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38,500席を15分毎に1席単位で価格を変える。最先端のダイナミックプライシング技術に迫る(1/3)【ビジネスサイド】

こんにちは!ダイナミックプラス社で広報を担当しております、インターン生の林です。

38,500席が15分毎に1席単位で価格を変えるという、次世代のチケット販売システム実現の裏側を全3回に分けてご紹介します。

概要に関してはこちらの記事をご覧ください。

今回は第1回として主にソフトバンクホークス様や各チケットプレイガイド様と関わられた営業戦略部の星野さんにお話を伺います。

次世代チケッティングシステムの実現に向けてビジネスサイドからどのように関わられたのかをお聞きしました。

初めにこのシステムの特徴について教えてください

1つ目に1席ごとに価格を算出する点です。

今まで提供していたサービスでは価格を算出する単位が席種(例えばS席・A席など)と呼ばれるチケットの種類ごとでした。ですが、提供したものは個席という1席単位で価格を算出することが新しいです。

2つ目は頻度です。

従来は推奨価格の算出が1日1回でしたが、今回のシステムはそれを15分毎に1回算出されます。

3つ目は全試合全席という点です。

今までプロ野球では一試合全席や全試合一部席などでのダイナミックプライシング(以下DP)導入はありましたが、全試合全席にDPを導入したのが初めてです。

間隔を短くされるメリットはなにがあるのでしょうか

ファンの方の需要により細かく対応できます。

例えば予告先発が発表された場合や人気選手が引退会見を開いた場合、またあり得ないですが突然メジャーリーガーが来日して入団しますという場合だと試合を観戦したい人が急激に増えます。

また、急な天候の変化による交通機関の乱れなどにより価格が下がることがあります。

このようにシーズンが始まる前や過去にないことが起きた際に、15分ごとに価格を算出することでファンの方の需要に細かく対応していくことが可能です。



ホークス様のシステム導入経緯をお聞かせください

もともとホークス様は2017年のシーズン後半からDPを導入していただきまして、2018年シーズンから2019年シーズンに至るまで徐々にDP対象席を拡大していきました。

最初に導入した時はそもそもファンの方に受け入れてもらえるのか、価格変動が分かりにくくないのかといった課題がありました。後に規模をどんどん大きくしたうえでファンの方に受け入れられるのか、また効果があるのかを3年かけて測定しました。

その上で2020年シーズンから全試合全席で導入したいという話を頂き、今回の導入まで至りました。


3年かけての実現とありますが、他球団が全試合全席でDPを導入したいという話があった場合の即時実現は難しいのでしょうか

できなくはないです。
しかしホークス様はプロ野球界でDPというものが浸透しきっていない中、効果が明らかになっていない状況での導入でしたので3年かかりました。

他の球団側ではホークス様での先行事例や効果を見てから導入を検討すると思いますが、やはり最初は効果測定から始まると思います。

ですので全席導入まで3年かかったものが2年になることはありますが、いきなり全試合全席導入は球団側にとっては難しいと思います。


全試合全席DP導入に際してビジネスサイドとしてどのように関わられましたか

なぜ導入したいのか、どういう風に実現したいのかというヒアリングをすべて担当しました。

ホークス様が作り上げたいチケッティングシステムに対し、我々がどのようにサービスを提供していくかというのを非常に細かく設定していきました。


なぜそのようなことをしたのでしょうか

全試合全席1席単位でのDP導入は日本初の事例であったからです。

やったことのないことに対して考えうるリスクをすべて洗い出し、そのリスクを極力減らすためにはどのようなことをすべきかを考えてホークス様と合意をとりました。

また、ホークス様から伺った要望を最終的に数式に落とし込むデータサイエンティストに対して、こういう仕組みを作りたいという設計の作成や、データを扱うビジネスなのでどのようにしてデータを受け取りどのように返すのかというのも設計しました。

どのようなモデルやアルゴリズムを作成するのはデータサイエンティストと行い、データの流れに関してはシステム部と連携しました。


システムの実現で苦労された点をお聞かせください

日本で初めて導入するということで、「失敗できない」というプレッシャーがありました。なぜならこれで失敗した場合、他球団での導入はなくなるからです。

単純にDPを全席に導入するなら簡単ですが一度でも消費者の方々にDPへの反感を持たれた場合、ホークス様のブランドイメージが損なわれますし、我々の会社も影響を受けます。

このビジネスを今後とも行う上で一定のリスクを取らなければいけなく、そのバランス感覚に苦労しました。


上記の課題をどのように解決したのでしょうか

常に考えるときはホークス様のチケット担当としてどう思うのかを考えました。
その理解のために毎週福岡に向かい、チケット戦略・ファンリレーションというものを理解しながらこういう風にしていきましょうという提案をしていきました。


ホークス様のブランドを考慮して動かれたということですか

そうですね。我々としても「常に興行主側に寄り添う」という会社の理念があるのでそれに従って行いました。

(会社のホームページから引用)

また、その他に苦労した点としては関係者が多かったことがあります。

まずは興行主のホークス様、チケット販売システムをもつチケットプレイガイド様、その下の開発会社様、またチケットの票券システムを作る企業様など全員と連携しなければこのシステムは実現しなかった点です。


今出てきたチケットプレイガイドに関してですが、すべての販売システムにDPの価格は対応しているのでしょうか。

全部対応しています。

もともとホークス様から全てのプレイガイドで同時に価格が変わらないと意味がないと言われていました。

15分毎の価格更新はタカチケットのみですが、私たちがアルゴリズムを開発しその実装をお願いしても処理するにはサーバーには大きな負荷がかかります。それをタカチケットのチケット開発会社に実装してもらわなければいけないわけです。

ですから、どこか1つの企業様でも欠けていたら実現していないシステムでした。


最後にこのチケットシステムを用いて業界全体に行いたいことをお聞かせください

ホークス様は今回大きなリスクがあるながら全試合全席でのDPを導入しました。これに効果が出ると分かるとパリーグで広がると考えられます。また、パリーグで効果が見られるとこれがプロ野球界全体、敷いては他のスポーツ業界で広がる可能性があります。

その上で野球の例になりますと、1つ目に「日本球界が世界からスター選手が集まる場にしたい」というのがあります。

そもそも日本の野球選手がメジャーに行く理由として、
①レベルの高いとこでプレイをしたい
②給料が高いとこに行きたい

に集約されると思います。

プロ野球がビジネスとして今よりも売上が向上した場合、アメリカのスター選手が日本に来てもいいと思いますし日本のスター選手が海外に行くこともなくなると考えられます。

極端な例ですと、日本のプロ野球の平均年棒が20億になったとします。これは②を満たします。

高い給与を求めて向こうのスター選手が日本のプロ野球に移籍した場合は、レベルの高い環境を求めていた大谷翔平選手はずっと日本にいたということも考えられます。これは①を満たします。

このように最終的には日本球界が世界最高峰のプロ野球リーグにしたいという想いがあります。

2つ目に「スポーツ業界に携わる人全体を盛り上げていきたい」というのがあります。

そもそもスポーツ業界というのは現状、給料よりもやりがいを重視して働く人が多い会社です。

一方で海外のMLB経営者は億単位で給料をもらっています。その上でビジネスの領域でいい結果を出すとスポーツ選手と同様に他の球団に引き抜かれる世界が存在しています。

つまり、やりがいを満たしつつ給料ももらえるというスポーツ業界が成立しているということです。

このような世界にならない限り、日本の野球界はやりがいだけの仕事場になってしまいます。日本のスポーツ産業に関わる人全員が、やりたいこともできるしお金ももらえる世界であるべきだと自分は考えています。



お金が集まることで優秀な人を集め、興行をさらに発展させたいということですね

そうですね。ここに関しては代表の平田さんとも同じ意見です。
会社を大きくしたいのもそうですが、日本のスポーツ業界を大きくしたいと考えた際にまだまだ強くなる面があると思います。
そこに関して価格の面でアプローチしたいと考え、その手段としてDPが存在すると考えています。

ありがとうございました!

次回は実際に38,500席すべてにモデルを作成したデータサイエンティストの方にお話をお伺いします。

最後に

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