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「働く」「学ぶ」×「観光」は地方創生に良さそうだけど、地方は何を提供できるのか?

四たびの緊急事態宣言。この1年で海外旅行の代替として近場旅行が見直され、特にグランピングなどアウトドア関係のニーズは増えてる実感。

東京から宮崎県都農町に移住し思うことは、都農町の自然や環境は良いし、食べものもおいしいけれど、東京からわざわざ行くか?と聞かれると、よほどの必然がない限りは行かない。。

ワーケーションが増えてるのはわかるけど、地方主語で考えると、東京や大阪など一部の都心ワーカーから選ばれるために何をすればよいか?流行ってるから言ってはみたものの、具体的にはなかなかイメージできない、って感じじゃないかと。。

ただ、これまでの観光の王道、「自然」「食材」「歴史的名所」など先天的なコンテンツでの競争に比べれば、「働く」や「学ぶ」は後天的なコンテンツ=これから創れる、ともいえるので、チャンスはありそう。

1. 近場リゾートで何を提供できるのか?

全国的に、2019年と2020年では、同じブロック圏内目的の宿泊旅行が増えていますが、九州でも2019年の55.8%から10ポイント以上アップしています。


いままで海外や国内遠距離の宿泊旅行をしていた人をターゲットにした場合、近場リゾートとして企画すべきは、3つのポイントと都農ワイナリーのケースで提案しました。

1. 説明不要で、他にない景色
2. そこにしかない人とストーリー
3. 地元の人も楽しめるリゾート


「ローカル」や「ローカリティ」という言葉が、ポジティブな意味を強めてきている実感があるいま、どこにでもある自然や食材ではなく、その地域ならではの景色を再発見したり、人を軸に新たなストーリーをつくっていくことが求められます。

2. ワーケーションで何を提供できるのか?

ここ一年で一気に一般語になった感のある「ワーケーション」。

改めて市場規模を見てみると、今後5年で5倍成長するという予測もあるようです。

実際に経験した人は、まだまだ少数で5%程度

「現実的に難しい+興味がない」で8割近くしめるので、言葉先行の感あり

このデータは年代×職種の組み合わせで明らかに差が出てくると思います。

ターゲットになるのは、
「オンラインやリモートワークに抵抗のない若者世代」
×
「リモートワークが可能な職種・理解のある会社」


都農町にある僕らのオフィスには、この1ヶ月で東京・大阪から3組来て仕事をしていきました。

三者三様で面白かったのですが、全員30歳前後
①大企業勤務で会社の制度を使った女性
独立したての設計者
フリーランスのご夫婦


条件・設備・環境に関するアンケートなので、データとして出てきてませんが、僕らの場合で振り返ってみると、友人や仕事仲間という関係性が大きな要因でした。

ワーケーションを迎える側、地方の立場で考えると、人的ネットワークや仕事のつながりを積極的に発信していくことが、いますぐできることではないでしょうか?

「こんな人います」
「この人に会いにきてください」
「この地域にあなたの強みを活かせる仕事あります」

ワーケーションに行く側、都心のワーカーの立場で考えると、自然・環境・設備を超えた何かを求めている人たちは一定数いるのではないかと。

3. 修学旅行で何を提供できるのか?

都農町にいて、「働く」とともに、新しい観光動機として実感しているのが「学ぶ」です。

海外に修学旅行へ行っていた学校が、軒並み、SDGsや地方創生、過疎化対策というテーマで地方に目を向けているように感じます。


実際、都農町ではイツノマ社員つながりで、10月に京都の高校から延160人近い高校生が2日間にわたり来町します。


リゾートやワーケーションと似たような話ですが、修学旅行受け入れの肝になるのは、そこでどんな体験学習ができるか?だと思います。

各地域で工夫をこらしたコンテンツづくりがはじまっています。


都農町で10月に実施する体験学習のテーマは、「廃校になった高校を活用して実現できる気候変動対策」地元の小中学生を交えた探究学習を予定しています。

他ではないテーマ、あるいは実現性があり帰った後も継続的に関係を持ち続けられることが強みになると思い、企画を進めています。

4.まとめ

リゾート、ワーケーション、修学旅行と、これまでの自然・食事・歴史ありきの「観光」に、「働く」や「学び」を加えたコンテンツづくりが必要ないま。

共通するのは、その地域ならではの魅力であり、結局は人なのかな?と思います。

そんなことの実証実験もかねて、「人」と「人」の出会いによって生まれる「働く」や「学ぶ」をコンセプトにする宿泊施設、HOSTEL ALAを、自分たちなりにはじめたいと思います。

HOSTEL ALA
https://hostel-ala.com/

どんな人が来て、何を持ち帰ってもらえそうか、これから定期的にレポートさせてもらいます。



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