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【古株社員から見たアガルート】

アガルートは,2013年12月に設立して,2015年1月から講座の提供を開始しました。私は,設立当初から従業員(制作部門中心)としてアガルートを見てきました。

現在のアガルートの行動指針は,「チャレンジ精神」「論理性」「コミュニケーション」「顧客視点」「スピード感」となります。ベンチャー企業らしい指針かと思いますが,会社の今に至るまでをよく反映しているかと思います。

私の視点から見た会社の変遷について,制作目線とはなりますが,過去を振り返りたいと思います。

制作 こだわり 設立(1年目)

アガルートの看板講師兼代表取締役である工藤北斗は,創業前から司法試験受験業界では著名な講師でした。

創業メンバーは,講座の作成に自信のある面子で,「工藤のテキスト・講義を完璧なものに仕上げて自分達で売ろう!」,との思いで会社を立ち上げました。会社の設立から実際の講座の提供までに,1年の準備期間を設けていたのも制作期間として必要,という理由が大きかったです。

講座の作成に自信はありましたが,分からないことだらけでした。テキスト作成についても,「執筆する」,「読みやすいレイアウトにする(DTP)」,「校正をする(誤字・脱字・文章表現)」という流れは分かっていましたが,例えば,完成したデータをどうすれば「紙の書籍」にすることができるか,流通させることができるか等,詳細なことは分かっていませんでした。講義の収録についても同様で,商品としてのクオリティが担保された動画の収録方法を模索し続けました。

また,講座を販売するために,テキストの作成,講義の収録だけではなく,ホームページ,決済システム,講座視聴システム(LMS),教材発送・CS等,決めなければならないことが山積みでした。創業に際して融資等を受けることはなかったので,少しでもコストを抑えるべく,「自分達でできることは自分達で」していました。そこで学んだものが後にノウハウとなり,今の組織の部門として成り立っています。こだわりの強いメンバーが最高のサービスとは何か?ということを常に意識していました。

創業あるあるかもしれませんが,リリースに漕ぎつけるために,不眠不休で働きました。お付き合いのある会社の方からは,「エナジードリンクの山が怖い」(笑)と言われていました。

おかげさまで,リリース直後から,多数の好意的な反響・評価をいただきました。「司法試験の特性に応じた講義・テキスト」,「求めやすい価格の通信講座」,「見やすいフルカラーテキスト」,「翌日発送・翌日配信」,その他商品に対する創意・工夫点を受講生の方から認めていただきました。

最初の社屋はすぐ手狭になり,現在の本社がある飯田橋に,オフィスを移すことになりました。

制作 強化(2年目~5年目)

創業で得たノウハウを元に,

・司法試験講座の拡張

・司法試験講座にマネージメントオプションの導入(通信のみから通学も)

・取扱い試験種の増加

を中心に,事業の拡大を図ります。

最高の講座の提供には,優秀な講師が必要となります。同時に,それを支える社員が必要となります。

創業時の司法試験講座の成功は,講師兼代表のカリスマ性と商品力に支えられるものでした。なので,講師兼代表がさらに講座を作成していく,という点においては,可処分時間の限度において,速やかに行われました。一方で,他の司法試験講師がその地位を確立していくのには,時間を要しました。講師兼代表とのカリスマ性のギャップを埋める必要があるからです。

しかし,彼らには,司法試験受験指導及び質の高い受講環境構築という共通言語がありました。時間はかかりましたが,優秀な彼らは素晴らしい相乗効果を生みました。

学習の継続・モチベーション維持の難しさを知る司法試験講師陣は,通信講座のみからはじまった講座群とは別に,マネージメントオプション・個別指導という司法試験業界では独自の学習形式を作り出します。受験生との対面式の講座は,試験合格後は忘れがちになる受験生のペルソナを想起させ,より完成度の高い講座作成に好影響を及ぼします。

アガルートの司法試験講座の品質は,この時期に盤石の体制を築いていくことになります。

司法試験受験対策からはじまったアガルートアカデミーですが,取扱い試験種を増やしていきます。ここで,試験制度が異なるため,コミュニケーションギャップが生じます。受験指導という点では目的は共通しますが,試験毎に受験生のペルソナは異なり,求められる教材・サービスについて,適切なものを選択していかなければなりません。司法試験講座で培ったノウハウとの融合には大変な労力を要しました。

その甲斐あって,司法試験講座に追随する講座も多数作出されていきます。

資格予備校の花形部門は「講師」ですが,アガルート独自の文化として「制作」が強化されていったのもこの時期でした。創業時に培ったモノづくりのノウハウが昇華し,「教材室」「映像室」「物流室」が独立の部門として立ち上がります。

講師がテキストを執筆し,教材室がデータを完成させ,映像室が講義を収録して,物流室が印刷・製本して発送する。この流れが社内ワンストップで行われることにより,迅速な講座の提供,高い価格競争力,時代に即した映像技術による講義の提供を可能にしており,講師を除く社員の多くがこの部門に属することになりました。

講師も社員も,今まで経験を積んでいた方がリファラルの様な形で入社したときに,定着していく場合が多かったです。司法試験受験予備校として一定程度の知名度は得ていましたが,まだまだ認知度は低く,募集をかけても応募がないといった状況も珍しくありませんでした。講義・制作へのこだわりを持っていた方が,アガルートの理念に共感・参入して,さらなる成長とともに能力を発揮することがありました。

(6年目~ 続く)

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