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三井物産でインフラ事業に熱中していた私が、ロシア駐在を経てSANUに賭けた理由

よく仕事し、よく飲み、よく遊んだ物産時代

子供のころから漠然と「国際的な仕事がしたい」と思い、業種関係なく様々な国・地域の人と仕事ができるかもと三井物産に入社しました。チームで働き、かつ次世代に残る仕事がしたいと考え、第一希望だったインフラプロジェクト部門に配属。

当初は専門用語が多すぎてチンプンカンプン、眠気と戦いながら読んでいた英語のEPC契約(≒工事請負契約)にもめげず、地道に仕事を取りながら徐々に先輩たちの信頼を勝ち取り、それに比例して仕事の裁量とやりがいも増えていきました。平日は当然フルで働き、週末も仕事をするか会社の同期やテニス部の仲間と遊ぶかという、まさに「物産一色」の生活を送っていました。

転機は、会社の語学研修制度で2年間ロシアに滞在していた時に訪れます。

ご想像の通り寒く暗く長い冬が続くロシアでは、文学や音楽などの芸術が発達するのもうなずけるほど、思索に耽る時間がたくさんあります。初めて足を踏み入れた国で初めての海外生活を送り、冬の間に私が思ったこと。それは、「日本に帰国して真っ先に行きたい場所はどこか?」というものでした。

私は、幼稚園から大学までをずっと神奈川・東京エリアで過ごし、出身地を聞かれたら今でも迷わず「横浜です」と答えます。しかし、そのとき考えるでもなく心にストンと下りてきた場所は、「盛岡のおばあちゃんち」でした。

両親が共に東北の出身だったため、小学生までは毎年夏休みを母の実家である岩手県は盛岡の玉山村(今は区に昇格しています)で過ごすのが常でした。盛岡に行く途中に父の実家である福島に寄り、先祖代々のお墓がある山形に寄り、盛岡に行くという東北横断&縦断ツアーが、私にとっては”里帰り”でした。

日本から約10,000km離れた異国の地ロシアで、生まれて初めて自分のルーツを強く意識したのです。

都市と自然をつなぐ仕事をライフワークに

とはいえその時はルーツを意識したにとどまり、それを理由に転職しようなどとは微塵も思いませんでした。帰国後は新部署での仕事に出産、育児と慌ただしく日々が過ぎ、相変わらず「物産一色」の生活を続けていました。

そんなある日、会社の研修で「現部署の職務内容や制約を抜きにして、あなたが達成したい夢を絵に描いて発表してください」というセッションがありました。

研修の詳細は忘れましたが、そこで私が描いた絵だけははっきりと覚えています。画面の左に香港をイメージした摩天楼の都市を、右にルーツの盛岡をイメージした田舎を描いた絵でした。そして、「今の部署ではできないけど、いつか都市と自然をつなぐ仕事がしたいです」と発表したのです。

このとき、改めて自分の根底にある思いに気づくことになりました。でも、転職を決めたのは更にそこから4年近く経ったあと。


「Live with Nature.を理念とするSanuを創業します」という、東京大学同期の福島 弦(SanuのCEO)の投稿を見た時でした。同期といえど、在学中は会話を交わすような間柄ではなく、一言二言あいさつをした程度。でもその投稿を見たとき、自然と私の手は福島へのメッセージを打ち始めていました。

ずっと心に描いてきたテーマで、この人なら信じてついていけると直感的に思える人間が、会社を立ち上げた。これぞ、私のライフワークになるんじゃないか?

当時まだ三井物産にいた私は、第2子の育休明けで来週から職場復帰というタイミング。「私、転職していい?」と、単身赴任先のベトナムにいる夫に電話をかけたのを覚えています。そして、ずっと探していた人生のテーマを仕事にするというなんとも幸せなステージが幕を開けました。

今の仕事内容:SANU CABINを作ること

@TimotheeLambrecq

私が今Sanuで担当しているのは”事業開発”分野です。具体的には、SANU CABINを建てるまでの、土地調達~ファイナンス~施工管理~契約管理が主な仕事です。「ここでSANU CABINを建てたい」と思う約束の地を、何千という土地候補から探し出し、様々な投資家候補にプレゼンをし、投資・融資・工事・運営等々の契約締結をし、着工までは行政も含め許認可取得等の折衝、着工後は竣工までの工程管理をしています。案件単体や2nd Home事業全体のスキーム策定も検討しながらになるため、不動産全般実務・税制・財務(収支)・法務・アセマネ・企画交渉力と、幅広い要件が求められる仕事になります。

事業開発に加えて、"セカンドホーム・サブスクリプションサービス”という新規サービスを支えるためのキャッシュマネジメント、管理フローの構築なども並行して行っており、「攻め」ながら「守り」もしっかり固めていきます。

前職でウトウトしながら読んだEPC契約や、PCフリーズしながら何度も何度も回した収支モデルが、まさかこんな形でSANU CABINになっていくとは、人生はわからないものです。

自分の手にある、この一つの案件が成立するかしないかで、来年のSanuの未来が大きく変わる。そう思って仕事をしていますし、実際、たくさんの方々がウェイティングという形でSANU CABINに泊まれる日を楽しみにお待ち頂いています。1棟でも多くのSANU CABINを、1日でも早く多くの方に届けるべく、3年・10年先の会社と世界を見据えながら、プロフェッショナルかつ気持ちの良い仲間と日々邁進しています。

心の奥底にある「やりたい」を見つけてほしい

「ライフワーク」と呼べるものに出会えるタイミングは人それぞれだし、出会い方も人それぞれだと思います。でも、「これだ!」と思った直感は、ぜひ大切にしてあげてください。Sanuをどこかで見て知ってくださった方が、「これだ!」と思ってジョインしてくださることを、私たちは心からお待ちしております。

最後に月並みですが、私の転職を後押ししてくれた、Jobsのスピーチの一節を。


There is no reason, not to follow your heart.  (-Steve Jobs)


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軽やかに都市と自然を行き来するライフスタイルを提案する会員制セカンドホームサービス、SANU 2nd Homeの公式ブランドサイト。
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