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町を元気にする空き家のリノベーション

昨年3月、都農町に移住して最初の仕事は、築93年の旧歯科医院をコワーキングスペースにするリノベーションでした。続いて取り組んでいるのが、同じ商店街にある築91年の旧建材・金物店をキッチン付きサロン&オフィスの複合施設に。

改修はほぼ完了、ただし開業は緊急事態宣言の影響で延期中。



大家さんの先代からの思いと、これからの町に必要なことを重ね合わせながら、新しい企画を立てて、限られた予算で職人さんたちとカタチにしていく仕事はとても楽しいのですが、とはいえ、町全体で400件ほどある空き家全体の解決は次元が異なる話です。。

1. 全国の空き家の課題

全国いろいろなところで、空き家の問題は議論されてますし、素晴らしい活用法も多々でてきていますが、そんな現状を、町の人たちともわかりやすく共有したいなと。


全国の空き家は2018年で845万戸、この20年間で約1.9倍増えています。



都道府県別に空き家率をまとめた表です。


地方、特に四国・九州が多いことがわかります。人口減少・少子高齢化や市町村合併による人口移動が原因なのでしょうか。。



国の調査によると、全国の空き家の数は846万戸(2018年)。自治体比較で最も多いのは約4万9000戸の東京都世田谷区で、同大田区、鹿児島市が続く。鹿児島市は約4万7000戸で、ワースト3位。都内2区の人口や住宅の数などを考えれば、鹿児島市(人口は20年で59万4000人)が3位に入っていることが、いかに深刻か分かる。

2. 宮崎県の空き家の課題

宮崎県も全国同様に空き家率は増加しており、全国平均を上回ってます


県内の市町別に見ると、小さな町ほど、空き家の増加は加速する可能性が。このデータは人口15,000人以上の市町対象なので、10,000人の都農町は入ってませんが、加速的に増えると想像しておいたほうが良さそうです。


3. 都農町の空き家の課題

都農町の「都市計画マスタープラン」によると令和2年5月の調査で、町内の空き家数は400件とされています。


ちなみに、都農町の新築着工件数は、2011年から2015年までの5年間で137件で、概ね年間20〜30件です。

空き家が多いのも新築が多いのも、冒頭で僕がリノベーションのお手伝いをしている商店街「旧国道10号線」になります。

4. 町民が感じる「町の元気度」とは

ざくっとした空き家の定量的課題を見たところで、次に、具体的にどうしていけば良いのか、まずは町民が感じている課題を。


「元気がある」36.8%<「元気がない」42.8%

程度の差はあれ、町内においては「元気がない」と感じている人の方が多いようです。

元気がないと思う理由で、もっとも高い項目が「商店街(旧10号線)などまちの中心部のにぎわいが薄れている」となってます。83.0%!


人口減少や職場・産業は社会構造的な問題で、短期的にすぐ何かを変えることは難しいですが、中心部のにぎわいについては、新しい場を生み出すとか、短期的にできそうなことがありそうかな、と少しポジティブに。。

次に、期待する政策という聞き方での回答を見てみます。


2番目に高いのが「商店街の活性化やまちなかの居住環境の向上など中心市街地の活性化」

5. グランドデザインと町内オールスターズ

空き家が集中しているのは商店街(旧10号線)

町民が町が元気になるためには商店街のにぎわい

政策に期待することは商店街活性化と居住環境向上

冒頭で紹介したように、僕自身もこの課題のど真ん中とも言えるお仕事はさせてもらっているのですが、問題は一社、二社で対応できる量ではないこととスピード。

空き家を民間ベースで一件一件あたっていって、改修に合意できたところで投資家・事業主が必要になりますし、浄化槽コストの問題(都農町に公共下水道がないため)、改修後に経営が成立する用途、、など課題は容易に想像つきます。とっても難しい!

特に消費市場がほぼない1万人の町で、民間企業が空き家を連続的に活用していくことは現実味がありません。もちろんチャレンジはしていきますが。。

町、金融機関、民間事業者、建設業関係者、商工会などの公的団体、学校など、町のオールスターで中長期的、一体的に取り組んでいかないと。

肝心なのは運用、運営。

福祉・教育など、公共的活用も必要ですし、チャレンジショップや飲食店など町の若い人の創業欲を高めるためのベンチャー的活用も必要です。

また若者むけの賃貸住宅はニーズが顕在化していますので早期に必要です。僕らイツノマではこの半年で7名の若手独身者が都農町に移住してきましたが、最大の課題が手頃な単身者賃貸住宅がないことでした。単身なのに70㎡とか、戸建てとか。。

もともと賃貸住宅の数が少ない中、あったとして、ファミリー向けのため、賃貸単価は安くても結果、グロス金額が高いので、1万人の町に移住と考えて一番先に期待する「安い」が「安くない」になってしまいがちなのです。

いまの20代はシェアハウス世代でもありますし、町内の大きめの空き家については、テーマを定めて、町内外の若者が集住する賃貸住宅をつくるのはすぐにでも動きたいところです。

町として空き家400件のグランドデザインを早期に定めて、町内オールスターズで取り組んでいく、そんな取り組みをこれから具体的に企画提案していこうと思います。

(データ作成・分析:つの総研 原島裕志川越大輝

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