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コロナの中で挑む新たなリアルビジネス

コロナ、リアルビジネス、大阪…

価値と価格のバランスに厳しい目を持つ方が多い大阪で、コロナの中、リアルビジネスをやる。

インターネットサービスを作るベンチャー企業としては、割と勇気が必要な投資をしてみました。コロナの感染拡大が続いていた今年の7月前半にとあるご縁でPARCOさんとお会いし、私たちがクッキングLiveサービス「cookpadLive」で提供してきた体験をリアルの場にも広げていきたいという想いに共感していただき、11月20日にグランドオープンを控えていたPARCOの関西基幹店舗「心斎橋PARCO」へ、とてつもないスピードで強引に出店の調整をしていただきました。スピードに対する意識を最大限に高めて様々なプロジェクトを実行してきた私たちでも、痺れるようなスピードでした。

PARCOさんに作っていただいたチャンスで大きなチャレンジをしようと決意し、どうすれば大阪だけでなく、関西圏にお住まいの方々がわざわざ足を運びたくなるような場所になるのか、どうすれば私たちにしか実現できない場所になるのか、そんなことを考えながらアイデアをまとめていきました。プロジェクトメンバーで議論をしながらたどり着いたアイデアは、クッキングLiveをリアルに体験できる場所でした。ショップの真ん中にLive配信スタジオを設置し、そのスタジオを囲むように客席を配置して、実際のLive配信を観覧しながらキャストが作っているメニューを一緒に飲食することができる体験。私たちの強みを存分に生かしたユニークな場所のアイデアですが、実現するためのハードルが高いアイデアでもありました。

ユーザー投稿型スタジオの失敗体験からの学び

新しいサービスやプロジェクトを立ち上げる時には、「ユーザーニーズから逃げない」ことを意識するようにしています。これは、CookpadTVが創業時に展開していた3つの事業のうち唯一大失敗に終わった事業「ユーザー投稿型スタジオ」からの学びです。

2018年4月にCookpadTVを創業して感じたことは、「レシピはテキストや写真で発信するよりも動画で発信した方がより多くの人に興味を持って閲覧してもらえるし、新しいファンを獲得しやすい」ということでした。動画で発信する楽しさを、レシピ作者さんやSNSで料理を発信する人たちにも共有したいという想いを強く持ち、動画制作スキルのない個人でも料理動画が制作できる仕組みを作ろうと「ユーザー投稿型スタジオ」をスタートしました。当初は、個人の家で撮影ができる方法を考えていたのですが、様々な調理環境や撮影環境に適応できるサービスを作るのは難しいという結論に至り、私たちが料理動画を撮るための最高の環境を作ってそこに来てもらおう!というコンセプトでサービスを設計しました。そしてこの考え方が大失敗の原因となりました。

「自宅で料理動画を撮影できる」と「スタジオに来れば料理動画を撮影できる」を比べた時に、明らかに前者の方がユーザーにとっては便利です。どれだけ開発が難しくてもそんなことはユーザーには関係なくて、ユーザーにとってより便利な方法をシンプルに選択しないと粘着質に使ってもらえる新サービスは生まれないということを身に染みて理解した経験でした。

今回のプロジェクトでもこの失敗を生かし、「有名人のクッキングLiveをリアルに体験できる」というユーザーメリットを実現するため、コロナのような状況下でもユーザーとキャストが安全に同じ空間で料理を体験できる環境をつくり、関西地方で人気のあるキャストにご出演いただき、収支を合わせながら長期運営できるプロジェクトを目指してアクションを開始しました。なかなか難しい…

オープン初月はずっと満席(になると思います…)

想いがチームを動かし、PARCOさんの全面協力を得て、店舗のど真ん中に有名人がやってくるガラス張りの配信スタジオと大きなキッチンを設置し、音響設備を上手く整えることで、ユーザーとファンが一緒にクッキングLiveを体験できる環境をつくりました。店舗のコンセプトや設計書を作った後はコンテンツの準備に注力し、オープン期(12/18から1ヶ月くらい)、立ち上げ期(バレンタインから初夏くらい)、拡大期(夏休みあたり)に渡って、それぞれ話題性のあるコンテンツを仕込みました。

今回は、それぞれの時期のコアターゲットを決め、そのターゲットにサプライズを起こし続ける設計をしてみました。既にプレスリリースでお伝えしていますが、オープン期は吉本興業さんとタッグを組んで、お笑い好きの方々のためにスペシャルな企画を用意しています。現在発信している情報はまだ一部で、この後に複数のサプライズが仕込まれています。1つの企画にサプライズ要素を加えて膨らませていくことで、どういう効果が起こるのかを集客数や店舗売上の変化などで検証し、費用対効果で意味があるものは残し、意味がないものはやめて、インターネット企業ならでは分析思考でこれまでにない収益モデルを作っていきます。

遂に12月10日から予約スタートです。サービスのリリース日はいつも期待と不安が入り混じった不思議な感覚になります。大失敗に終わったら改めてwantedlyで結果を共有したいと思います。何も発信がなければスタートは良い感じなんだなと思っておいてください。失敗には理由があるけど、成功は半分以上が運!無理を聞いてくださったPARCOさんや吉本興業さんに感謝しながら、まずはオープン期を楽しみたいと思います。

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