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「お客様第一主義」と「サムシング・ニュー」。地域とともにあるデイサービスの原動力とは【前編】

CLOVERが千葉県市川市で運営しているデイサービスの一つ、「デイサービスクローバー本八幡」は、日頃から地域のボランティアさんや子どもたちが集うデイサービスだ。

ハロウィンやクリスマスなどの季節行事がある際にも、積極的に地域や外部の人を招待していて、一つの地域コミュニティのような賑わいを見せている。(※現在は、新型コロナウイルス感染症対策で一部制限をしています)

私自身、CLOVERには介護業界未経験で入社していて、それまで高齢者デイサービスに訪れたことがあるのは、小学生の頃の学校ボランティアくらい。そのくらい「特別」な空間であり、日常生活ではなかなか足を踏み入れない場所だった。

でもここでは、地域の子どもたちがハロウィンでトリックオアトリートを楽しみに来たり、放課後に何気なく立ち寄って来ることもある。日常生活の中で、「自然とここを訪れている」という感じだ。

CLOVERのキャストなのか、ゲストなのか、地域のボランティアさんなのか、その判断がつかないくらいに内部と外部が一体となっている雰囲気があり、いつでもwelcomeムードを感じる。

その雰囲気は、どうやって生み出されているのか?

この事業所で管理者をやっている塩野谷さんは、CLOVERに来て3年目。その前からデイサービスや訪問介護に携わってきた介護現場歴20年のキャストだ。

地域交流を始めた理由として、

「地域の人に、ここがどんな場所か認知してもらう必要がある」

と話す。

今回は、デイサービスクローバー本八幡の「地域」にフォーカスした取り組みと、その原点にある塩野谷さんの「介護」という仕事についての想いを、前編、後編に分けて迫っていきたいと思う。

まず初めに、塩野谷さんのこれまでについて聞いてみた。この世界に長年関わってきて、「介護観」に変化はあったのか?と尋ねると

「昔も、今も『お客様第一主義』。これはずっと変わらない」

と話す。

実は彼が介護業界に飛び込んだのは、30歳の頃。「お客様第一主義」の原点は、大学卒業から30歳までの期間にある。

― この業界に来るまでは、何をされていたんですか?

「大学を卒業してからは、今のイオングループにあたるジャスコに8年間務めていました。本社があった東海エリアの第一営業部にいて、店舗の売り上げ管理や、人材育成に関わっていました」

― 長年勤めてきた会社を、なぜ辞めようと?

「30歳になる頃、父が亡くなったんです。一人になった母から、よく留守電が入るようになって。全国転勤の仕事だったので、辞めて東京に戻ることを考え始めていました。

実は、ちょうど仕事自体でも悩んでいたんですよね。当時、自分の部下とされる従業員が、パートも入れて50人になっていました。そのくらい見るようになると、Aさんがどういう人で、Bさんがこういう人で・・というのが分からなくなってきて。自分の部下というイメージが持てなくなってきた状況に、煮詰まっていました。

そういうことが重なって、タイミングもちょうどいいし、辞めちゃおうって」

ー キャリアチェンジにしても、色々な業界があったと思いますが、なぜ介護業界に?

「ハローワークで仕事を探しているときに、国の補助を受けて資格を取得できる制度を知りました。今でいう介護職員初任者研修、当時のヘルパー2級に当たる資格です。

その時はちょうど2000年で、『介護保険制度』が始まった年。介護保険制度が始まったことで、制度上は利用者や家族は、自分たちでケアや施設を選択できるようになりました。でも実際は、「利用者がまったく選択の余地がない現場」で働いてきた介護業界の人がたくさんいて。

資格を取得するための研修では、『これが跡の残らない縛り方ですよ~』と言われながらの身体拘束の方法を見せられたり。実際に排泄の介助を学んでいくうちに、『自分だったら人に排泄の介助をされるなんて嫌だ』ということも改めて実感して。

この仕事は中途半端にはできないなと思ったんです。元々、エビデンスを持たないと仕事ができないタイプなので、3年間、夜学に通って介護福祉士の資格を取得することに決めました。夜学に通いながら、昼間はデイサービスで週5、ホームヘルパーで週1のアルバイトもして、現場経験も積んでいきました」

― 介護未経験で現場に飛び込んでみて、感じたことってありましたか?

「『あ、同じだ』って」

― 同じ?

「そう。やっぱり福祉も、スーパーの売り場と同じ『対人、接客業』『サービス業界』なんだということです。

アルバイト先に協力してもらって、『声かけと顧客満足度』というテーマで介護福祉士の卒業論文を書かせてもらいました。施設内のいろいろなところで音声記録をして、利用者に対してスタッフが、どこで、どのような声かけをしているか記録するんです。それと同時に、利用者本人とご家族に満足度アンケートもしました。

すると不思議なことに、ジャスコでやっていた顧客満足度調査と、同じような回答が出てくるんです。やっぱり人が心地よく感じる良い声かけと、嫌だなと感じる声かけっていうのがあって。スーパーは商品にサービスを付けてお金をいただく、介護の現場はサービスだけでお金をいただく。だから、スーパーの経験を活かすことができると思いました」

― CLOVERに来るまでの間も、デイサービスの立ち上げや、いくつかの施設を経験されてきていますよね。これまで、転職をしてきたキッカケは?

「各現場に3~4年ずつくらいは在籍してきました。でも同じ現場に3年もいると悪いクセが出てきて。『自分が一番利用者のことを理解している』という怠慢さが出てくるんです。常に新鮮な気持ちで見ていないと、目が曇ってしまう。それがゲストの命を危険にさらすことになる。そうなった瞬間に、転職をして環境を変えてきました。

そういう意味で、CLOVERみたいに母体の会社があって、社内でいろんな店舗に異動希望が出せるのはとっても良いことだと思っています」

― なるほど。介護施設も色々ある中で、「デイサービス」の経験が多かったようですが、それに理由はあるのでしょうか?

「デイサービスって、チームでできる仕事なので。自分にできないことも、他にできる人がいたら、ゲストの思いに応えることができますよね。

あと、『小規模』のデイサービスであることは自分にとっては重要で。ジャスコを辞める時に悩んでいたのも、関わる部下の人数が増えすぎたからでした。部下自身のことは理解できても、その家族のことやお子さんのことを把握してあげられなくなって。例えばシフトを組むとなった時にも、一人一人がどういった環境なら働きやすいのかとか、そういうところまで考えてあげられないようになっていたんですね。部下に対して、『対ヒト』として向き合えるキャパシティを超えていました。

デイサービスの利用者に対しても一緒。その方だけじゃなくて、そのご家族まで把握しようと思うと、関わる人は小規模な方がいい。自分が『ヒト対ヒト』として責任を持てる範囲で関わっていきたいんです」

― 介護における「ヒト対ヒト」ってなんだと思いますか?

「介護、福祉は対人接客業でありサービス業です。サービス業である以上、『お客様第一主義』。それがジャスコ時代に学んだことで、介護の世界に変わってもずっと変わりません。

自分が考える介護の『お客様第一主義』というのは、『その時に一番適したケアを出す』ということだと思っています。同じ人でも、昨日と今日は違うし、今日と明日でも違う。人が違えばもっと絶対違うし。その人を理解して、適切なサービスをすることが必要です。一人一人に対して、そうやって向き合っていくことが『ヒト対ヒト』なんじゃないでしょうか。

よくケアマネージャーさんから、『一人一人に合ったレクリエーションや活動ができて素敵ですね』って言われます。ゲスト一人一人にスポットライトを当てて、輝いてもらいたいと思うんです」


長年の介護経験を持ちながら、その原点にあるのは前職の「サービス業」経験。また、お客様、社員という枠は関係なく、「関わる人には常に誠実に、責任を持って向き合いたい」という想いが感じられた。

その上で、彼は自身のことを「サムシング・ニュー(何か新しいものを)を求める人間」であると話す。それは、サービス業において必要な考え方なのだそう。

後編では、その考え方、そしてそれが原動力となっている「地域交流」の取り組みについて、伺っていきたいと思う。

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