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損害保険について(後編)―損保会社の業務と業界の流れ

Photo by Scott Graham on Unsplash

今回は前回に引き続き、損害保険について解説していこうと思います。
前回は損害保険の概要について述べましたが、
今回は一歩踏み込んで損保会社の業務や昨今の業界における流れについて
解説していこうと思います。

営業目線だと、お客様からの依頼時に業務領域ごとに
依頼をいただくことが多いため、
案件理解や出てくる話・用語を正しく理解するために
必要な知識になります。

それでは内容の方にいってみましょう!

1.損保業務について

1-1:損保会社の業務部門

損保会社に以下のような部門があります。
東京海上日動を参考に見てみましょう。

1.営業部門:営業部門の中でも顧客のリスクを分析し、最適な保険商品を提案するリスクコンサルティングと販路を拡大させる役割を担う営業部門

・コマーシャル営業部門:商社、航空・宇宙といった業界単位の大企業を 対象に、クライアントの事業戦略パートナーとして企業代理店などと連携してコンサルティング営業を実施

・パーソナル営業部門:地域ごとの企業や個人に対して、代理店を通じてリスクマネジメントを行います

・ディーラー営業部門:大手自動車メーカーや自動車販売を行うカーディーラーなどをクライアントもしくは代理店としている。自動車企業向けの保険を提案・ユーザーに保険を提供するビジネスモデルの構築など

2.損害サービス部門:損害サービス部門では、実際に起きた事故やトラブルのアフターケアを行っています。

・自動車損害部門:自動車事故にあった顧客に対して、事故の事後処理をサポートし当事者間のトラブルを解決に導きます。

・火災新種損害部門:自動車事故以外の全ての事故を担当しており、社内外の専門家たちと連携し解決に向けたサポートを行っています。

3.コーポレート部門:会社の運営や企画などの役割を果たす中心的な部門です。海外部門やIT部門など会社を支える様々な部門から形成されています。

・海外部門:海外進出や現地で事業を拡大させる役割を担っている部門です。また、日系企業の海外進出もサポートしています。

・商品開発部門:社会や経済の動向、顧客が何を求めているかにアンテナを張り、新しい保険商品の開発から販売に関する分析までを一貫して担当

出典:https://www.s-agent.jp/column/15167

1-2:損保業務の流れ

それでは、実際に保健契約からどのような流れで経て
満期を迎えるのでしょうか。
損保システムズを参考に見てみましょう。


・契約管理
…損保ジャパン社の保険契約における基幹システムの中で、さまざまな業務を担います。契約管理システム(種目共通・自動車、自賠責、火災、新種、積立)の調査・分析、企画、設計、開発、保守、導入・活用支援などを行います。

・請求,入金
…損保ジャパン社の精算収納に関するシステムの調査・分析、企画、設計、開発、保守、導入・活用支援など、請求や入金に関わるさまざまな業務を行います。

・事故管理
…その名の通り、事故が発生した際の各種管理業務を行います。具体的には保険金サービス課、事故サポートデスクおよびその周辺業務に従事。事故後、業務がスムーズに進むよう管理します。

・保険金払い
…お客さまが事故に遭遇したときに、事故情報の管理や保険金を迅速にお支払いするためのサポートシステムに関する業務を行います。保険会社としてお客さまに商品価値を実感していただくことができる、とても重要な業務です。

・満期管理
…保険契約者ごとに満期日を管理・把握し、満期日前にご契約者様に連絡を行う満期管理業務損保ジャパン社の満期管理システム(自動車、火災、新種、積立)の調査・分析、企画、設計、開発、保守、導入・活用支援などを行います。

出典:https://www.sompo-sys.com/recruit/works/si.html

2.昨今における損保業界の動向

損保業界は過去に大きな再編が行われ、「MS&ADインシュアランスグループ」「SOMPOホールディングス」「東京海上ホールディングス」の3メガ損保と言われる大企業が誕生します。現在3メガ損保会社が損保業界の約9割のシェアを占めています。

2-1:三メガ損保の動き

・海外展開の加速
…少子高齢化の進展や人口減少による国内市場の縮小などの市況により、大手各社はアジア、インド、中東、アフリカなどへ海外展開を進めています。

・脱自動車保険と自然災害リスク管理
…自動車の安全性能の向上に伴う事故の減少により、自動車保険料が引き下げられている傾向にあります。そのため、脱自動車保険に向けて自転車保険や特約、新商品の販売や開発が盛んになりました。収益減対策として、サイバー保険やネット炎上保険など、企業に向けた新種保険の開発が行われています。そして、中長期的には自然災害の増加に伴い保険金支払額が増えている傾向の為、代替として地震保険料と火災保険料が相次いで値上げされるトレンドとなっています。

出典:https://gyokai-search.com/3-sonpo.htm

3.まとめ

今回のまとめです。

前回に続き、2回に分けてお送りした損害保険の内容ですが、
今回はその中でも業務内容や業界の流れについて触れていきました。

今回で損保業界に関する投稿は最後になります。
なお、記事内容は勉強会実施した2022年1月時点での情報になります。
2024年2月だと差異がある部分もあるかと思いますが、
予めご了承ください。

またもし文章内で、ここは間違っている!という箇所がありましたら、
活動の励みになりますので、ご指摘いただけますと幸いです。

最後まで拝読いただき、ありがとうございました!

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