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仕事もサッカーも全力で。LEOC FCが駆ける道

普段は正社員総合職として働き、終業後はサッカーに打ち込む──「仕事もサッカーも本気」を掲げ、アマチュアサッカーの最高峰・JFL(日本フットボールリーグ)を目指すのが「LEOC FC」です。今回はLEOCの取り組みや、選手の仕事とサッカーに対する強い想いをご紹介します。

LEOC FCの船出

2018年に始まったサッカー採用を担当した巴山 嶺(当時・人財採用本部)。前任者からチームを引き継いだころ、チームの目指す方向性に疑問を感じていました。

巴山 「もともとLEOCがサッカーに理解のある企業で、チーム自体は社内の部活動として2014年に発足しました。実は当時からJFLを目指していましたが、あくまで企業の福利厚生としての位置付け。全員集まって練習することすらできず、モチベーションもバラバラでした」

問題意識を持った巴山は、上司やチームメイトにLEOC FCの存在意義を問い直すようになっていきます。その中で、ふたつの方向性がまとまっていきました。

巴山 「ひとつは『仕事もサッカーも本気でやりたい』学生たちの受け皿になることです。私もかつてプロサッカー選手を目指していましたが、あきらめて就職しました。しかし多くの場合、簡単には割り切れないことが多いと思いますし、どちらも本気で頑張りたい学生たちの助けになればと思っています」

もうひとつは、LEOCの強みを生かすことです。

巴山 「LEOCを傘下とするONODERA GROUPはフードサービス事業のみならず、東南アジアでの介護人財教育・紹介事業を行うONODERA USER RUNや、スポーツマネジメント事業を行う横浜フリエスポーツクラブ(横浜FC)など、さまざまな事業を展開しています(注:参考はこちら)。

LEOC FCの選手たちは総合職として採用され、引退後は多彩なキャリアパスが広がっています。その中で、各事業の中核として活躍してくれることを期待しています」

給与や福利厚生など、選手たちの待遇は一般総合職と同様。普段は練習場近くの事業所に勤務し、業務終了後や土日に練習や試合に打ち込むという流れですが、そのスキームをつくるのにも大きな苦労がありました。

巴山 「当初、社内では『サッカーにそれだけお金と手間をかける必要があるのか』という意見もありました。また選手たちを受け入れていただく、各事業所の理解を得ることも不可欠でした。

それでも一人ひとりと直接お話する中で、納得していただくことができたんです。今では選手たちの頑張りのおかげで、『LEOC FCの選手たちはよく働いてくれる』という声をいただくことも増えています」

紆余曲折の中、再出発を切ったLEOC FC。実際に仕事とサッカーを両立させる選手は、どのような想いを抱いて取り組んでいるのでしょうか。



総合職として、サッカー選手として

神奈川県内の病院に勤務する小山 義隆。厨房では主に調理を担当する一方、ピッチの上ではチームをまとめるディフェンスリーダーです。そんな彼も、以前は本気でJリーガーを目指していました。

小山 「大学でサッカーをするうち、少しずつこれからの生活のことを考えるようになりました。実際にJリーグチームの練習へ参加し、たくさんの方に相談する中で、考えるようになったんです。

『サッカーもしたいけど、仕事もしたい』って。ずっとサッカーをしてきた中で、家族には経済的に負担を掛けていました。だから、早く楽をさせたいなと思って」

その中で紹介されたというLEOC FC。小山にとってはピッタリの環境だったと言います。

小山 「僕が知っている限り、これだけ仕事とサッカーを両立させられる環境は他にないと思います。総合職として採用していただいて、サッカーだけでなく社会人としても今後のキャリアを見据えることができます。それに僕のような若い社員でも、常務や役員といった方々と自由に話ができる風通しの良さが好きです」

とはいえ、小山にとってほとんど未経験だった厨房業務。初めのうちは苦労だらけでした。

小山 「当初は小鉢の盛り付けすら時間内に終わらなくて……。『なめてたら絶対やばいな』と(笑)。それでまず初めに、『8月までに事業所の仕事が全部できるようになる』『8月から調理に挑戦する』ことを目標にしました。やるからには中途半端にしたくなかったんですよ。それでがむしゃらに取り組んでいたら、周りの方々もその姿勢を見ていてくださって。実際に8月から、調理を担当させていただいています」

小山がもうひとつ大事にしてきたのが、「職場の人間関係をより良くしていくこと」でした。

小山 「僕たちLEOC FCって、事業所の方々から見れば『社員だけどとくに取り柄のない若いやつ』だと思うんですよ。だからこそ社員とサプラー(パート)の間に入って、第三者的に現場の雰囲気を観察することができます。その中で、自分が何をしたらみんなが楽しく仕事ができるか、いつも考えるようになりました」

仕事への姿勢はもちろん、事業所のムードメーカーとして厚い信頼を集める小山。彼を中心とするLEOC FCは、今年どのような戦いぶりを見せたのでしょうか。



挑戦と挫折──昇格を目指して

LEOC FCが戦うのは神奈川県社会人リーグ3部Aブロック。日本の社会人サッカーはピラミッド状になっており、最上位であるJ1リーグから数えると神奈川県社会人リーグ3部は9番目に位置します。目標とするアマチュアリーグの最高峰・JFLへ昇格するには、最短でも5年かかることになります。

それだけに、最初のシーズンには大きな期待が掛かっていました。5月上旬に行われたリーグ開幕戦は多くの社員が応援に詰めかけ、5-0で快勝。その後も次々と快進撃を重ね、終わってみればリーグでは7戦全勝、45得点1失点。圧倒的な成績でブロック優勝を飾りました。小山の守備はもちろんのこと、ヘディングの強さを生かしてチーム4位となる得点を挙げ、攻撃面でも優勝に貢献しました。

ところが、正念場はここからでした。実は神奈川県社会人リーグ3部には101チームが参加しており、ブロック優勝チーム・2位チームによるトーナメントを勝ち抜き、上位4チームに入らなければ昇格できません。他のチームには元Jリーガーも多数在籍しており、全国屈指の狭き門なのです。

トーナメント1回戦の相手は別ブロックで2位のチーム。下馬評ではLEOC FCが優勢に思われた試合でしたが、序盤に先制を許し、その後圧倒的に攻め続けながらも得点を奪えない時間が続きます。なんとか一時は同点に追いつきましたが、直後に勝ち越しを許し、1-2で敗戦。経験豊富な相手にまさかの初戦敗退を喫してしまいました。

小山 「負けた次の日、1日中引退すべきかどうか考えていました。でもこれだけ良い環境を用意していただいて、応援してくださる方々がいます。その方々に僕たちはまだ恩返しができていません。来年こそ必ず昇格して、支えてくださる皆さんに恩返しがしたいです」

あまりに悔しい幕切れとなってしまった最初のシーズン。それでも選手たちはかけがえのない経験を刻み、さらなる成長を誓って練習に励んでいます。



全力で戦う選手たちと共に

従来の日本における企業スポーツは、社員の福利厚生の一環として、あるいは広報活動の一環として位置付けられてきました。しかしLEOC FCの目的は、LEOCをはじめとしたONODERA GROUPのキーマンとなって活躍できる人財の採用・育成にあります。

巴山 「選手たちは現役生活中、実際に食事提供を行う事業所での勤務になります。それは総合職として、基幹事業であるフードサービスの最前線をよく知るリーダーになってもらいたいからです。

サッカーで培った体力や忍耐力、学生時代に培った思考力や判断力のあるLEOC FCの選手たち。これまでの総合職とは違った魅力のある人財として期待しています」

小山も、そうした期待を強く感じると言います。

小山 「今年中には事業所の責任者に、来年には支店長になれるよう頑張っています。人と人の間を取り持ちながら、楽しい雰囲気で仕事できるのが好きなんですよね。

それはサッカーでも一緒。去年の昇格戦では悪い意味で若さが出てしまいましたが……。今年は苦しい状況でも、精神的支柱としてみんなを盛り立てていけるよう取り組んでいきます」

仕事もサッカーも、全力で挑戦するからこそおもしろい。LEOCはLEOC FCで頑張る選手たちと共に、さらなる企業価値の向上を目指して奮闘していきます。

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