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ハンディ型ADCP Eco(エコ)新登場‼

新機能を多数搭載したハンディ型ADCP、Ecoの登場です!

ADCPとは、Acoustic Doppler Current Profilerの略で、超音波を使用して水中の流れ(流れの方向、流れの速さ)を計測するセンサーです。白い円盤より超音波の発信と受信を行います。有名なドップラー効果を用いて、発信した音波と受信した音波の間に周波数の変化があるかを調べ、その周波数の変化量から音波があたっていた水の動きを逆算します。ADCPは、水中において、音波が届く範囲における流向と流速を測定することができます。

Ecoは、本体から水面までの間の離れた3つの地点における流れの向き(流向)と流れの速度(流速)を測定します。

ADCPが水中に向けて音波を発しながら計測を行うためには、水底など、水中にADCPを固定する必要があります。一般的には、この固定するための装置が大がかりになるケースが多く、特に計測後において船などを用いて水面で機器を回収するためには、引き上げるための工夫が必要でした。

今回発表のEcoでは、水中にて浮力を利用して一定の方向を向きつつ留まるEco用ブイと、タイマー式の専用切り離し装置が構成品に含まれています。この切り離し装置は便利な機器で、事前にタイマーセットした時間に切り離しの動作が起こると、繋がっているEcoを搭載したブイ(浮体)とのロックが外され、切り離し装置へとつながる長いロープとともに水面へ浮上します。水面では、船やシーカヤックよりこのEcoとブイをまず水中から引き上げ、その後ロープを手繰ることで水底に残っている切り離し装置とおもりを回収することができます。


ADCPは今まで専門知識や経験のある研究者や環境調査の方々の間で利用されてきましたが、Ecoはその複雑さを可能な限り排除し、「初心者でも水中の流れを簡単に測ることができる」をコンセプトに作られた、ユニークなセンサーです。箱を開けて充電を完了し、スマホで設定を4つほど指定したら準備完了です。あとはEcoの部品とおもりを繋げて水中へ投入すれば、測定開始です。

Ecoには新しく面白い機能が満載です。

非接触充電に対応した内蔵電池(卓上充電器)、NFCおよびBluetoothを使用した無線通信、GNSS(GPS)内蔵により測定位置も記録、スマホアプリ Nortek Eco から設定や記録データをダウンロードとNortekデータサーバーへの自動アップロード機能、Nortekデータサーバーでデータの品質チェック、Webページでデータのグラフ表示、さらには3回クリックすることで作成される計測レポート(報告書)までできてしまいます。

ダイビングやスポーツフィッシングなど、ちょっと水中の流れを記録しておきたいといった、ADCPが今まで使用されてこなかった「ちょっとした」用途にも使用が期待されます。

最新機能を搭載しつつもシンプルな使用方法を実現したEco。可能性は未知数です。

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