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アートディレクター座談会 ~同期で語り合うPEACSデザインとは?~

WEBメディア運営やコミュニケーション設計、サービス開発など、一人ひとりの人生のストーリーに寄り添ったコンテンツをお届けしているPEACS。
そのなかで、アートディレクターとして日々さまざまなコンテンツを手掛けている3人のエディトリアルデザイナー(左から大村裕文さん、森迫華子さん、高橋佐和子さん)に、「PEACSのデザイン」について語っていただきました。

#時代や人が変わってもブレないデザイン力

大村:さまざまな出版社から発行される年間500冊以上の雑誌や書籍、それ以外にもいろいろな企業やプロジェクトのデザインを担当してきているけど、デザイナーが関わる領域ってものすごく広いよね。

高橋:エディトリアルデザイナーという領域を越えて、というのがPEACSのひとつの特徴かな。デザイン会社といえば一般的に小規模の個人事務所が多いけど、PEACSのような大規模のデザインスタジオってじつは珍しい。

森迫:東京でも大きいほうじゃないかな。でも、ただ大きいわけじゃなくて、そこにいろいろなデザイナーがいて、いろいろなモノづくりをしているということが魅力なんだと思う。

高橋:よく「PEACSらしい」って言われることがあって、それは褒め言葉としてありがたく受け止めているんだけど、PEACSらしいデザインって何だろう?

大村:僕らはアートディレクターであり、エディトリアルデザイナーとしてはチームリーダーでもあるわけだけど、入社以来とにかく「カッコいいものを作ろう」っていう思いがずーっとある気がする。

森迫:そうだね。デザイナーや媒体が違っても、そのなかから共通して見えてくるものというか、私たちが作ったどんなものを見ても「あ、カッコいいな」って思ってもらいたい。

高橋:カッコいいっていろんなかたちがあるから、正直、正解ってないじゃない? でも、品があるというのかな、そういうデザインを心がけるようにしていて、それがまわりにしっかり伝わっているとすればうれしいね。

大村:社長とか先輩たちのデザインに対する熱い姿勢を間近で見てきたから、僕らも追いかけ続けているんだろうね。ゴールなんてない奥深い世界で、ただひたすら「カッコいい」を追求し続ける。手段とか方法だけじゃない、そういう意思とか姿勢がPEACSというデザインに表れて、ずっと受け継がれているんだと思うよ。

#「余白」ほど自由で贅沢なデザインはない

高橋:カッコいいデザインをもうちょっとだけ深堀りしてみるけど、PEACSデザインの特徴といえば「余白」だよね。

森迫:大事だね。デザイナーじゃないと「?」って感じかもしれないけど。

大村:PEACSでは「Value the margin(余白の価値)」っていうValueを掲げているくらい、大事にしているポイントだね。よく「空いてる」とか「物足りない」とか思われがちなんだけど、余白があるデザインってものすごく緻密に設計されているから、じつはレベルが高いと僕は思う。

森迫:優劣をいうつもりはないけど、多くの要素をぎゅーっと詰め込むのは比較的カンタン。それよりもどんどんそぎ落として、必要な要素だけをシンプルに残すほうがはるかにむずかしい。この『FOOD DICTIONARY 寿司』の表紙は、まさにPEACSデザインだよね。

高橋:要素でいえば、ただのお寿司と文字だけ。いや、お寿司はほんとにおいしそうなんだけど(笑)。引き算のイメージというか、削りすぎてもいけない絶妙なバランス。

大村:一般の人には意外に思われるかもしれないけど、デザインの自由度って要素が少ないほど広がるから、「余白がある」というのは、じつはすごく贅沢な条件なんだよね。

森迫:デザイナーからすると「やった! 何でもできる!」ってテンションが上がっちゃうもんね(笑)。

大村:わかる(笑)。いっぽうで、限られた素材でこれ以上ないカッコいいデザインは?って考えるわけだから、仕事としてのハードルは上がっていくわけだけど、すべてを美しくカッコよくデザインできたときは、まさに傑作。やりがいも大きい。

高橋:デザイナーとしての腕、引き出しの数がものをいうよね。

大村:まさに、すべてが出ると思う。ちなみに僕、のぞき見するわけじゃないんだけど、ほかのデザイナーの本とかをこっそり見て「やるな……」とか思ったりしてます(小声)。

高橋&森迫:ええ? 何でそんなコソコソしてんの?(笑)。

大村:べつに隠してるわけじゃないんだけど(笑)。「いまどんな仕事をしてるのかな?」っていう単純な興味というか、同業者としてのライバル心みたいなのがあるんだろうね。もちろん、いい意味で。

高橋:たしかに。言葉にはしないけど、「もっとカッコいいものを!」ってお互いに意識している部分はある。そういう仲間の存在も大きいかもね。私はコソコソしないけど(笑)。

森迫:自由だからこそ終わりがない、でも、終わりがないからこそ「これだ!」っていうデザインをつねに考えてるよね。その道しるべになる存在が、先輩や同僚、ときには後輩にもいるというのもPEACSらしいところかな。私もコソコソしないけど(笑)。

#エディトリアルデザインを超越して挑戦し続けたい

森迫:最近思うのは、紙媒体での経験ってかなり大きいんだなということ。個性的な媒体を作り続ける編集部とずっとやってきたからこそ、紙媒体以外の仕事に対してもいろいろな提案ができているのかなって。

大村:そうだね。本に限らずいろいろなカッコいいデザインにチャレンジしていきたいと思っているし、それは今後もっと加速させていくべきだよね。

森迫:紙媒体のときは編集部が持ってきた構成案やラフをもとに、デザイナーチームがカンプを作り、デザイン全体のクオリティコントロールをしていった。これをより立体的に展開していくと、店舗のプロデュースとか何かのブランディングとか、平面だけにとらわれないアートディレクターとしての仕事ができるようになる。

高橋:私も、店舗を絡めたプロモーションの仕事が印象的だった。全体のアートディレクションを私が担当して、カタログ撮影では森迫さんにも協力してもらったよね。

森迫:モデルの選定から関わることができて、ほんとうにいい経験だったよ。いつもと違うデザインをかたちにすることが刺激的で、すごく楽しかった。

大村:カッコよかったよね。キービジュアル、カタログ、店舗でのプロモーションまで、かなり細かいところまでこだわってデザインしていたのを覚えているよ。

高橋:イラストも描けるとか、有能なデザイナーが多いのもPEACSの強みだよね。それぞれの特性を引き出しつつ、より包括的なアートディレクションをしていけたらいいな。

森迫:チーム制というのもポイントかも。「〇〇チームは△△が得意」みたいなチームごとの色があって、よりベストな提案がしやすい。担当するほうも楽しみながら仕事できるしね。プロジェクトを進めていくうえでも、フィードバックしやすい環境なんじゃないかな。

大村:ウェブコンテンツやイベントを手掛けるときも、そういう発想とか経験がかなり活きているよね。デザイナーがよりデザイナーとして立てる時代になった、ということなのかもしれない。さまざまな場所、プロジェクト、イベントなどで、ほんとうにカッコいいと思えるデザインをかたちにできるようになってきたんだと思う。

高橋:アートディレクターなしでは実現できない「カッコいい!」を世の中に発信したいよね。でも、それは同時にアートディレクターだけではできないものでもあると思っていて、それを叶えられる場所がPEACSなんだなと。いろいろな人と協力しながら、私たちもまだ知らないデザイン、カッコいいモノやコトをたくさん作り続けていきたいね。


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