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人命に関わる!? 食品表示の“最後の砦”。裏方の印刷会社で裏方の仕事を担う、「校正チーム」が果たす重要な役割とは。

当社のような印刷会社は、ご依頼いただくお客様あって初めて商売が成り立ちます。基本は、お客様のご要望にあったシールやパッケージを製作(印刷・加工)する“裏方”の存在です。

そんな裏方の会社の中でも、さらに裏方の業務を担っている部署があります。それが校正チーム。裏の裏だから表じゃないの? というジョークはさて置き(笑)、このチームの存在は、社内の他部署からもあまり知られてなくて、でも、お客様のためにも、会社の理念的にも、とっても重要な役割を担っているチームなのです。

社内報(下記画像)では、そんな裏方チームを取材・掲載しました。当事者しか知らなかった好プレーが実は続出していたことも判明。この記事も社内で反響がありましたので、ここで紹介したいと思います。

印刷会社が印刷物の内容を指摘しないのは常識

私は前職で、印刷会社に印刷物を依頼する側にいました。まずは一般的な印刷会社と依頼主とのやりとりを解説します。

新卒で入社したのは業界紙。ここで記者兼編集員をしていました。週刊紙のため、より鮮度の高い情報を載せるために、毎週、締切ギリギリまで闘うことに。たまにギリギリを完全に過ぎてしまうこともありますが、、、一応、発行日はなんとか守り続けていました。

そのギリギリで校了した後に、誤字脱字を見つけてしまうことも。見つけたところで基本的に校了後の修正は原則NG。どこの印刷会社も同じ。ダメ元で印刷会社に掛け合うと「もう下版したよ、残念だったね( ̄ー ̄)ニヤ」と言われ、肩を落とす訳です_| ̄|○ ガックリ ごくまれに校了直後で輪転機を回す前に間に合って、「今回だけよ。その代わり5分で直して」と救ってもらうことも、ホントにまれ。かれこれ、15年以上前の話です。

※写真はイメージです。

業界紙は報道機関という特性もあり、明らかな誤字・脱字があったとしても印刷会社が記事内容を指摘することはほぼありません。印刷会社が責任を負うこともないので、当然だと思います。

依頼主が新聞社以外の企業だったとしても基本的には変わりません。その後の通販会社時代も、多くの印刷物を制作していました。新聞や雑誌の広告原稿から、季節のDMや会報誌、お手紙、商品同梱物など。振り返ると、通販会社時代は、日々、印刷物の締切日との闘いだったような気がします。

通販会社の場合、印刷物は売り上げに直結する可能性が高いため、やはり毎度ギリギリまで熟考します。最後の最後でがらりと変えることもしばしば。印刷を請け負う印刷会社の立場としては、そんなドタバタ校了に巻き込まれて責任を取るような事態は避けたいので、責任の所在をはっきりさせるために、校了の際は担当営業の方がわざわざ書面をもって来社し、そこに押印する手続きが求められていました。

ここでも印刷会社が内容について誤りを指摘するようなことはほぼありませんでした。← この時もギリギリなのでそんな余裕はない、というのもありますが(^^;

これまでの個人的な経験では、新聞社でも通販会社でも、基本的に印刷会社が内容を指摘することはなく、誤ったまま発行物が世に出たところで印刷会社には責任はないし、依頼主もそれを承知していました。

でも、振り返れば、やっぱり思うんです。あのとき、印刷会社の人が指摘してくれていたら、どんなに助かっていたか、と。そんな助かるようなことを、丸信の校正チームが担っていたという事実を、今回の社内報の記事で、改めて知ることになったのでした。

一文字ずつ二重チェック、校閲や食品表示まで

当社の場合、シール・ラベル、パッケージなど食品関連の製品が多いため、校正スタッフの手元には常に食品表示マニュアルが置いてあり、特に食品表示には神経を使って校正しています。アレルギー表示などは人命にも関わるので尚更です。

では、実際にどのような手順で校正を行っているのか。これが、なかなか複雑。というか非常に細かくチェックしています。手順は以下の通りです。

1. 依頼通りに版下が制作されているか指示書を見ながら一文字ずつ確認

2.
修正した箇所以外が誤って変更されていないか専用ソフトで確認

3.
疑問や違和感があればネットや表示マニュアル等で調査

4.
版下製作者に返却。必要に応じて口頭等で修正内容を伝達

5.
パッケージの場合はサンプルを組み立て表示部分に不備がないか等も確認

6.
営業を通じてお客様から校了が出た後にも最終チェック

※最初の原稿と版下のチェックが大事

当社に持ち込まれる原稿は今でも手書き入稿が多いため、その場合は、版下製作者が手打ちするので、「1」の付け合わせがとても大事。具体的に一例をあげると、普通に前から読み合わせした後に、再度、今度は後ろからも読み合わせする徹底ぶり。

もう一つ、注目したいのが「3」の行程。校正の枠を超えて、校閲まで行っているのが分かります。誤字・脱字のほか、食品表示マニュアルと照らし合わせたチェック、そして文章の表現に違和感があれば指摘・修正提案も行っています。

※ケースはサンプルを組み立てた状態でもチェック

なお、食品表示については、社内に「食品表示プロジェクトチーム」なるものもあり、常に最新の食品表示情報を、校正チームのみならず、営業やデザイナー、製版スタッフもアップデートする体制を作っています。「食品表示.COM」という情報サイトを通じて、社内だけでなく外部にも食品表示に関する最新情報を発信したり、Webイベントでセミナーを実施しているのも当社ならでは。こうした体制の中、校正スタッフは、日々、表示に関する知識や校正力を磨いていました。

参考:「食品表示.COM」 https://hyouji.maru-sin.net/

お客様に損失を発生させない、理念に則った必然の体制

校正業務に関して、実際に担当している校正スタッフと、社内では依頼する側である営業の声を抜粋してみました。

《校正スタッフの声》

  • 文章に矛盾がないか、違和感がないか、を常に意識
  • 「見つけてやるぞ!」という姿勢で挑む
  • 同じワードで統一されているか確認
  • 細かく見る、俯瞰して見る、を繰り返す
  • 誤りを指摘するとお役に立てた実感がある

《営業からの声》

  • 短納期でも丁寧かつ迅速に校正をしてくれるので安心
  • 常に最新の食品表示が反映されているので勉強になる
  • 指摘を受けることで自然と食品表示に詳しくなった
  • お客様も気づかなかった誤字を指摘してくれて感謝された

弊社社長のブログ記事(https://ameblo.jp/package-label/entry-12696901936.html)でも触れていますが、食品表示プロジェクトや校正チームといった体制は、大きな差別化要因だと自負しています。前職で依頼主側にいた経験からしても、ここまでしっかり校正、あるいは校閲までしてくれたら、どんなにありがたいことか、と思います。

もし、お客様の商品の表示に不備があると自主回収など損失が発生することが考えられます。当社の理念は「お客様の業績向上に貢献する」こと。校正を一切やらないという選択もできる中、表示の誤りでお客様に損失が出ることを考えると、校正をやらないという選択肢は、当社の理念に反します。中小規模の食品事業者では、専任者を置くわけにはいかない事情もあるので、そこをしっかりサポートするのが当社の役割であり、経営理念なのです。

同じ会社にいながら、でも、ここまで強固な校正体制が築かれていたというのは正直驚きでした。これからもお客様のお役に立てる縁の下の力持ちであり続けてほしいと思います。

今回は、裏方の会社の、裏方のチームを、表に出してみた記事でした。

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