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私のビジネスキャリアと仕事に対する考え方(COO 岩本)


ファクトセンス COOの岩本です。

このストーリーでは、私がビジネスキャリアをスタートしてから今日に至るまでの経緯と、仕事に対する考え方について書いてみたいと思います。

【なぜIT業界を志したのか】

私が大学生時代を過ごした2000年~2004年はインターネットが「当たり前のもの」になっていく真っ最中でした。数字で見ると2000年に37.1%だったインターネット利用の人口普及率が2004年には62.3%にまで伸びた、そんな時代です。

大学1年生の私は文系の学生でしたが、大学入学と同時に1台のノートPCを買ってインターネットに接続すると、学部の勉強そっちのけでインターネットの世界に嵌っていきます。そんな中でホームページを作ったり、自分でサーバを立ててみたりと「自分でプログラムしたものが動く」という、システム作りの原体験はこの時に経験したのだと思います。

今ならホームページなんて裏の仕組みは全く知らずに作れてしまうので、今の時代に大学生だったら、全く違う道に進んでいたかもしれませんね。

【SEとして過ごした9年間】

そんなわけで、就職活動では日系のSIerを中心に応募して、ご縁のあったTISに入社することになりました。

TISではまず、金融系クライアントの基幹システム保守に配属されたのですが、なんと退職までの9年間、新規システムであったりPMOであったりで仕事内容の違いはありましたが、ずっと同じクライアントの仕事をしていました。

クライアントへの深い理解や業界の専門知識が否が応でも身に付くというメリットはありましたが、やはりどこかで行き詰まる感覚はありました。またいわゆるデスマーチで某IT情報誌に載ってしまうような厳しいプロジェクトの経験もあり、やや疲れてきたタイミングで先のことを考えるようになりました。

【一回仕事を離れてみるという選択】

というわけで、お決まりの転職活動を始めてみました。当時はWantedlyも無かったのでとりあえずリクナビネクストに登録しましたが、当然ながらエージェントから紹介される募集はSEとしての仕事ばかりです。会社だけ変えても何かが変わる気がしないと思いつつ、同期や友人でも転職する人が増え始めたタイミングで悶々と2か月程悩んでいたと思います。そんな日々のある朝、満員電車に載っているときにふと「人生まだまだ長いんだし、ここらで一回くらい道を外れてやりたいことをやってみても良いのでは?」という考えが湧き上がってきました。

よく「社会人になったら金はあるけど時間が無くて自由に旅にも行けない。学生の時にもっと旅に行くべきだった」なんて話を聞きますが、私もその考えというか後悔の持ち主だったので、気が済むまで旅をしてみようと考え、「まずは英語でのコミュニケーションに抵抗がなくなるレベルじゃないと色々と不便だろう」と既に話題になっていたフィリピン留学に申し込みました。

【仕事観が変わったターニングポイント】

フィリピンでは3か月間英語漬けの生活をして、それなりに英語での会話に自身が付いてきた頃、不思議なことに「仕事したいなぁ」と思い始めました。結局そのあと2か月ほど東南アジアを旅した後に帰国し、日本での職探しが始まりました。

再就職は思っていた以上にすんなりいって、1か月で2社からの内定を得ました。1つは某大手監査法人でのIT監査スタッフポジション。もう一つは40名弱のITベンチャー企業のコンサルタントポジション。

自分でも意外なほど悩まずにベンチャー企業を選び、この時から肩書が「コンサルタント」になりました。そして、この選択が私のその後のキャリアや仕事観を大きく変えました。

若手の内に大企業で働いていると、「利益を出して会社を成長させる」というビジネスの基本中の基本を忘れて1つ1つの仕事の成功や評価に一喜一憂しがちですが、小さい会社では日々の自分の仕事の成果が会社の業績に直結します。

私が入った会社ではコンサルタントが担当するクライアントに検収を上げてもらうところまで担っていたので、毎月月末は胃が痛くなることもしばしばでしたが、だからこそ普遍的なビジネスの本質を身をもって知ることが出来たのだと思います。

そしてこの会社で学んだもう一つのことがSalesforceを中心とした「クラウド」でした。学生時代にインターネットに夢中になったのと同じように、クラウドの可能性に魅了され、よりスケールの大きいプロジェクトへの参画機会を求めて再度転職することにしました。

この時点で「基幹システム×クラウドテクノロジー×ビジネスそのものの本質的な理解」というスキルセットが出来上がっていました。

【本当のコンサルタント】

転職は成功し、大手コンサルティングファームであるPwCに入社しました。前職で肩書が「コンサルタント」になったと書きましたが、PwCに入ったばかりの私は「基幹系のレガシーシステムとクラウドを両方知っていて潰しの効くSE」であって「コンサルタント」ではありませんでした。

そんな私の入社後の初アサインはSEキャリアを活かせるシステムインプリやPMOのジョブではなく、金融系クライアントのJ-SOXを支援するジョブでした。そのジョブでは新卒からコンサル一筋のマネージャーから徹底的にしごかれ、「30歳過ぎてこんなに詰められるなんて思わなかった」という日々を過ごしました。それでも仕事が嫌にならなかったのは、そのマネージャの思考の深さや表現力の高さ、そしてクライアントから寄せられる全幅の信頼を目の当たりにして、「この会社で生き残るためにも、必ずこの人に自分を認めさせる」という強い意志を持つことができたからだと思います。(ちなみにこのジョブには9か月のアサイン期間中に3回の評価機会があり、最後の評価では「ちょっとおまけだけど」という条件付きではありましたが高い評価を得ることができました)

こうしてどうにか本当の「コンサルタント」してキャリアを始め、その後も上司、同僚、そしてクライアントに恵まれて順調にプロモーションを重ねて、気が付けば私もマネージャーになっていました。

PwCでの経験を通して、前章で触れたスキルセットに「コアコンサルティングスキル×営業改革×リーダーシップ」といったスキルが加わり、なかなか市場価値の高いプレイヤーになってきました。

【そしてまたチャレンジしたくなった】

正直、PwCでの仕事や待遇に何か大きな不満があったわけではないのですが、ベンチャー企業を辞めた時の「名ばかりコンサル」だった私と今の私では、小さい会社の中で貢献出来ることが全く違うだろうし、そこにチャレンジしてみたい。そんな想いを持ち始めた時に、それを見透かしように声をかけてきたのが、PwCで同じプロジェクトで長いこと一緒に働いていた弊社代表の芳士戸でした。

そんなこんなで2021年4月にファクトセンスにジョインして以来、コンサルタントして、経営メンバーとして奮闘の日々を過ごしています。

【私の仕事に対する考え方】

ここまでお読みいただきありがとうございます。

私のキャリアについて、どのような感想を持たれましたか?私は「我ながら奔放なキャリア選択だっただけど、結果的に今は充実しているな」と思いました(笑)

ではなぜ今私が充実していると思えるのでしょうか。その答えとして、良い仕事をするために私が重要だと思う考え方を「他者」と「自己」それぞれに対して記してこのストーリーを終わりたい思います。

1.人が「嬉しいこと」を大切にする

一般的なビジネスパーソンにとって、ビジネスを通じて知り合う人の数はプライベートで知り合う人の数よりも多いと思います。クライアント、競業他社、自社内の上司・部下、あらゆる立場の人がいますが、この様々な立場の人々が思っている様々な「嬉しいこと」を考えて、それを行動に移すことが大切だと考えています。何も「ものすごく嬉しいこと」じゃなくても良くて、例えば「メールにすぐに返信してくれた」とか「部下がミスを素直に認めてくれた」とかでも良いんです。呼吸をするように相手が嬉しいと思うことを常に考えて行動に移せば、自然と信頼が高まっていくのではないでしょうか。

2.自分を過小評価も過大評価もしない

人間は感情の生き物と言われますが、ビジネスで、特に自分に対する評価については感情的にはなるべきではないと考えます。過小な自己評価はチャレンジの機会を奪い、過大な自己評価は成長の機会を奪います。自分で自分を評価するならば、いま何に興味があり何をしたいのか、もし何にも興味を持てないならそれはなぜなのか、こういったことを見極めることだけだと思います。

どちらも当たり前なのですが、当たり前のこと当たり前にできる人って実は少ないですし、どちらもファクトセンスのCONDUCT POLICYは「"粋"を究めて信を得る」にも繋がる考え方だと思います。

長文を読んでいただきありがとうございました!

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