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GOB×凸版印刷西日本事業部で新規事業輩出に挑戦:「amiten」の事例

こんにちは! GOB取締役の岡田です。

さて、私たちGOB Incubation Partnersでは、企業や自治体における新規事業の開発を支援しています。

「新規事業提案制度」「社内ベンチャー育成」「社内ビジコン」......などなどその枠組みはさまざまですが、いずれも企業や自治体の“内側”から新規事業のアイデアを引き出し、新たな事業や起業家を生み出そうとする取り組みです。

とはいえ「単に新規事業を成功させればOK!」とはいきません。生み出される事業がそのクライアントのビジョンに沿っていることはもちろん、ときには新たなチャレンジに対する社内の熱量を引き出すといった、組織風土の改革まで、広い視野で取り組むことが求められます。

そのために、私たちはクライアントとの打ち合わせを重ね、その企業の想いを引き出しながら、プロジェクトの設計全体にその色を反映させていくわけですが、今回は実際に私がプロジェクト全体の設計に携わった凸版印刷株式会社(以下凸版印刷)との取り組みを紹介します。


社内から事業アイデア60件超、新規事業の気運醸成に貢献したプロジェクト「amiten」:凸版印刷×GOB
「 amiten(アミテン) 」は、凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区 以下凸版印刷)がオープンイノベーション型での新規事業開発を目的としたプロジェクト。 今回はamitenをはじめ、凸版印刷社内で新規事業開発に取り組んでいる西日本事業本部 関西事業部 ...
https://media.gob-ip.net/2020/03/30/interview-toppan-amiten/


創業100年を超える凸版印刷が、なぜ新規事業?

凸版印刷では2015年に「amiten(アミテン)」という新規事業開発プロジェクトを立ち上げました。生まれたアイデアは、凸版印刷社内のリソースを使って事業化に向けて進めていきます。


※amitenでは、凸版印刷が持つ豊富なリソースを活用して、事業開発を進められる(amitenウェブサイトより引用)


当初は有志の社員が立ち上げたプロジェクトでしたが、その後2016年から私たちが企画運営をサポート。現在まで一緒に取り組みを進めています。

しかしそもそも創業から100年以上の歴史を持つ大手の凸版印刷が、なぜわざわざ新規事業? と思いませんか。

これについて凸版印刷の中本広樹さん(西日本事業本部 関西事業部 関西ビジネスイノベーションセンター課長)に聞いてみました。

「凸版印刷として事業ポートフォリオを変えていかなければいけない中、新しいことにチャレンジして新たな事業を生み出していく必要性、重要性が高まっていました(中本さん)」

これは凸版印刷に限らず多くの企業が頭を悩ませる課題です。そんな時に、今回のamitenのような、社内に眠るアイデアを活かそうとする取り組みは、1つの解決策になりますね。

でも、社内にそうしたプロジェクトを立ち上げるのは必ずしも簡単じゃありません。多くの企業はそんな取り組みをやったことがありませんし、社内に新規事業を盛り上げようとする気運が高まっていない場合、それをゼロから醸成していくのはかなり大変なプロジェクトです。

凸版印刷の中本さんも、「会社やお客さんのアセットに合うものから考えようとしてしまうところがあった」と、社内で新規事業を立ち上げる難しさを感じていたそうです。

そんな課題を抱えていた中で、中本さんがGOBの「1人の問題意識を起点とした事業づくり」や「小さいところからスタートしていく事業開発」に共感していただいたところから、実際に協業がスタートしました。


個人の価値観から組織を巻き込んだ事業化へ


私たちGOBの事業開発は、まず個人がもつ「価値観」を、より強力な「世界観」へと育むことから始まります。個人の想いを、人や社会にとって“本当によいこと”へと昇華させていくんです。

その世界観を起点に、私たちが持つ事業開発の実践知を伝えながら事業を育てていきます。その際、amitenのような企業内の取り組みの場合、社内のリソースをフル活用できる点も魅力的です。

ただし、中本さんも指摘しているように、その会社の従来の枠組みに収まる事業を作るだけなら、あえて社内からアイデアを募る必要はありません。これまでにない発想や、既存事業からの“飛び地”的な事業が生まれやすい環境設計はプロジェクト全体で私たちが意識していることです。

想いのままで終わらせず、とはいえ短期的な利益ばかりを追求するのでもなく、個人の世界観にうまく企業の強みを掛け合わせることで、社会価値と経済価値を両立した事業づくりを支援しています。


新規事業をイベント的に終わらせない

こうした取り組みは、イベント的に単発で終わらせては意味が薄れてしまいます。出てきたアイデアを事業にするための継続的なサポートはもちろん、プロジェクト自体を年々アップデートすることで、社内に少しずつ新しいチャレンジを肯定する文化が育っていくのです。

凸版印刷でも、2019年度に初めて社内からアイデアを募集しましたが、西日本だけでも当初の想定を超えた60件以上の応募がありました。これも数年かけて、社内の下地を丁寧に作ってきたからこそです。これまでは、事業の種となるアイデアづくり、そして社内の風土づくりに注力をしてきましたが、今後は出てきたアイデアの種をいかに事業として本格的に育てていくのか、同時に事業を作れる経営人財をいかにして育てていくのか、凸版印刷の皆さんとチャレンジを続けていきたいと思っています。

GOBでは、凸版印刷をはじめ、以下のような企業、自治体と新規事業開発を進めています。私たちと一緒に、企業や自治体との新規事業開発に挑戦したい人は、ぜひ気軽にコンタクトを取ってください。



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GOBは、起業/新規事業に特化したコンサルティング会社です。 社会価値と経済価値を両立したビジネスモデルを生み出すことに注力して支援しています。 私たちは起業/新規事業を創る1人ひとりが持っている「想い」を大切にし、その「想い」が社会に役立つ事業へと成長していくように、事業開発のプロセスに伴走します。 1人ひとりの「想い」に寄り添うために、まずはとことん個人の価値観と向き合い、問いによって引き出し、人や社会よって本当によいことに進化させ、そしてさらにその進化した想いを事業という形で世の中に届けるというプロセスに伴走します。 その上で、事業としてしっかりと成立させるために、これまで自社で取り組んだ新規事業のノウハウや経営メンバーの起業/新規事業開発の実践知を元に、机上の空論ではない形でサポートします。 はじめてが多い事業開発も経験豊富なコンサルタントが伴走し共に世界観を磨いていくことで、自分も気づかなかった新たな価値を発見します。 新たな価値を事業という形に仕上げるプロセスには困難が伴いますが、その困難を共にし、社会価値として具体化、試行錯誤していきたいと考えています。 その発見と具体化、試行錯誤の繰り返しが、ビジネスづくりそのものをこころ踊る体験にします。 【法人向け】 ・社内アイデアコンテスト ・社内アクセラレーションプログラム ・事業検証支援 ・新規事業創出の仕組み化
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