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GOSSOの社長ってどんな人?自ら協会まで立ち上げる。「あるメニュー」の魅力とは・・?

「笑顔」と「ありがとう」が生む感動の場面をより多くつくりたい

「一人でも多くのお客様に美味しい料理、嬉しい時間、楽しい食空間を提供し、『ありがとう』『また来るね』と言って頂けることが私たちの使命です」と藤田は言う。
飲食事業部門だけでも、オーロラダイニング「宙」 を始め、鎌倉野菜とチーズフォンデュ「ガーデンファーム」、アクアリウムダイニング碧など、全く異なる14業態の居酒屋&ダイニングを展開するGOSSOグループ。社員約100名、アルバイト約600名の規模で、これほど多岐にわたり事業を展開するケースは珍しい。
「弊社のビジョンに『世界NO.1のサービスをつくる、成長し続ける未来創造ベンチャーになる!』とあります。 成長の機会となるのはいつでもお客様と働く仲間との出会い。そんな出会いときっかけで『笑顔』と『ありがとう』の感動の場面を多くつくりたいからです」
企業理念として掲げるのは「人生に潤いを!ハピネス&スマイル創造カンパニー」。

その言葉の通り、藤田の口からは幾度も「笑顔」「ありがとう」という言葉が聞かれる。

本心から、お客様の笑顔、そしてそれを生み出す従業員とその家族の幸せを願っていることが伝わる。


ITの世界で活躍した後、飲食の世界で修行を経て独立

大学卒業後、専門学校でWeb制作のスキルを学び、ITベンチャー企業でWebディレクターとして働き始めた。20代で企画本部長の立場を打診されたことをきっかけに、自らの生き方を見つめ直した。そこで思い至ったのは、本当にやりたかった道「人を幸せにする楽しい食空間を提供したい」という原点だった。

藤田は、独立に向けた修業を始めた。
大学時代には小さな居酒屋でしか働いたことがなかったため、27歳より銀座のレストランでランチから朝まで勤務。そこは、今や飲食業界で知らない者はいないとされる、株式会社ゼットンの現代表取締役社長・鈴木伸典氏が当時、統括マネージャーとして働いていた店、ginza zetton(ギンザゼットン)だ。
ここで現場のスキルを身に着けながら、どのようなビジネスシーンでも活用できる資格、ファイナンシャルプランナーも取得。満を持して、30歳で第1号店を渋谷にオープンさせたのだった。

沖縄・韓国・和食をミックスさせた店の屋号は「GOSSO」。当時は「ごちそう、うまそう」に由来して名付けたが、やがて会社が拡大し、目指すステージが変わるに伴い、社名に込める意味は「Global Oasis Service Shift Openmarket」へと変容した。

100年後もお客様に喜びを提供できる企業となるために

そして今目指しているのは、100年後も、もっともっと関わる人を幸せにできる企業になること。その中心となる考え方は、顧客満足=従業員満足=家族満足であると藤田は言う。

お客様はもとより、働く仲間とその家族まで、物心両面の豊かさが実現したとき、会社は100年の後にも繁栄しているに違いない。当面の目標は、年商100億円と100店舗展開。2020年には達成できる見込みだが、それよりも大切なのは「100年間お客様に喜んでもらう価値を創造し、お客様を喜ばせることを、自分の喜びとして考えられる企業文化を築き上げること」だと考えている。
ラーメン店「一風堂」を展開する株式会社力の源ホールディングス。その創業者・河原成美氏が提唱するのは、アメリカのビジネス書の名著をベースにした『7つの習慣』という経営哲学だ。その教えを、かねてより社長は幹部とともに学んでおり、人生哲学にもつながるこの研修を、今年から社員全員が受ける予定となっている。

これまでも様々な研修を通じて従業員教育は行ってきたが、藤田は今、社員全員が同じ意識を持って働くことこそ大切だと考え、その共通言語を確立しようとしているのだ。さらにはこの研修を経て人間関係によるストレスを軽減し、従業員満足を生み出そうとしているのである。
「GOSSOグループにはもっと大きな可能性があると思っていて、その可能性を引き出すのが僕の役割なんです」と。


無限の可能性を秘めたメニューチーズフォンデュの魅力
共に働く仲間の成長を手助けしつつ、幅広い業態にわたって事業を拡大していく社長がある時、これだと行きついたメニューがある。それが「チーズフォンデュ」だ。

通常のチーズフォンデュはチーズを白ワインで煮込んで作るが、藤田は『あらゆる人が楽しめる』をコンセプトに、トライ&エラーを繰り返しながら、新たなチーズフォンデュを生み出した。4種のチーズを良質な豆乳で割って提供するというものだ。

これに、鎌倉野菜を組み合わせたカジュアルダイニングをまずは首都圏、次いで大阪にオープンさせたところ、店は瞬く間に評判を呼んだ。中でも味と価格にシビアな人が多い大阪で成功を収めたことは、大きな自信となった。
「チーズフォンデュは若い女性だけでなく、子どもが喜び、また子どもに野菜を食べさせたい親にとってもうれしい特別なメニュー。まさに、家族や仲間と一緒に食卓を囲んで幸せを感じられる、理想的な食事なのです」
2017年春のこと。豊島区で子ども食堂を運営する人物と知り合った。子ども食堂とは、無料または数十円程度の安価で、栄養のある食事や温かな団らんを提供するための社会活動のこと。孤食の解決や地域コミュニティ連携の有効な手段として、日本各地で広がりを見せている。

親や家の事情で充分な食事を得られない子どもたちが集うこの食堂に、藤田氏はチーズフォンデュと、バケットやウインナー、鎌倉野菜などの一式を無償提供した。10席ほどの小さな食堂では、入れ代わり立ち代わり子どもたちが、チーズフォンデュに舌鼓を打った。
「現代の日本で食べることに困るなんて感じていませんでした。こうした子どもたちに対して、もっともっと貢献できればすばらしいことだと感じたのです。栄養と笑顔を、同時に子どもたちに届けることができる、こんなに素敵な食事は他にない。会社もない」
だったら、自分がそれをやろうと決めた。

店舗を展開するだけでなく、3年前からは日本チーズフォンデュ協会を立ち上げ、自ら代表理事に就任。チーズフォンデュのすそ野を広げる活動にも力を入れている。
「大人も子どもも、みんなが集まって食事をすることで、心も体も健康になれる。そのために、チーズフォンデュをもっと広めていきたいのです」
自らが開発したメイド・イン・ジャパンの北海道チーズフォンデュを世界に発信したいと考えている。また、さらなる事業拡大のためのM&Aも視野に入れているという。
遠くない将来、チーズフォンデュを取り囲む笑顔が、日本の、そして世界中の食卓で見られたとしたら、それは間違いなくGOSSO株式会社代表取締役、藤田建の仕業なのである。

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