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スピードと常識に囚われない創造力が重要!大手出身エンジニアが宇宙ベンチャーに感じる面白さ

こんにちは、将来宇宙輸送システム採用担当です。

当社は「誰もが宇宙にアクセスできる時代を創る」ことをビジョンとして掲げ、2022年5月に設立された「高頻度に宇宙往還が可能な輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業」です。すでに創業から半年〜1年程度が経過し、ゼロから始めた事業が少しずつ形になりつつあるフェ―ズを迎えています。

創業から現在までどのような事業の成長/課題が見られたか。今回は創業メンバーである平川へのインタビューを通してお伝えできればと思います。

1.平川のキャリアについて

ーーまずは、宇宙系のキャリアを志した背景を教えてください。

私は子供の頃から空飛ぶ飛行機に感動や憧れを抱いていて、ただ「好きだから」というミーハー混じりな気持ちで航空系の仕事に興味を持ち、東海大学の航空宇宙学専攻に入学しました。

大学では主にロケットの開発に携わり、アラスカ大学との共同で科学観測ロケットの打ち上げを実施したほか、北海道の大樹町や、秋田県の能代市でもロケットの打ち上げを行いました。

もともと、航空機のような「人が乗る乗り物をつくりたい」という思いがあったので、大学卒業後は、富士重工業(現SUBARU)の航空宇宙カンパニーに入社しました。

ーー社会人になってからのキャリアについて教えてください。

富士重工業に入社してからは、夢だった航空機の設計に従事しました。主に構造強度設計と強度試験を担当し、ボーイング787、777Xなどの旅客機や、防衛省の航空機などの設計を行ってきました。

11年間にわたり富士重工業に勤めた頃、航空機の設計だけに携わってきた自分のキャリアに不安を感じ始めました。「今の自分が持っている力を、他の業界で活かせないか?」と転職を考えるようになり、スタートアップ企業の先端力学シミュレーション研究所に入社しました。そこでは強度設計、解析のスキルを活かして、自動車や遊具業界などの設計を解析で支援しました。

その後、スタートアップ企業で自分の力が役に立った成功体験を経て、次のステップに進みたいと考え、前職であるホンダの航空エンジン部門に入社しました。アメリカの航空局から空を飛ばすための認証を得た経験のある国内企業がほとんど存在しないため、日本製の航空機はほとんどありません。一方で、ホンダはアメリカの企業と共同ではありますが、認証を取得していましたので、航空エンジンで世界で第一線の設計に携われることにワクワクして入社しました。
業務としては、航空エンジンの維持・改良設計や、eVOTLいう空飛ぶクルマのハイブリッドエンジンの設計に携わりました。特に振動衝撃と呼ばれる、1秒間に1000回転近く回転するエンジンが振動で故障しないか、鳥や雹を吸い込んだときでも想定通りに機能するかなどを検討するチームのリーダーをしていました。ここまでが、将来宇宙輸送システム入社前までのキャリアです。

ーー宇宙輸送系企業で働く楽しさとは?

ずばり、ロケットの打ち上げは、めちゃくちゃ感動します!(笑)私は大学時代にロケットの打ち上げを現場で見届けました。爆音とともに空へと発射されるロケットを仰ぎ見た瞬間、自分の地道な活動や苦労の全てが報われたような感動があったのを覚えています。ロケットの発射は人生観が180度変わるような体験でしたから、作り手かどうかは問わず、読者の方にもおすすめしたいです。YouTubeでも構いませんから、ぜひ大音量で見てみてください(笑)

ーー大企業から将来宇宙輸送システムに転職した決め手は?

「たくさんの人が乗る宇宙輸送機」をつくりたかったからです。世界では多くの民間人が宇宙に行くようになりました。一方で、日本では人が乗るロケットをつくる話がなかなか出てこないため、もどかしさを感じていました。
弊社CEOの畑田から、人が乗る宇宙輸送機のために必要なシステムをつくっていく、という話をきいたとき、ぜひ挑戦したい!と思いました。また将来、日本が有人宇宙輸送を成し遂げたときに、私がそこに関わっていなかったら、凄く悔しい思いをするだろうなと思ってしまい、転職を決意しました。今では、”もっと気軽に宇宙に行けるようにできたら”と考えると、楽しくて時間を忘れて方法を考えて仕事しています。

2.将来宇宙輸送システムでの取り組み

ーー将来宇宙輸送システムでのお仕事内容を教えてください。

今は有人輸送に対する信頼性・安全性の検討をメインで担当しています。他にも軌道投入解析や、宇宙輸送機の構造検討に関わっていますし、必要であれば書類作成業務などもこなします。正直なところ、まだまだ会社として人員が不足している状況でして、技術全般プラスアルファが仕事です(笑)

ーー今後どのように組織・事業を展開していくのか?課題などあれば教えてください。

繰り返しになりますが、当社はまだ少人数かつ立ち上がったばかりの組織なので、課題は山積みです。これから宇宙輸送機の設計フェーズに移行するなかで、熱流体関係に詳しい方、設計できる方、製造方法を熟知している方や、組立の知識・経験を持つ方などが不足している状況です。

また、有人ならではの課題である、信頼性・安全性に関する課題や、アメリカやヨーロッパの動向を調査するなどの課題もあります。

事業のマネタイズも重要な課題です。我々は2020年代後半にフェーズ1として有人宇宙輸送機を開発・運用することを目指して活動しているため、この事業をローンチするまで(事業開始、本当に打ち上げるまで)に空白の5〜7年が発生します。このマラソンを走り続けるために、資金の確保は必須で、目標達成に向けて加速するためには、ビジネスとして成立させる取り組みも別途求められます。

3.見えつつある自社のカルチャーと求める人物像

ーー未知への挑戦には多くの課題がありますが、前進を感じることはできるのでしょうか。

いま、前進を着実に感じています。 宇宙輸送機の開発は綿密な計画・設計に基づいて進めていくことが多いため、正直スピードが遅くなりがちです。メンバーの中に野村というIT業界のCTO経験者が在籍しており、IT業界並のスピード感で仕事を進めてくれています。大手企業と比較すると、体感で5〜10倍はスピードが速いでしょうか。

例えば、大企業では1〜2週間単位で計画するようなタスクを、弊社では2〜3日で区切ってスピード感を持って進めています。また、柔軟な創造力も自社ならではの武器だと思っています。弊社は「この技術、宇宙で使えたら面白そうだね!」「こうしたら使えるんじゃないか?」や「もっと目線を高くしてみようか」など、異なった見方や幅広く見ることを意識することが多いです。例えば、機械学習を考えて大量の計測をしてみようと提案したり、システムズエンジニアリングを活かして検証スピードを上げて、外部委託などを徹底活用しようと考えている点です。

「手段に囚われず、スピード感を持って課題に合わせた創造をしていく」という特徴は、業界内でもユニークな強みです。未知の開拓者として活動する上でも、かなり良い文化を持っていると自負しています。

ーー事業を発展させるために、今後どういう人が求められるのでしょうか。

ゼロベースで「なぜやるのか(Why)」「なにをやるのか(What)」「どうやってやるのか(How)」を考えて、自ら行動できる人と一緒にプロジェクトを進めたいと思っています。既存の進め方についつい囚われがちですが、そもそも必要か?を考え、必要なものはスピード感を持って進める / 不要なものは実行しない、ということを勇気をもって発言し、進めることができる人と仕事をしたいと考えています。

専門的な技術を持っている人も求めています。特に、安全性・信頼性に関わる技術をお持ちであれば、ぜひ入社を検討していただきたいです。
また、弊社の宇宙輸送機は再利用を想定しているため、より多くの計測器を積み、データの取得が可能になると考えています。データの計測及び活用を行うスペシャリストも必要になると考えています。

また、当社では今後、輸送機打ち上げまでの道のりの中で得た開発物や知見のビジネス化が重要になります。そのため、「宇宙に興味があり、宇宙開発をビジネスに落とし込める人」という視点を持った方も参画を考えていただければと思います。
例えば、試作機を探検するツアーを組む人や、ツアーを通してワクワクした体験を届けるための体験デザインをする人、宇宙開発の活動を動画にしてYouTubeにアップし、広報・収益に繋げてくれる人など、多様な人材の知見が活かせるでしょう。

いずれの領域であっても求めたい資質は、「スピードと常識に囚われない創造力」です。宇宙に興味があり、アグレッシブにご活躍いただける方からのご応募をお待ちしております!

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