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ANYの社長になるまでの壮大な伏線|アパレル業界から転身した佐々木の挑戦ストーリー

「すべてはタイミング、そして『運』『ご縁』によるものです」

そう落ち着いた表情で語るのは、2023年10月に株式会社ANYの社長に就任した、佐々木裕実(ささきひろみ)さん。

彼女は創業者の中島さんからこの役割を引き継ぎました。

佐々木さんは、株式会社Grand bois(グランボア)の代表でもあります。彼女は多くの「ご縁」に導かれ、この道を歩むことになったと言います。

彼女がアパレル業界に飛び込んだのは、高校卒業後すぐのことでした。その時は具体的な夢や目標はなく、「服が好き」という単純な気持ちだけが彼女を動かしていました。

しかし、今の事業とは全く関係のないアパレル業界への挑戦が、ここに至るまでの壮大な伏線だったのかもしれません。

今回は、そんな佐々木さんの「過去」と「現在」に焦点を当てたストーリーを紹介します。

彼女の背景には、どのような物語が隠されているのでしょうか。そして、社長として、彼女はどのような未来を創造していくのでしょうか。

株式会社ANYの新しい社長、佐々木さんの物語を一緒に探ってみましょう。

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【インタビュー/ライティング】
株式会社ストーリーテラーズ
ストーリーライター 栗田加奈子

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試練を超える力:佐々木さんの経営者としての旅

Grand boisの代表を務める一方で、なぜ佐々木さんはANYの社長にもなろうと決意したのか。そこに不安はなかったのか。

「それは、試練を超えたいと思ったからです」

真剣な表情でそう話す佐々木さん。

「むしろ不安しかなかった。自分にそんな大役は務まるのか。また経営難になったらどうしようか…色々考えました。

しかし、乗り越えられない試練は何度でも現れると思います。いかに試練の山を超えた数が多いかで内面から出てくる説得力は変わってくると思うので、それならば私は、たくさん山を超えて強くなりたい。そう思ったんです」

これより、Grand boisとANYの二つの会社を率いる佐々木さんの物語が始まったのです。

挑戦と成長:佐々木さんのANY社長就任と、その背景

佐々木さんがANYの社長に就任した理由は、創業者である中島さんの影響が大きいと話してくれました。

佐々木さんが代表を務めるGrand boisとANYは、どちらもTeam Energyのグループ会社です。その繋がりから、佐々木さんはGrand boisの経営について、ANY創業者の中島さんには、よく相談に乗ってもらっていたそうです。

「経営が厳しくなり、悩んでいた時には、たくさん話を聞いてもらいました。

Grand boisは製パン・製菓事業を主に行っていますが、ある時期から競合店の増加と市場の飽和、そしてコロナ禍が重なり、閉店せざるを得ない店舗が増えました。

店を閉めることはもちろん、何より従業員を解雇することが一番辛かった。そんな時、現状を冷静に分析できる中島は、感情の起伏が激しい私にとって、心の支えでした。まるでお父さんのような存在です

と佐々木さんは振り返ります。

そんな中、中島さんから「ANYの社長に挑戦してみないか」という提案を受けた佐々木さんは、
このチャンスを生かし、新たな挑戦を決意しました。

「ANYの『だれでもエステ』事業を以前から応援していました。働く母親として、その成功を願っていましたが、自分が直接関わることになるとは夢にも思っていませんでした。それでも、再スタートの機会を頂いたので、断る理由はないと思い、即座に承諾しました」

と佐々木さんは語ります。

「経営が難しかった時期には、後悔することも多かったですが、立ち止まってはいられません。過去に一緒に頑張った人たち、そして自分自身に対しても、それは許せないことです。もう一度挑戦し、この試練を乗り越えたいと強く思いました

佐々木さんは、挫折を経験したからこそ、新しいことに挑戦できると話します。

「従業員を悲しませることはもう二度としたくありません。だから、彼らが喜ぶことを考え、行動しています。社長であっても現場のことを知らないわけにはいきません。リセットできた今、一つひとつを丁寧に進めていきたい」

と、新たな決意を語っています。

人生の伏線:アパレルから異業界へのキャリア転換

「私は元々、具体的な夢を持って勉強してきたわけではありませんでした。高校卒業後、自分でいうのも恥ずかしいですが、本当に目的もなく、勢いだけで生きていた時期があります。家庭が厳しく、バイトも許されず、『こんな家から離れたい』と思い、反発して家を出ました」

そんな中で、アパレル業界に飛び込んだのです。

「体育会系で縦社会の店舗でしたが、そこで、初めて社会人としての経験を積みました。現場管理やチーム作りなど、今の仕事に必要な基盤は、その経験から得られたものです。全く異なる業界ですが、私にとっては壮大な伏線のようなものでした。

ANYは女性の幸せにフォーカスした会社で、アパレル業界で培った経験や知識が活かせると感じています」

夢を現実に:佐々木さんの未来への展望と家族への約束

最後に、佐々木さんが目指す未来についてお聞きしました。

「まず、ANYが展開する『だれでもエステ』サービスを通じて、日本中の女性が活き活きと活躍できる世界を築くことに尽力したいと思います。日々頑張る女性たちの心と体のケアをANYで提供し、心に寄り添いながらその魅力を広めたいですね。

その上で、日々頑張ってくれている従業員の皆さまにしっかりと還元できるよう、安定した経営を続けていきたいと思います」

佐々木さんは、最後には微笑みながら個人的な夢についても語りました。

「私は現在36歳で、40歳までに大きな成果を上げたいと思っています。最大の夢は、夫の独立を支援することです。これまでさまざまな局面で私を支えてくれたので、今度は私が彼の夢を応援したいと思っています」

佐々木さんは、ANYの社長として、そして一人の女性として、希望に満ちた未来へと歩みを進めていくことでしょう。


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