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RTプロジェクト CSO 清水の10年とこれから

RTプロジェクトでCSOをしております、清水龍太郎と申します。私の今までと、これからのRTプロジェクトについて記事にしてみました。少し長いですがお付き合い頂けたら幸いです^ ^

リペアそして営業という仕事との出会い

2012年4月、新卒入社で某住宅リペア会社に就職をしました。これが社会人として最初に就いた仕事です。まさかこの時は、リペアという仕事と10年近く関わることになるとは思ってもいませんでした。

私の社会人人生は住宅リペア会社の営業マンとして産声をあげたわけですが、入社早々とても苦労したことを今でも鮮明に覚えています。

入社して3ヶ月弱は研修、研修の日々で業界知識やリペア技術を徹底的に叩き込まれました。研修は大変でしたが、正直充実感もありました。そして、2012年7月より1人で外に出ることになるのですが、毎日飛び込みやアポ電、現場対応、クレーム対応に追われるも、もちろん最初から全部できるわけもなく、ズタボロの毎日でした。さらに、売上ノルマ、同期営業マンとの比較、先輩社員との比較、社内営業と今思えばとても刺激的な日々を過ごしていたなと思います。(苦笑)

最初の1年目の結果はダメダメで、不出来な営業マンでした。上司にはほぼ毎日怒られていた記憶がありますが、不思議と辞めたいと思うことはありませんでした。というのも、その上司が「他人に厳しく、自分にはそれ以上に厳しく」というマインドの方で、常に上を目指しており、尊敬できる上司だったので、どこかで努力不足の自分を変えたいという思いがあったからだと思います。

2年目はその上司が提示する架電数・訪問件数目標をやり切ることを行動目標にし、とにかく数をこなしまくりました。そうです、数のみを追いかけました。それも上司が「この数をやって売上目標未達であれば完全に俺の責任だから、その時は謝る。ただこの数をやらずしての未達は自分の責任だぞ。やれるか?」もちろん二つ返事で「やります!」と答え、その日からは自分を追い込みました。多い時は1日20件以上の訪問、200件以上の架電(もちろん現場対応やクレーム対応とは別で)と、がむしゃらに働きました。

その結果、なんとか売上目標を達成でき、その翌月、翌々月もコンスタントに売上目標を達成できるようになっていき、自分にもやればできるという大きな成功体験を得ることができました。さらには担当していた横浜の地理もかなり詳しくなりました。(笑)

3,6,9,12月が繁忙月で、案件過多となり現場が終わらないということも頻繁にありました。その時には現場に行き、軽い内容のリペアを手伝うこともありました。が、役に立っていたかは別問題です。(苦笑)

夜、現場の職人さんたちに差し入れを買っていき、コーヒーを飲みながら一服し、仕事のことについて熱く語り合ったことを覚えています。そして気合を入れ直して作業に取り掛かる様子はとてもカッコよく、そういう姿を見て、常に刺激を頂いていました。



新規開拓のみの営業部隊に移動

入社から3年が経ち、営業部主任に昇格し、チームリーダーとして仕事をするようになりました。自分のマネージメント能力の無さで、色々と失敗もしましたが、チームとして結果を出す方法もなんとなく見えてきた矢先、初めての部署移動を命じられました。それが新規開拓のみの営業部隊です。チームは3人で形成されており、その1人が新卒時代の例の上司です。もう1人は私の数ヶ月あとに入社した営業マンで、彼とは今でも時々連絡を取っています。この部署が設けられた理由は各地に散らばるフランチャイズ店の現場が足りず、早急に新規開拓する必要があったからです。

最初は東京、千葉をメインでゴリゴリ開拓をし、その後は仙台、静岡、名古屋、大阪の開拓も行なっていきました。新規開拓が得意な3人だったので、最初こそ苦労したものの、徐々にコツを掴み、案件数も着実に増えていきました。

特に強烈に覚えているのが静岡の開拓です。静岡のレオパレスに2ヶ月ほど1人住み込みで顧客開拓を行いました。もちろん周りに知り合いはおらず、話し相手はお客さんのみで、地味に辛かったです。ですので、週末本社等に戻り、喫煙所で会社仲間と話をしだすと、「あれ、清水がそんなに話をするなんて珍しいね」と驚かれるほどで、お客さん以外の人と喋れる喜びからの反動がすごかったように思います。皆さん定期的に気の知れた人たちと話すことをお勧めします(笑)。

名古屋転勤

活動地域が西に移っていった関係で、静岡の開拓と同時に名古屋支店の営業フォローを行うようになりました。当時の名古屋支店は営業マン2人、技術スタッフ3人という体制でしたが、売上数字も芳しくなく、技術スタッフのメンバー、フランチャイジーさんが満足する数の現場数を作れていませんした。もちろん自分に課せられた任務は「売上を作ってこい!」だったので、相変わらず名古屋でも新規開拓に精を出しました。

名古屋フォロー期間の3ヶ月が過ぎ、そろそろ本社に戻る頃かなと思っていましたが、数日後に上司より呼び出しがあり、一言「清水、名古屋支店任せていいかな?」。なんとなくそんな気がしていましたが、「どういうことでしょうか?」と聞くと、「名古屋支店の支店長として名古屋を任せたい」独身でフットワークも軽く、自分にも自信がついてきた頃だったので、返事は「はい、やります!」。

そして名古屋転勤が決まりました。


打倒大阪!!

名古屋での仕事をスタートさせた頃、名古屋支店の売上は拠点の中で最下位でした。1位 神奈川(本社で人数が多いのでダントツ)、2位 大阪、3位 仙台、4位 名古屋 という順番で、なかなかこの順位は入れ替わらず、色々と試行錯誤をしました。最初のうちは数字のことは置いておいて、まずお客さんと対話することに集中しました。既存のお客さんが、なぜうちを使ってくれているのか、何を求めているのか、など細かくヒアリングしていった結果、大半の方が「リペアの技術の高さ」という回答でした。もちろん技術職なので、人によって差はあるものの、トータル的に「安心できる」というのがうちの強みだと気づき、新規営業トークにしっかり組み込み、お試し施工できっかけを作りながら新規開拓をしていきました。また名古屋支店の顧客が少ない分、顧客との関係性はかなり良好だったので、とても心強かったです。

その後も色々ありました。自分の未熟さ故、支店メンバーとぶつかり退職する人も出たり、クレーム対応に明け暮れたり、濃い経験をさせて頂きました。

そして紆余曲折を経て、2016年3月末、ようやくこの月で大阪支店を超えることに成功しました。間違いなく、全社の中で最高のチームでした。しかし、その時の自分に嬉しいという感情はほぼありませんでした。


民事再生そして事業譲渡

2016年3月末の数日前に、上司から1本の電話が入りました。内容は、明日の夜、弁護士が事務所に行くから支店メンバーを集めておいてほしい、というものでした。そして、当日弁護士から出たのが『民事再生』『事業譲渡』という言葉でした。

「なるほど、会社が潰れるということか」

それまでは大阪支店超えほぼ確実の段階だったので、より一層仕事に熱が入っていましたが、その日から、この後どうしようかな、とかなり冷静に物事を考えていた記憶があります。

そして始まる、

『今までの未払い金を支払えないという事実をフランチャイジーさんや協力業者さんに伝える仕事』

3月をもって民事再生に入るということで、会社側の未払金は一旦リセットとなります。1,2,3月とかなりの売上を作ることに成功しました。社員もフランチャイジーさんも、協力業者の方も一丸となって現場を回し、その分しっかり稼いでもらう予定でした。しかし、民事再生により、そのみんなの努力が「0」になったのです。

社内には、本件に関する対応する部署が臨時に設けられましたが、関東の対応に追われてしまっていたので、支店に関しては各支店長が窓口となり対応していきました。

特に名古屋支店は現場社員の数が少なく、ほとんどフランチャイジーさんや協力業者さんに依頼する割合が圧倒的に高かったので、より影響は大きく、もし私が、打倒大阪支店の旗を掲げなければ、皆ここまでの苦労はすることなく、もっと傷は浅かったのでは、と常に考えるようになり、とても精神的に参っていた時期でもあります。しかし、フランチャイジーさんや協力業者さんの方がもっともっと苦しい状況でしたので、弱音を吐いている余裕はありませんでした。その後、誠心誠意対応していきましたが、怖い気持ちと申し訳ないという気持ちが重なり、会ってお話をできなかった協力業者さんが1社あり、今思えばとても後悔しています。

2016年6月には事業譲渡先の企業が決まり、社員の6割ほどがそちらの会社に入社し、それ以外の人は独立や転職していきました。そして組織も一新し、リスタートすることになりました。

独立

2017年の2,3月頃から独立することを真剣に考えるようになり、これも良きタイミングかと思い、2017年7月には会社を辞め、2017年8月3日に株式会社Adwillを登記しました。Adwillはフランチャイジーとして会社員時代にお世話になっていた村瀬と一緒に立ち上げた会社で、リペアを軸に事業を行っています。

(ちなみにAdwillはadventure[冒険]、will[意志]この2つを大切にしていきたいという思いから単純にくっ付けて出来た名前です)

もちろん最初は顧客0でしたが、今までの新規開拓の経験を生かして初月から売上を作ることができました。また、ありがたいことに私が独立したことを聞きつけて、仕事の依頼をくださる方もいらっしゃったので感謝の気持ちと、しっかり仕事で恩返しをしていきたいという気持ちが強くなっていきました。

少しして、リペアの仕事も増え、なんとか食べていけるとことまで来たのですが、過去の経験もあってか、リペアを軸に何か事業展開をしなくては、という思いが強くなり、今後のことを真剣に考えるようになりました。そこでまず始めたのが、ダスタリー事業です。最大手はダスキンさんです。事業の内容は、飲食店や事務所の前に敷いてある玄関マットやサニタリーグッツのレンタル・クリーニングです。リペアのフック商材として相性が良いと思ったのと、村瀬が業界経験をもっていた為、すぐに取り掛かりました。定期的な交換やクリーニングが発生するので、積み上げ式で少しずつ売り上げは上がっていきましたが、新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言で、飲食店は休業、企業さんも経費削減のため交換のペースを抑えるなど、かなり苦しい状況に追い込まれました。そして、また手をうなければと必死に試行錯誤していました。



RTプロジェクト取締役 吉澤良亮さんとの出会い

吉澤さんは会社員時代のお客さんで、時々仕事を頂いたりする関係でした。そしてその頃から現場で会うたびに吉澤さんは「スマートグラスがあれば技術がない人でも遠隔指示によって簡単な作業はできるようになる。現場調査が効率的になる。」と熱く語られていて、面白い人だな、ととても印象に残っていました。そして仕事上の関係性は私が独立してからも続き、数年がたった2020年10月、吉澤さんから「仕事とは別件で相談があるので会いたい」という連絡が入りました。

久々に会った吉澤さんは、紛れもなく吉澤さんでした。会って早々、「こんなサービスを始めて、清水君一緒にやらないかな?というより協力してほしい!特に営業面が足りない中で、清水君が適任だと思って、連絡しちゃった。」と、かなり食い気味で相談を受けました。その後も色々と聞いていると、私自身もリペアという小規模の工事で発生する現場調査(現調)には多くの課題を抱えていて、サービスのコンセプトにはとても共感できました。「いいですよ!やりましょう!」が私の返事でした。毎回二つ返事な気がしています(笑)。リペア以外の軸となるサービス構築はAdwillにとっても重要課題であった為、今後代理店制度を設ける話を聞いて、何かの突破口になればという思いで参画させていただくことになりました。これがRTプロジェクトに関わるきっかけです。

RTプロジェクト参画

吉澤さんと営業面の話をして、色々と課題はあるものの、絶対売れる!と思いましたし、もちろん今では、より確信しています。しかし、提供するサービスGENCHOはまだまだ使いにくい部分も多く、プロタクトとしてはなかなか厳しい状況にあるように思います。そして、しばらくして代表の城山さんとお会いして、今後の関わり方などについてお話をし、本格的にRTプロジェクトのメンバーとして関わらせて頂くことになりました。城山さんは、とても冷静で慎重派な雰囲気を醸し出していたので、吉澤さんとは真逆の方という第一印象でした。最年少が私(31歳)で、少し年齢層高めのスタートアップですが、建築業の「不」は業界で経験を積み重ねたからこそ出てきた課題だと思いますので、着実に事業を進め、上場そして次のステージと拡大していきたいです!

RTプロジェクトの強みと課題、そしてこれから

代表の城山は様々な事業経験があり、経営のスペシャリストです。吉澤もリフォーム会社の経営、職人、現場監督、住宅点検員の経験を持っていて、建築業界に精通しています。私もリペア会社の経営、建築業界での現場経験と10年近い営業経験をもっています。ボードメンバーとしてはピッタリな3人だというのは間違いありませんが、今のフェーズで大きく足りない点が1つあります。それはエンジニアです。今までRTプロジェクトはGENCHOの開発を開発会社に委託する形で進めてきました。もちろん委託はしていますが、チームという感覚が強く、信頼関係もあります。ただ、スピード感の部分で課題があるというのも事実です。

『RTプロジェクトの直近の最重要課題=フルコミットして頂けるエンジニアの採用』

RTプロジェクトは現場に寄り添ったサービスを提供し続けます。建築Techをリードしていきます。建築業をDXし、建築業を生産性の高い人気の業界に変えていきます。

よろしくお願い致します!


【お知らせ】
建築現場の重要かつ最上流の工程である「現調」の効率化のためののアプリ「GENCHO(β版)」を提供しております。サービスサイトはこちらになります。
https://gencho-kun.jp/

【問い合わせ先】
info@gencho-kun.jp (担当:清水、吉澤)
公式Twitter https://twitter.com/GENCHOKUN

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