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フィナンシェ第2回社内ブロックチェーン勉強会 〜Libra編〜

こんにちは、フィナンシェの西川です。

最近、メディアでLibraの文字を見ない日がありません。LibraはFacebookが運営する金融プラットフォームなので、とっつきやすく社会への浸透がより早いかもしれませんね。

今回は弊社のブロックチェーンエンジニア TakがモデレーターとなってLibraについて知識を深める勉強会を開催しました!

前回の第1回ブロックチェーン勉強会では「ブロックチェーンと法定通貨」という議題でしたが、今回は少しスキルアップして今話題のLibraについて知識を深めていきます。

以下は弊社ブロックチェーンエンジニア Takの見解です。

Libraとは


LibraとはFacebook主導で提唱された金融プラットフォームです。
多くの人びとに力を与える、シンプルで国境のないグローバルな通貨と金融インフラになる
というミッションを掲げています。
17億人とも言われる銀行口座を持たないような人でも、スマフォは持っています。そのスマフォを通して、手軽に安価に金融サービスが受けられる、そんなプラットフォームの構築を目指しています。
正直、目新しさは全くなく、ブロックチェーンの使い方として、昔から提唱されています。Tedでもプレゼンがありました。5年程前です。ただ、Facebookというパワープレイヤーがやると標榜することに、スケール感を想起させ、本当に実現できそうな期待感があります。


どんなことができるのか?

コンピュータのプログラムを動かすことができます。銀行システムや会計システム、アマゾンや楽天のようなECサイト、FacebookやTwitterのようなSNS、これらのサーバーサイドをLibraプラットフォーム上に構築できます。
具体的にはスマフォだけでお金を送れます LINE Payみたいに。イメージとしてはこのような感じになると予想します。(動画はStatusというEthereumのモバイルウォレットです)


また、技術的に可能という意味で、お金だけじゃなくてデジタルアセット(デジタルデータとか、権利とか)も送れる ようになるだろうし、デジタルデータだけじゃなくて、不動産とか商品とか、購買できる ようになるはずです。


どんな特徴があるのか?

4点列挙します。

①法定通貨バックのステーブルコイン

Libraの価値は一定で、Bitcoinのように変動しません。価値の裏付けとして円やドルなどの法定通貨を用います。
仕組みはTetherとのようだと予想します。(Tetherは1tether=1$なコイン)Suicaのように、入金した分だけ発行され、出金した分だけ減らされます。ただ、USDドルのように単一通貨にペグするとは言っておらず、複数の法定通貨にペグするらしいので、より複雑な仕組みになるはずです。
参考:「価格が安定している暗号通貨 "Stablecoin" 概要」のTether項

②独自言語のスマートコントラクトが動くチェーン

プログラミング言語「Move」を用いたスマートコントラクトを実装可能で、Ethereumと同じくトランザクション履歴とステートを記録するアカウントモデルを採用しています。BitcoinのようなUTXOモデルではありません。
余談ですが、アカウントモデルの図としてこちらが大変参考になります。

③コンソーシアムチェーン

Libraは複数企業により共同で運用されます。運営主体はスイスにある非営利組織でLibra Associationという名称です。
協会メンバーはそうそうたる顔ぶれです。VisaやCoinbaseも参加します。メンバーになるための基準は高く、評価額・顧客資産などの資産を持つ他、グローバルリーチプロダクトの保有、Fortune500などの評価企業であることが条件とされ、$10m(10億)以上の出資が必要です。現在、30社程度が参加しており、今後、100社まで増やす予定とのことです。
参加メンバーの主な収益源はトランザクション手数料です。しかし、このトランザクション手数料は低く設定されるので、他で収益を上げないと割に合いません。なので、参加企業は積極的にLibra上にサービスを展開してゆくと予想します。(なお機関投資家のみに限定された私募形式で投資用のトークンを発行しているようなので、ここでの収益も見込める)

④コンセンサプロトコルはPBFTのようなもの

無作為に選定されたリーダーノードがブロックを生成、他ノードが検証と認証する形のアルゴリズムで、詳しくはこちらを参照してください。
正確にはHotStuffをベースとしています。
トランザクションのファイナリティが10秒とPBFTとしては遅いです。遅い理由としては、次の二点が考えられます。
HotStuffと同様に3ブロック積み上がるまで待たなければならない。安全面を考えた設計。
ノードの数が数十ならば1ブロックあたり1秒で済むが100まで増やす想定なので、ネットワーク遅延を考慮して長めに見積もっている


心配な点

3点列挙します。

①各国の規制

ここを乗り越えないと、サービスとしてローンチできないので、最も重要です。
通貨が国にとってどれほど重要かを示す一例として、仮に通貨を偽装した場合、こうなります。
その国の信用を揺るがし、最悪の場合、国家の転覆をも生じかねない性質を持つため、どの国においても金額の多少に関わらず重罰が適用される。
国としては、国民に法定通貨を使って欲しいはずなので、そこら辺を、協会がどう折り合いをつけてゆくのか注目です。

②協会のガバナンス

協会メンバーは平等に1票の権利を持つとはいえ、現実的には企業規模を考えると、権利は不均衡だと思われます。また、全体の意思決定に不利益を被るメンバーが、Bitcoinのフォークのように離反することも考えられます。
そんな状況を、協会がどうやって統治してゆくのか注目です。

③トランザクションのファイナリティに10秒かかる

ユーザビリティの観点から10秒は遅いと考えます。
仮にお金を送った時、着金確認まで10秒も待たされたらイライラするはずです。上述したように安全面を考えての10秒という設定だと思われるので、これ以上早くするのは難しいと考えます。
UXとセキュリティで、どう妥協点を探ってゆくのか注目です。


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