頼背景にあるのは「売上低下要因がわからないという悩み」でした。
そこで「売上 = MAU x ARPU」に分解して調査すると、「MAUの低下が売上低下要因」である事がわかりました。
するとゲーム運営担当者から「プロモやってないため流入数ではなく新規継続率が原因では?」という問いかけが出てきました。
そこで新規継続率を調査すると、1, 3, 7, 14, 30日後継続率は横ばいである事がわかったので、「既存ユーザーの減少がMAU減少の原因」という結論に至り、この内容が分析テーマとなりました。

このように依頼内容をそのまま分析するのではなく、対話を通して真の課題を特定し、適切な分析テーマ設定をする点がプロダクトアナリティクスオフィスの分析業務プロセスとして重要視しています。

分析報告フェーズで大事にしている事

分析報告時の致命的な失敗は、以下2つになります。
 ・分析結果が理解されない
 ・分析結果報告後に意思決定に繋がらない

そのためプロダクトアナリティクスオフィスでは、分析結果報告フェーズにおいて以下2点を重要視しています。
 ・起承転結のストーリー仕立てで報告する事で、理解しやすさを重視。
 ・報告後のディスカッションの時間を長めに取る事で、分析結果報告の場での意思決定に繋げる。

以上を踏まえて、分析結果報告は下記図のようなフォーマットで行っています。

最初の結果パートでは、分析結果を事実中心に箇条書きしています。
次の考察パートでは、分析結果をストーリーとして繋いで読み取れる傾向や知見をまとめています。
最後の議論と提案パートでは、考察の知見をもとにした議論テーマの設定や提案を挙げています。

このように分析結果報告だけでなく意思決定のファシリテーションまで行う点が、プロダクトアナリティクスオフィスの分析業務プロセスとして特徴的な点だと考えています。
(言い換えると、分析結果報告を通してゲームを一緒にプロデュースしているとも言えます)

※分析結果報告会の様子

さいごに

プロダクトアナリティクスオフィスの紹介は以上になります。
少しでも興味を持って頂けたら気軽にお話を聞きに来て下さい!

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