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新薬「レカネマブ」で注目の認知症とはどういう病気なのか?

こんにちは、ヘルスベイシスの採用担当の小林です。

日本でも認知症の治療薬が注目され始めています。特に今注目されているのが「レカネマブ」です。エーザイは現在レカネマブの承認申請中で、2023年の承認を目指しています。

では、そもそも認知症の原因、症状とはどのようなもので、薬はどのように作用するのでしょうか。認知症や、その治療薬について解説していきます。

認知症になるとどうなるのか?

認知症は、初期、中期、末期に分けられます。この3段階は、症状によって分けられます。まず認知症の初期症状としては、物忘れに近いです。物をどこかに置き忘れてしまったり、自分の予定を忘れてしまったり、話した内容を忘れてしまったり、といったことが起こります。

認知症中期になると、基本的なことを自分でやるのが難しくなります。具体的には、着替え、買い物、掃除、洗濯などを自分でできなくなります。

認知症末期になると、会話が難しくなる、寝たきりに近い状態になる、起きていても徘徊してしまい周囲は目が離せなくなる、といったことが起こります。

認知症の原因は何ですか?

認知症自体が一つの病気というわけではありません。何らかの原因で認知力が落ちたときに、認知症になるということです。つまり、認知症になる原因は様々です。具体的には、アルツハイマー病、血管性認知症は脳梗塞、脳出血などが挙げられます。また、ストレスなどの精神的な原因によって認知症がより悪化していくケースもあります。

認知症になりやすい人はどんな人?

認知症は身体的な原因だけでなく、精神的な理由でも発症リスクが高まったり症状が悪化したりするとされています。そのため、神経症傾向が強い人は認知症のリスクが高くなります。

より具体的には、自意識が強い、人との関わりが苦手、ストレスに弱い、といった傾向がある人は認知症になりやすいです。

認知症ってどんな症状が出るの?

認知症になると認知力が低下します。上でも触れた通り初期、中期、末期で具体的な症状は異なりますが、認知力が低下していくという点では共通しています。また認知力低下にくわえ、精神状態が不安定になる、幻覚が見える、被害妄想が出てくる、といった症状が出る場合もあります。

人によっては感情の抑制ができなくなり、社会のルールを守れない、理不尽に八つ当たりしてしまう、といったこともあります。

認知症は治るのですか?

認知症の完治は難しいです。認知症は進行性なので、進行を遅らせるために治療を行います。また適切な処置を施すことで、行動面でのコントロールは可能です。たとえば、心理状態をケアする、徘徊などの行動を抑制する、といったことになります。

認知症は治療せずに放置しているとどんどん悪化していくので、完治は困難ですが治療しなくて良いというわけではありません。

コーヒーは認知症に良いですか?

コーヒーに含まれるカフェインが認知症に良いという研究データもあります。新潟大学が行った研究では、1日3カップ以上のコーヒーを飲んだグループは、コーヒーを飲まなかったグループと比較して0.53倍の認知症発症率でした。この傾向は女性よりも男性で顕著です。

緑茶でもコーヒーと同様の傾向が見られますが、コーヒーほどわかりやすい違いはありません。緑茶はコーヒーほどカフェインが含まれていないからと考えられるでしょう。

認知症の人がよく寝るのはなぜ?

認知症になると、無気力状態になります。その結果脳が働きにくくなり、寝やすくなります。また認知症になる人の多くは高齢者なので、加齢による体力低下で寝やすくなっているということもあります。

認知症の始まりはどんな感じ?

認知症の始まりは、理解力低下、集中力低下、作業効率が悪くなる、といったことがあります。最初の段階では、明確に物忘れが激しくなる、精神状態が不安定になる、といったことは少なく、徐々に認知症の影響が大きくなっていきます。

認知症 なぜ女性に多い?

女性の方が認知症患者が多いですが、その理由として、女性の方が平均寿命が長いこと、女性ホルモンの減少によってホルモンバランスが大きく変わることなどが挙げられます。

ホルモンバランスが大きく変わると脳の神経細胞の保護ができなくなり、神経細胞が消滅する確率が高まります。また精神的に不安定になりストレスが溜まることで、認知症を加速させることもあるでしょう。

認知症とアルツハイマーの違いは何ですか?

アルツハイマーが病気の一種であるのに対し、認知症は病気の結果として起こる症状です。つまりアルツハイマーが原因で認知症になるということです。アルツハイマーは脳にアミロイドβというタンパク質が蓄積することが原因です。

またアルツハイマーが原因で引き起こされる認知症はアルツハイマー型認知症と呼ばれ、認知症の多くはアルツハイマー型認知症です。アルツハイマー型認知症以外の認知症としては、レビー小体型認知症、血管性認知症、前頭側頭型認知症があります。この4つが主な認知症の種類です。

レビー小体型認知症は、脳にレビー小体というタンパク質が蓄積することで起こります。血管性認知症は脳血管が損傷を受けることによって脳神経細胞が壊死し、認知症が引き起こされます。

前頭側頭型認知症はタンパク質などの異常物質の蓄積によって前頭葉と側頭葉が委縮することによって認知症が起こります。

認知症の進行を遅らせる薬は?

認知症の進行を遅らせる薬としては、「ドネペジル」「ガランタミン」「リバスチグミン」などが挙げられます。これらの薬を使用しても認知症の完治は困難ですが、ある程度進行を遅らせることが可能です。

そして今注目されている「レカネマブ」はより認知症の進行を遅らせる可能性のある新薬です。

最後に

高齢化社会により注目が集まっている認知症ですが、認知症治療薬の需要は徐々に増えつつあります。新薬が実用化されても薬による完治は難しいですが、進行を大幅に遅らせる可能性があります。

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