皆さま、こんにちは!広報・採用を担当している大曽根です。
今回は、株式会社テンシャル 代表取締役CEOの中西さんと、弊社取締役 倉田・コンサルタント 竹内との対談インタビューを実施しました。
創業当時のお話から、インソールやマスクなどのプロダクト誕生秘話、テンシャル社が描くスポーツ業界の未来などについて語っていただきました。
#プロフィール
中西 裕太郎
株式会社テンシャル 代表取締役CEO
1994年生まれ。高校時代はサッカーでインターハイに出場。心疾患のためにプロを断念し、プログラミング学習サービス「WEBCAMP」を手掛けるインフラトップの創業メンバーとして参画。その後、リクルートキャリアを経て2018年2月にテンシャル(旧社名:Aspole)を創業。代表取締役に就任。
倉田 直樹 株式会社WARC 取締役
大和証券SMBCでのIPO支援業務、ジーニー 執行役員 経営管理部長を経て、2015年にマイネットに入社。 執行役員(事業開発担当)として、スマートフォンゲーム業界での事業買収、アライアンスを主導し、同社の東証マザーズ、東証一部への上場を実現。 2019年、当社取締役に就任。
竹内 亮 株式会社WARC Co-WARC事業部
2014年にEY新日本有限責任監査法人に入社し、会計監査業務に従事。その後、PwCアドバイザリーにてM&Aにおける財務アドバイザリー業務に従事。2019年当社入社。経営管理体制の構築支援、事業会社の組織再編プロジェクト等に従事。公認会計士。
▼目次
1.競合ひしめくスポーツ用品業界に見出したテンシャルの勝ち筋
2.モノを吟味する企業カルチャーが、熱狂的に支持されるプロダクトを生み出した
3.売上が前年比3000%超で成長するテンシャルが求める人物像
4.「若手とベテランのペア」でコーポレート部門の仕組みを作りたい
5.テンシャルが描くスポーツ業界の未来
競合ひしめくスポーツ用品業界に見出したテンシャルの勝ち筋
倉田:まずは株式会社テンシャルを創業した時の話から聞かせてください。
中西:幼い頃からサッカーを続けてきて、インターハイへの出場で「プロへの道が開かれるかもしれない」という時に大きな病気に罹り、サッカーを断念することになりました。しかし、スポーツというフィールドで再びチャレンジしたいという気持ちが強く、ベンチャー企業の立ち上げに参画したり、株式会社リクルートキャリアで事業戦略に携わる経験を積みながら「いつかスポーツで起業する」と心に決めてチャンスを模索していました。
※ サッカー特待生からの絶望 プログラミングではい上がるまでの日々
テンシャルを創業したのは2018年。スポーツ情報を提供するプラットフォームメディア「SPOSHIRU」の運営を経て、「スポーツ用品の開発と販売」事業に進出しました。スポーツ用品は市場規模が大きいので、開拓の余地はまだまだあると考えたためです。
2019年8月には、最初のプロダクトとなるインソール「TENTIAL ZERO」の販売を開始しました。現在は「TENTIAL INSOLE」「TENTIAL SOCKS」といった、アスリートだけでなく一般生活者用にも適したプロダクトに進化しました。楽天ランキング1位の8冠を獲得し、多くの人に利用していただいています。
倉田:スポーツ用品は市場規模が大きいですよね。その一方、多数のブランドが国内外でひしめき合っていて、新規参入の余地があるとは一般的には思われません。どこに新規事業の可能性を見出したのですか?
中西:インターネットが普及したとはいえ、スポーツ業界のIT化はこれからという状況でした。その一方、スポーツ用品の売上を見ると着実にeコマースが伸びていました。自分はプログラミング教育のベンチャーに関わった経験があり、プログラミング経験もあります。このアドバンテージを活かせば「新規参入でもネットシェアは開拓できるはず」と考えました。
近年、「ウェルネスの大衆化」という流れが起きているように、これまでアスリートやヘビーユーザーしか得られなかった情報やスポーツ用品に誰もがアクセスし、その恩恵を受けられる時代です。我々が考える「スポーツ」も、アスリートだけでなく一般生活者の健康やヘルスケアまでを含めて「スポーツ」と捉えています。
竹内:「SPOSHIRU」が発信しているコンテンツはまさに「スポーツの情報格差を埋め、気軽にスポーツを楽しめる世界の実現」をコンセプトに多くの読者を獲得していますね。「TENTIAL INSOLE」は私も愛用しているのですが(笑)、履き心地の良さで、経営者・ビジネスマン、医療従事者などスポーツ以外のハードな現場でも高い評価得ていますよね。
モノを吟味する企業カルチャーが、熱狂的に支持されるプロダクトを生み出した
倉田:スポーツ用品の中でも、なぜインソールに注目したのですか?
中西:世界に名だたるNikeやアシックスもシューズ、つまり「足」から始まっています。シューズがアスリートから高評価を得られれば口コミで広まります。ただ、シューズは0.5サイズで在庫を揃える必要があり、最初に開発するプロダクトとしてはハードルが高かったので、アスリートのニーズを満たす機能的なインソール開発から始めました。
競技用のインソールはアスリートが運動する時に履くだけでなく、日常生活でも使われます。履いてみると履き心地がとても良いです。「これを一般生活者用に作り変えてみたら」という仮説をもとに開発しました。アスリートから信頼され口コミで広がった「TENTIAL INSOLE」ですが、今では多くの一般生活者に利用していただいています。
倉田:6月には「TENTIAL MASK」の販売も開始しましたね。
中西:自粛期間が長引いていた4月・5月の「SPOSHIRU」では、マスクに関する記事のPVが1番高く「肌に優しく、繰り返し洗って使えるマスク」に需要があるのでは?という仮説で始めました。幸い「TENTIAL INSOLE」の開発工程で良い素材を確保できていたので、すぐ開発に着手しました。併せて、テストユーザーをTwitterで募りました。
竹内:意思決定と行動がとにかく速いですよね。マスクもその翌月には販売していますね。
中西:Twitterでテスターを募集したのが5月18日ですが、6月18日には予約販売を始められました。インソールで培った開発工程がマスクに活かされました。
竹内:この時期、いろんな会社がマスク需要にビジネスチャンスを見出していましたが、このスピードでアクションに起こした会社はそう多くはないです。ユニクロが「エアリズムマスク」の販売を開始したのが6月19日ですから、ユニクロよりも1日早い(笑)。
中西:ベンチャーなので「ここだ!」というタイミングで一気にアクセルを踏みました。フルスピードで生産して3週間後にローンチできたのは、テンシャルらしい動きでした。
倉田:その後「TENTIAL MASK」は即時完売して、現在も予約販売の出荷待ち状態となる程の人気。新製品の「TENTIAL MASK for Woman / KIDS」も注文殺到で入手困難な状態です。
各社が自社製マスクを販売している中、「TENTIAL MASK」がここまでユーザーに支持される要因とは何だと思いますか?
中西:テンシャルにはスポーツの第一線で活躍してきたアスリートのメンバーが多数います。自分も含めて皆、モノやプロダクトを吟味する文化があります。テンシャルで働くメンバーが満足する品を作れれば、必ず満足いただけると思いました。
売上が前年比3000%超で成長するテンシャルが求める人物像
倉田:急成長中のテンシャルですが、これからどんなメンバーに来てほしいですか?
中西:テンシャルのメンバーは、何かしらスポーツに打ち込んできた人がほとんどです。中には全国レベルのメンバーも複数います。
メンバーのバックグラウンドを聞いてみると、大企業に入社したけどスポーツ業界に貢献したくてテンシャルに転職したとか、同期がスポーツのフィールドで活躍しているので負けたくない、といった声を聞きます。
アスリートとして真剣に打ち込んできたからこそ「ビジネス × スポーツ」で燃焼できるフィールドを求めているんですよね。
これからテンシャルに入社してくれるメンバーも、「スポーツというフィールドにビジネスで貢献したい」という人に来てほしいと思っています。
倉田:そういった仲間を増やしていく先に、テンシャルをどういう会社にしたいですか?
中西:スポーツにフルコミットし、勉強も頑張ってきた優秀なアスリートたちが、社会に出てもスポーツというフィールドで生き生きと、かつ良い待遇で働ける会社にしたいと思っています。
日本では、スポーツを続けてきたからこそ、スポーツを仕事にすべきではないという考えがある気がします。国内トップクラスの大学で、スポーツでも高い実績を出したエリート選手の就職先は、外資系コンサルや投資銀行だったりしますよね。ベンチャー/スタートアップ業界にチャレンジする道を選ぶ人は本当に少ないです。
倉田:例えばアメリカでは、スポーツの第一線で活躍した選手が、様々なビジネスの分野で活躍するのが当たり前だったりしますよね。
中西:アスリートとして活躍した後も、スポーツのフィールドで胸を張ってビジネスをして、アスリート全盛期だった時の自分に負けないくらい充実したセカンドキャリアを作って欲しいと思っています。
以前、noteに「良い会社に入る のではなく 良い会社を創る」と書いたのですが、そういった仲間たちと未来のテンシャルを一緒に創っていけたらと思っています。
「若手とベテランのペア」でコーポレート部門の仕組みを作りたい
倉田:会社の成長に伴って、コーポレート部門の強化も必要になっていきます。WARCからは竹内さんが入ってサポートしていますが、テンシャルではどんな課題に向き合っていますか?
竹内:財務経理などの処理から入りました。その後、WARC LIGHT税理士法人に引き継いでもらい、現在は事業計画書の作成などを一緒にやらせてもらっています。
倉田:ベンチャーならではのコーポレート部門の課題はありますよね。WARCでサポートしながら、プロフェッショナル人材の採用もできたら良いですね。
中西:経理財務であれば月次の締めや請求処理など一連の流れを経験した上で、仕組み化できる人が入ってくれたらと思っています。
考えているのは、若手だけどポテンシャルがある人を採用し、WARCさんとペアで仕事をすることでノウハウを吸収できるような育成体制です。
倉田:それはありですよね。私も25歳で投資銀行からスタートアップに飛び込んで、右も左もわからないような状態で管理部門業務全般を担当することになりました。そんな時、年上のベテランの方がペアで仕事を教えてくれたのを覚えています。やはり一周回ったベテランが若手を支えてくれる体制で仕事すると、成長が加速しますよね。
中西:少人数と経験不足の中でも事業を拡大させていくために、仕組み化がキーになると考えています。
経理財務も毎月の請求処理も、仕組み化するのが正解なんですが、まだそこまで手が回っていない(笑)。WARCさんに入ってもらえるのは大変ありがたいです。
倉田:まさにベンチャーのコーポレート部門が直面する悩みってそこなんですよね。「ここを仕組み化しないと」「このフローをこう整えられれば」という「正解」はわかっているんですけど、落ち着いて取り組むリソースがない。
そこは、何周も経験しているWARCを活用しながら、テンシャルの若手メンバーに吸収してもらえたらと思っています。
テンシャルが描くスポーツ業界の未来
倉田:この先、スポーツというフィールドでテンシャルはどう貢献していこうと思いますか?
中西:先程、アスリートのセカンドキャリアに触れましたが、スポーツにフルコミットしてきた人の、ビジネスにおけるキャリアを可能性あるものにしたいと思っています。
アスリートは競争の世界に身を置いています。当然、誰もがプロとして活躍し続けられるわけではありません。ただ、スポーツというフィールドは競技からスポーツ用品までとても幅広いです。
アスリートのセカンドキャリアとして、ビジネスとしてスポーツに貢献できる場をテンシャルで創れたらと思っています。そのためにもテンシャルはもっと成長する必要がありますし、選んでもらえるような魅力的な会社になる必要があります。
倉田:先日も室伏広治さんがスポーツ庁長官に任命されましたね。本田圭佑さんはサッカーのクラブのオーナーや、全国のサッカークラブの経営をされています。アスリートがセカンドキャリアとして世の中を変える時代が来ていて、日本も変わりつつありますね。
中西:はい、テンシャルもこの波に一石を投じるような会社にしたいと思っています。
倉田:WARCでコーポレート部門をしっかり支えていけたらと思います。引き続き協力させてください。
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