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【スタッフインタビューVol.④ 里山開発事業責任者 堀口英臣】持続可能な里山を再生する

まずは簡単に自己紹介をおねがいします。

Recycleinnグループで取り組んでいる京北地域の里山開発の事業責任者をしています。もともとは、大学を出て約8年間飲食業界にどっぷり漬かり、その後ホテル業界でレストラン責任者や支配人、ホテルの新規開業など約10年間ホテル業界に携わってきました。

ご縁があり5年前からRecycleinnグループで働かせていただいています。

里山開発事業の事を少し詳しく教えてください。

Recycleinnグループは、産業廃棄物を受け入れて終わりではなく「循環型社会の構築」を目指す産業廃棄物処理会社です。そのモデルケースとして、京都京北の余野という集落で、循環型の生活を実現する取り組みを行っているのが里山開発事業です。

少し大きな視点でお話しすると、この京北地域は家屋建築で使用される北山杉を出荷している地域です。Recycleinnでは家屋の解体工事で大量に生まれる廃木材の受け入れを行い、処理・加工をして資材として販売するビジネスを行っていますが、受け入れた廃木材の一部はこの里山事業でも再活用しています。住宅の新築の為に木材を出荷する地域で、家屋解体で生まれる廃木材を受け入れ活用する。Recycleinnグループとして、都市と里山の木材の循環を実現しているわけです。

里山開発事業単体では、「持続可能な里山の再生」 という目標を実現するために、農業・畜産業・自家発電、宿泊業、企業向け事業など本当に様々な事を同時進行で一気に進めています。形になってくるのはもう少し先ですが、まずは2023年中に里山内での宿泊施設の開業まで実現する事がひとつ目のステップです。

堀口さんは具体的にどのような仕事をされているのですか?

僕がこの里山事業に着任したのが2020年5月。まだ1年弱です。

それまではRecycleinnグループのレストラン事業やホテル開発事業に携わっていたのですが、この里山開発事業の事を聞き「是非やりたい」と手を上げました。生まれ育った鹿児島の地元の地域に雰囲気がとても似ていたことや、事業の可能性の大きさに魅力を感じたことが理由です。

着任してから、まずは土地を知るために地元の方々との交流機会を沢山設けたり、約2km×2kmという広大な敷地の整備計画を立てて実行に移したり、未来に向けた構想を企画しながら、ひとつひとつ実行に移している段階です。

企画や計画だけでなく、荒れ放題の土地を土壌改良して山羊や羊を放牧する牧草エリアを整備したり、飼育している山羊・羊・鴨・鶏などの動物のお世話、木が生い茂る山に道を作って敷地内の移動導線を確保したり、田んぼや畑で農作物を育てたりと、泥まみれになりながら現場の作業にも入っています。

もちろん僕一人でできる事ではありません。同じ事業に携わるスタッフや、私たちの取組やビジョンに興味を持ってくださった様々な領域のプロフェッショナルの方々の力をお借りしながら事業を進めています。

里山開発事業のビジョンを教えてください。

「里山」とは山と田畑が隣り合わせにある集落のこと。昔の日本人は、そこで人間が自然と共存する暮らし方をしていました。山にはマキ燃料・建材としての木があり、落ち葉は堆肥となり畑にまいて食料になる。そして人が再び山に入り植林する。そんな完全循環型のライフスタイルがそこにはありました。

化石燃料の普及と高度経済成長期を境に人口が都市部へと大移動し、里山から人影が消え、逆に集まってきたのは大量のゴミと汚染物質でした。それが更なる都市部への人口移動に繋がるという悪循環が生じています。

ここ京都京北地域の「余野」という小さな里山も例外ではありません。かつて都の建築を支えた北山丸太産業や伝統芸能は廃れてしまい、人口も減り、山や畑が手入れされないまま放置されていました。

里山を完全循環型の里山を現代社会の暮らし方に落とし込んで再興する「持続可能な里山の再生」をまずこの「余野」で実現する事がこの事業のビジョンです。

そのビジョンを実現する手段として、
■有機栽培・無農薬で安心安全の食をFarm To Tableで提供する
■林業と連携した高い生産性のある自然農法を実践する
■環境に配慮した工芸アート文化を提唱する
■それらすべてを体験参加型にしたエコツーリズムに繋げる
■大自然の中で心身ともにゆっくり休める宿をつくる
といった取り組みを現在進めています。

あくまで上記は現在取り組んでいる事のほんの一部です。
進めている事は沢山ありますので、次の記事で詳しく紹介させてください(笑)

最後に堀口さんから見たRecycleinnグループの魅力を教えてください

社名にもある通り、Recycleinnグループは「リサイクル」事業の会社です。ゴミを集めることを商売にしているのではなく、循環型社会の創造という目的に対して非常に高い意識をもって事業に取り組んでいます。

正直、この里山開発事業もスグに収益や利益を生み出すビジネスではありません。しかし、世界的な環境問題や社会の変化に対応していく為に将来必ず有益な事業となるという視点でグループとして積極的に投資しています。

これは目先の利益ではなく、企業としての存在意義や社会貢献を大切にする企業にしかできない選択だと思います。

そんな私たちの想いに賛同してくださる方に是非Recycleinnグループの一員として加わっていただきたいと思います。

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